かつて、毎年1月の成人の日になると、NHKで「青年の主張」という番組が放送されていました。
若者たちが「私の訴えたいこと」というタイトルで文章を応募して、優秀作が選ばれて、壇上で発表し、それが全国放送されました。
私は青年と呼ばれる年齢ではなくなりましたが、本日は 、その番組を思い出しながら、私の訴えたいことを書いてみたいと思います。
o(*⌒―⌒*)o
==:=======.
昨年11月、2032年を目標年度とする早稲田大学の長期計画が発表されています。
※2032年は早稲田の創立150周年
グローバルに活躍するリーダーを育成するために、学部生を現在より2割削減して、学生4人に1人のネイティブスピーカーのつく英語授業が盛り込まれ、外国人留学生も現在の2倍にするといいます。
この早稲田の計画は、経済界などから概ね好意的に受けとめられ、高く評価されているようです。
========
高度成長期の日本企業を振り返ると、自社内で人材育成することに対して、使命感も自信もありました。
新入社員自身も、幹部候補生として社内教育を受けることを通じて、会社に対する誇りを培いました。
大学進学率が2割程度に過ぎない時代であったこともあり、のんびりと学生生活を送った私たち世代の早大生たちも「素材」として評価してもらって、それほどの苦労もなく就職することができました。
しかし、現在は多くの日本企業は、人材育成に注力する余裕も自信も失っています。
かたや、大学進学率は5割を超えました。
このような時代認識に立った時、単に大学入試時点での難易度ランキングが高ければよしという感覚でいては、グローバルに活躍するリーダーを目指す若者が集まる早稲田大学ではなくなってしまいます。
入試さえ突破すれば、のんびり4年間を過ごしても何とかなる。
そんな古き良き時代の早稲田への郷愁はありますが、ここは長期計画を策定した大学当局の判断に私も賛成いたします。
=========
このような変革が早稲田で進められていくとき、大学スポーツはどのようになっていくのでしょうか。
長期計画の中で、スポーツ科学部は人文・社会科学系領域と自然科学系領域を包含した中間的な学問領域として位置づけられたうえで、次の目標を掲げています。
1. スポーツを通じて世界に貢献する高い志を持った多様な学生
2. 世界の平和と人類の幸福の実現に貢献するスポーツ科学の研究拠点
3. スポーツマインドを持ったグローバルリーダー市民の育成
そして、この目標を達成するために10の核心的戦略が挙げられています。
1.入試改革
2.教育内容改革
3.教育研究拠点形成
4.教員人事およびFD・人的資源管理
5.キャンパス構想
6.財務・資金戦略
7.社会貢献・校友連携・産学官連携
8.競技力・国際競技力向上
9.学生支援
10.国際化戦略
文字を読んでいるだけでは、よく分からない部分もありますけれど、専門性と国際化をスポーツ分野においても推進していくことになると、例えば次のような論点も、これから大学当局で整理していただければありがたいです。
1.教育研究の対象としてのスポーツ科学と、体育各部(応援部も含む)の競技力強化との関係整理
2.秋入学者の増加に対する体育各部における受け入れ指針と態勢整備
3.春入学を前提としている従来の年間競技日程の再検討、ならびに関係方面への提言
4.早稲田ブランド維持、学部生の減少を踏まえた、強化対象種目の絞込みと適切な資源配分(強化予算、トップアスリート枠・スポーツ推薦入試枠の配分を含む)
5.強化対象となる競技種目の特性を踏まえた、上記4の資源配分における適切な男女比率の設定
6.体育各部における大学院生と留学生の受け入れの指針と態勢整備
7.プロ競技団体、プロスポーツ経験者との関係整理、ならびに関係方面への提言
8.スポーツ科学部以外の学部生が体育各部に入部する場合も含めた、補講の充実など入学後のサポート態勢の向上
9.上記の補講などサポート態勢の充実が図られた後、それでも単位取得が低調な学生がいた場合における、競技活動の制限や停止に関する大学としての明確な指針の策定
=======
議論が各論に入っていくと、研究部門、体育各部、競技団体などから、様々な異論や反発も湧き上がってくることでしょう。
しかし、そこに真正面から取り組んでこそ、早稲田スポーツの未来があります
長期計画によれば、卒業生からの寄付金を4倍に増やすことを目指すとか。
卒業生の声に幅広く耳を傾けていただければ、寄付金に協力しようという人も増えるというものです。
総長の鎌田先生、
同じ法学部八号館で過ごしたよしみで、ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
(^_^)v
若者たちが「私の訴えたいこと」というタイトルで文章を応募して、優秀作が選ばれて、壇上で発表し、それが全国放送されました。
