久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

インテリジェントハウスって?

2009-08-26 16:11:30 | Weblog
 7月の末に、福岡市南区塩原にある九州電力総合研究所のインテリジェントハウスを見学する機会がありました。ここは九州電力のエネルギーの供給に関する技術研究を行っている所で、一般には開放されてはいないのですが、年に一度、地域の方々に見学してもらう日は設けているそうです。

 まず初めに、この研究所の概要の説明をいただいたのですが、17グループ121名の方々が仕事をされており、その内ほとんどは技術者の方だということで、まずこのような研究所があったことにびっくりしました。
 そこでの研究内容もリチューム電池の研究、情報通信の研究、新エネルギーの研究など大変多岐に渡っているのにも驚きました

 いよいよ実際にインテリジェントハウスなるものを見学して回ります。研究所の迎えに建っている1戸建ての2階屋の家です。まず、玄関に行くアプローチの所に珍しいものがありました。石炭灰から作ったタイル(コンクリートのように見えますが)で、雨などがかかってもすぐ表面は乾くけれど、保湿性のあるというもの。すでに製品化されており、価格もそれほど既存のコンクリートと変わらないということですが、このところの街のヒートアイランド現象や道路の排水問題などを解決するには、このような商品、いいですよね

 続いて、家の中に入ると、玄関の上り口右に、画面がありました。これは何を表示しているかというと、この建物で使っている電気が、どこの部屋でどれだけ使われているかを図で表してあるものでした。(大きな家の話でしょうが、玄関にこういう画面があると、各部屋の電気やエアコンの付けっぱなしはなくなるでしょうね)

 リビングに入ると、ここで実験されていたのは、空気の流れ。床下から空気が入る所があり、吹き抜けから見える屋根の所に自動の開閉式の窓があり、自動的に風の流れで開閉するそうです
 また、IH式のアイロンも必見。今はやりのIHレンジを逆さにした原理で、すなわち、アイロン台が鍋の役割で、アイロンがIHの部分とすると、アイロン自体は熱くなのに、アイロン台にハンカチなどを載せて上から抑えると熱が発生してアイロン器になるというものです。スチームは無理なので、布に霧吹きをする必要はありますが、もっと改良されれば、火傷をする心配のないアイロンが出来るのでは。

 その他にも、スイッチ一つですりガラスが透明になる電子カーテンや2階のベランダでは、人工芝、本物の芝、コンクリート、土などを敷いて、どれが一番温度を下げるかなどの実験をしたり、なかなか興味深いものでした。

 その後、外にで、いよいよ電気自動車試乗。この電気自動車はリチウム電池搭載ので、200Vで充電できるスタンドもありますが、家庭の100Vコンセントからも充電できるもので、こんな自動車は夢のように思っていましたが、すでに九電の支店で使っているところもあるそうです。
 初めは乗せてもらって、次は自分で運転。出だしや加速もいいし、乗り心地も快適でした

 いやはや研究所とはいえ、身近な生活の中で使える科学の進歩を見るのは楽しいですね。便利とか楽をするということのためだけではない、上手に省エネをするためにとか自然を上手に取り入れるための科学技術はまだまだ必要だなと思います。
 そのような意味では、電力会社がこのような実験をされているのは心強いなと感じました