私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

宮内の繁昌

2013-03-06 15:37:35 | Weblog

 当時、化政生時代ですが、この宮内の近隣には遊興を恣にする土地はなかった様です。岡山は然りです。その為に多くの他国の者たちが此の宮内の地に繰り出してきて、その為に町は隆盛を極めたのだとと云われております。だから、手持ちの資金も薄く、とても商売などには及ばない者であっても、此の地では「うどん」の荷1荷があれば、それだけで十分に生計が立てられるだけの実入りはあったのだといわれています。だから、明治の初め頃までは宮内の辻小路、三日市、中吉野の各町内には道筋いっぱいに露店が立ち並んでいたのだそうです。
 ただし、この地は吉備津神社のお膝元です、何処にでもこれら露店が立ち並ぶと云うわけではなかったのです。神苑地には一切の飲食店その他の店は設置することは許されず、神厳が保たれていたのだそうです。 しかし、此の神苑地を一歩外に出ると青楼旅館が軒を並べ、軒頭には宮内特有の体裁寸法の寸分違わない角行燈が懸かり、「山陽道宮内の不夜城」が出来あがっていたのです。