私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

端午の節(せちえ)

2010-05-05 09:54:45 | Weblog
 5月5日、こどもの日です。昔から端午の節句、男の子のための節句とされてきました。
 端とは「はじめ」と言う意味があります。午、即ち、うまの日。5月の初めの午の日という意味です。「午」は「五」であるから、端午は五月五日であるとされたとあります。
 なにははともあれ、ゴールデンウイークの最後の日です。

 この端午の節句が、わが国では何時ごろから始められたかという歴史はよく分からないのだそうです。一説によると聖武天皇の時には既にあったという記事も見えます。万葉集にも「ほととぎす啼く五月(さつき)には、あやめ草、花たちばなを玉に貫き、かつらにせん・・・と歌われ、それは「昔しは」と、いっているくらいですから、相当古い時代に中国からに日本に入ってきたことは確かです。

 この端午の節句の「をかし」を、清少納言の「枕草子」では、次のように、書いておりますです。

 一寸長たらしいのですが、その三十六段をさわりをちょっと書いてみます。声に出して読んでみるのも端午の節句らしくていいものですよ。


 「節(せち)は、五月にしく月はなし。
 菖蒲・蓬などの薫りあひたる、いみじうをかし。九重の御殿の上をはじめて、いひ知らぬ民の住家まで「いかでわがもとにしげく葺くかむ」と、葺きわたしたる、なほいとめづらし。いつかは、ことおりに、さはしたりし。
 ・・・・・・・・・・・・・・・。
 地(つち)ありく童女などの、ほどほどにつけて、「いみじきわざしたり」と思ひて、常に、袂まぼり(きにして)人のにくらべなど、「えもいはず」と思いたるなどを、そばへたる小舎人童(こどねりわらは)などに、引き張られて泣くも、をかし。
 紫の紙に楝の花、青き紙に菖蒲の葉、細く巻きて結ひ、また白き紙を根してひき結ひたるもをかし。・・・・・・」

 と、書いています。
 
 1000年前の京の風景です。今はこんな風習は廃れていて見ることはできないのですが、そんな文章に出逢うと、懐かしいような何か心が洗われるような感じがするから不思議です。やっぱり日本人ですかね。