私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

子供の遊び

2007-06-23 09:40:19 | Weblog
 「松の落葉」の中には、高尚先生の子供の遊び道具について書かれたものもあります。今日はそれをご紹介します。
 「をさなき人のもてあそびものは、昔も今も大かたかはらず」と言う文から始まって三種類の遊びを紹介しています。
 まず、最初は、石などり。次は、ふりつづみ。最後は小松ぶり。
 
 『いにしへも今も、高きもみじかきも同じくて、其もてあそびものかわらぬになん』
 と、平安の昔から現在(文政12年、1829年)までについて言われています。
 さて、「石などり」とは、石なごのことです。「ふりつつみ」は、現在のでんでんだいこの二段になったおもちゃで、ごくちィちゃな赤ちゃんぐらいな子供のおもちゃです。「こまつぶり」とは、こままわしのことだそうです。
 
 私事(ひとりごと);
 平安の昔から太平洋戦争ぐらいまで(約850年ぐらいの間)子たちの遊び道具は、形もやり方も呼び名までもが少しもかわっていなかったのですが、この60年間ぐらいの間に全くそのよう様相が激変しています。石なごなんて遊び方、今の子供は、もし知っていたとしても、興味は覚えずやらないと思います。生活環境が変化したのです、良いことか悪い事かはわからないのですが。
 なお、石なご遊びは、宮内の遊女の遊びとしてはやり、それが、瞬く間に全国の遊郭に広がって行って、遊女の遊びとして、江戸の末期頃から流行り出したと言う事を、かって聞いた事があります。ただし、遊郭では、石ではなく、小ぶりな胡桃の実を使ったそうです。