20世紀初頭からアメリカで発達してきた専業投資銀行が、破綻あるいは商業銀行の傘下に入り、事実上消滅してしまいました。
巨額な役員報酬、それを支える飽くなき利益追求姿勢などへの非難もありましたが、彼らが新しい金融技術を次々に開発し、世界経済に強い推進力を与えてきた事実は、金融の歴史にしっかりと刻み込まれるでしょう。
さて、永らく間接金融が産業金融の柱であった日本では、投資銀行業務は大手の銀行と証券の一部門にとどまってきました。
本来であれば、1980年代後半からの金融自由化を通じて、日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行の中から、日本でも専業投資銀行が誕生していたはずでした。
それが可能な人材とノウハウの蓄積がありました。
その業態転換の絶好のタイミングを迎えていた長期信用銀行三行ですが、残念ながらバブル経済期にノンバンクと不動産向け融資で巨額の不良債権を抱えてしまい、姿を消してしまいました。
もし、もう一歩早く業態転換へと動くことができていたならば、大手企業が資金調達手段を直接金融にシフトする時代の潮流を的確に捉えて、それまでに築き上げた磐石の取引基盤の上で、日本版投資銀行として一花咲かせることができたでしょう。
今は、みずほコーポレート銀行が興銀の伝統の一部を引き継いでいるのみです。(長銀と日債銀は経営破綻し、現在は新生銀行、あおぞら銀行として再出発)
今回のアメリカでの専業投資銀行消滅には、興銀で企業審査の基本を学ばせていただき、その後に米国系金融機関で実際に投資銀行業務に従事した一人として、一つの時代の節目を感じざるを得ません。
巨額な役員報酬、それを支える飽くなき利益追求姿勢などへの非難もありましたが、彼らが新しい金融技術を次々に開発し、世界経済に強い推進力を与えてきた事実は、金融の歴史にしっかりと刻み込まれるでしょう。
さて、永らく間接金融が産業金融の柱であった日本では、投資銀行業務は大手の銀行と証券の一部門にとどまってきました。
本来であれば、1980年代後半からの金融自由化を通じて、日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行の中から、日本でも専業投資銀行が誕生していたはずでした。
それが可能な人材とノウハウの蓄積がありました。
その業態転換の絶好のタイミングを迎えていた長期信用銀行三行ですが、残念ながらバブル経済期にノンバンクと不動産向け融資で巨額の不良債権を抱えてしまい、姿を消してしまいました。
もし、もう一歩早く業態転換へと動くことができていたならば、大手企業が資金調達手段を直接金融にシフトする時代の潮流を的確に捉えて、それまでに築き上げた磐石の取引基盤の上で、日本版投資銀行として一花咲かせることができたでしょう。
今は、みずほコーポレート銀行が興銀の伝統の一部を引き継いでいるのみです。(長銀と日債銀は経営破綻し、現在は新生銀行、あおぞら銀行として再出発)
今回のアメリカでの専業投資銀行消滅には、興銀で企業審査の基本を学ばせていただき、その後に米国系金融機関で実際に投資銀行業務に従事した一人として、一つの時代の節目を感じざるを得ません。
最近になって、元興銀の方々からも丁重に扱われるようになって少しむず痒さも感じているわけですが、
そう思うと世の中変わったものだと思います。
興銀、長銀、日債銀が姿を消すなんて誰が想像したでしょうか・・・今のアメリカもみんなそんな気持ちなんじゃないかなって推測しております。