私は青年と呼ばれる年齢ではなくなりましたが、本日は 、その番組を思い出しながら、私の訴えたいことを書いてみたいと思います。
o(*⌒―⌒*)o
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昨年11月、2032年を目標年度とする早稲田大学の長期計画が発表されています。
※2032年は早稲田の創立150周年
グローバルに活躍するリーダーを育成するために、学部生を現在より2割削減して、学生4人に1人のネイティブスピーカーのつく英語授業が盛り込まれ、外国人留学生も現在の2倍にするといいます。
この早稲田の計画は、経済界などから概ね好意的に受けとめられ、高く評価されているようです。
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高度成長期の日本企業を振り返ると、自社内で人材育成することに対して、使命感も自信もありました。
新入社員自身も、幹部候補生として社内教育を受けることを通じて、会社に対する誇りを培いました。
大学進学率が2割程度に過ぎない時代であったこともあり、のんびりと学生生活を送った私たち世代の早大生たちも「素材」として評価してもらって、それほどの苦労もなく就職することができました。
しかし、現在は多くの日本企業は、人材育成に注力する余裕も自信も失っています。
かたや、大学進学率は5割を超えました。
このような時代認識に立った時、単に大学入試時点での難易度ランキングが高ければよしという感覚でいては、グローバルに活躍するリーダーを目指す若者が集まる早稲田大学ではなくなってしまいます。
入試さえ突破すれば、のんびり4年間を過ごしても何とかなる。
そんな古き良き時代の早稲田への郷愁はありますが、ここは長期計画を策定した大学当局の判断に私も賛成いたします。
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このような変革が早稲田で進められていくとき、大学スポーツはどのようになっていくのでしょうか。
長期計画の中で、スポーツ科学部は人文・社会科学系領域と自然科学系領域を包含した中間的な学問領域として位置づけられたうえで、次の目標を掲げています。
1. スポーツを通じて世界に貢献する高い志を持った多様な学生
2. 世界の平和と人類の幸福の実現に貢献するスポーツ科学の研究拠点
3. スポーツマインドを持ったグローバルリーダー市民の育成
そして、この目標を達成するために10の核心的戦略が挙げられています。
1.入試改革
2.教育内容改革
3.教育研究拠点形成
4.教員人事およびFD・人的資源管理
5.キャンパス構想
6.財務・資金戦略
7.社会貢献・校友連携・産学官連携
8.競技力・国際競技力向上
9.学生支援
10.国際化戦略
文字を読んでいるだけでは、よく分からない部分もありますけれど、専門性と国際化をスポーツ分野においても推進していくことになると、例えば次のような論点も、これから大学当局で整理していただければありがたいです。
1.教育研究の対象としてのスポーツ科学と、体育各部(応援部も含む)の競技力強化との関係整理
2.秋入学者の増加に対する体育各部における受け入れ指針と態勢整備
3.春入学を前提としている従来の年間競技日程の再検討、ならびに関係方面への提言
4.早稲田ブランド維持、学部生の減少を踏まえた、強化対象種目の絞込みと適切な資源配分(強化予算、トップアスリート枠・スポーツ推薦入試枠の配分を含む)
5.強化対象となる競技種目の特性を踏まえた、上記4の資源配分における適切な男女比率の設定
6.体育各部における大学院生と留学生の受け入れの指針と態勢整備
7.プロ競技団体、プロスポーツ経験者との関係整理、ならびに関係方面への提言
8.スポーツ科学部以外の学部生が体育各部に入部する場合も含めた、補講の充実など入学後のサポート態勢の向上
9.上記の補講などサポート態勢の充実が図られた後、それでも単位取得が低調な学生がいた場合における、競技活動の制限や停止に関する大学としての明確な指針の策定
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議論が各論に入っていくと、研究部門、体育各部、競技団体などから、様々な異論や反発も湧き上がってくることでしょう。
しかし、そこに真正面から取り組んでこそ、早稲田スポーツの未来があります
長期計画によれば、卒業生からの寄付金を4倍に増やすことを目指すとか。
卒業生の声に幅広く耳を傾けていただければ、寄付金に協力しようという人も増えるというものです。
総長の鎌田先生、
同じ法学部八号館で過ごしたよしみで、ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
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