久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

紙おむつのリサイクル?

2008-03-12 15:41:07 | Weblog
 今月6日、「第3弾!福岡発!博多コレクション2008 シルバー世代のカジュアルファッションショー」がありました。何のイベントかって?
 実は、メインテーマは”紙おむつのリサイクル”なのです。では、なぜ私がこれに係るようになったのか、そのことからお話しましょう。

 5年ぐらい前、私は、福岡市の環境局の会議でよくごいっしょする、福岡大学工学部の松藤先生から、ごみの研究をされている話を聞いていました。その中に、紙おむつは大変上質のパルプを使っているので、これをごみとして焼却していまうのはもったいない、何とかリサイクルできないかと数年前から研究をしているということでした。すでに、大牟田に、紙おむつリサイクルの工場が出来ているので、見学に行きませんかとお誘いがありました。
 早速、私が所属している、国際ソロプチミスト福岡ー北クラブのメンバーに話し、皆で工場見学に行くことにしました。

 紙おむつのリサイクルとはどのようなことか簡単にお話しますと、紙おむつは、上質パルプと低質パルプ、ビニールなどから出来ており、工場では、まず紙おむつを洗浄し、その後これらを分けて、上質パルプは紙おむつの再生に使い、低質の方は、土壌改良材や代替肥料として使うというものです。
 私たちも現に体験しましたが、この土壌改良材を使って綿の種を撒き、育て、綿の実を収穫(この時初めて、綿ができているのを見、収穫を体験しました)、その綿で糸を紡ぎ、その糸でふきんやショールなどが出来るということです。

 このことを知った私たちは、先生をソロプチミスト日本財環境賞に推薦することを思いつき、1年目はダメでしたが、2度挑戦し、見事受賞されることになりました。

 そこからが先生のすごいところです。この時に貰われた副賞をどう使うのか、私に何と言われたと思いますか。「久留さん、紙おむつのファッションショーをしようや。紙おむつというと、ともすると暗いイメージがする。そうではなくて、紙おむつをマイナルイメージで捉えるのではなくて、たとえ、紙おむつを使うようになっても、どんどん外にも出れるような、また楽しく、かわいい紙おむつを提案していこうではないか。そのためにも、単なる啓発だけではなく、ファッションショーをしてたくさんの人に集まってもらおう。ミラノコレクションに負けない、博多コレクションをやろう」と。
 私は、すばらしい計画だけれど、とてもできっこないと思っていました。それがどうでしょう。第1弾は、シンポジウムで、紙おむつのリサイクルのことを知ってもらい、2回目から続けて3回、ファッションショーを開催することになりました。その3回目が先日、エルガーラホールで150人ほどのお客さんを集めて開催されたのです。

 今回は、特に3回目、集大成ということで、3年間の研究報告、日本赤十字九州国際看護大学生による「オムツについての課題とスタイルの提案」、高校生のアイデアによるシルバー・デザイン画コンテスト、リメイクファッションショー、香蘭女子短大による作務衣の発表、そして、私もモデルを務めたシルバー・ニューウエーブ・ファッションショーというたいへん盛りだくさんの内容でした。

 私は、現在ソロプチの会長ということもあって、初めのあいさつ、そして、2度モデルをし、この日は準備のため朝9時から夕方5時まで1日がかりの行事となりました。
 モデル経験は一昨年に続いて2度目ですので、初体験の時よりは落ち着いてできましたが、ライトを浴びて、舞台を行ったり来たり歩くのの難しいこと!(つくづくモデルはかっこいいなと思います)

 イベントは午後から3時間ではありましたが、ちょっと盛りだくさんかなという感じはしましたが、紙おむつを通して、循環型社会のことを考え、他方では、明るく、元気で高齢社会を生きていこうというメッセージもありということで、すばらしいプロジェクトだなと思いました。と同時に、香蘭女子短大や看護大学、ユニチャームやケアルートサービス(紙おむつのリサイクル会社)などの企業、そして福岡大学、私たちソロプチミストと、こんなに各層、各年代の人たちが集まってひとつのことを作り上げていく喜びや素晴らしさを経験させてもらいました。