外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

転身の決断

2012-02-06 22:50:36 | 大学野球
新二年生のマネージャーが決りました。
阿部佳弥くん(あべ・よしや。山形・新庄北高校。投手出身)です。

昨日の練習開始時に、阿部くんの挨拶がありました。
「私は学生服を着て、皆さんと一緒に頑張ります。」と大声で挨拶し、部員たちから拍手を浴びていました。

マネージャーになるということは、これから卒業まで、基本的に365日、学生服を着る生活だということ。

他校とは異なり、早稲田は、選手として入部した部員の中から、一学年から原則として1人だけマネージャーを選ぶのが伝統です。

現役部員とOBの誰もがリスペクトする重要な役職ですが、生粋の野球好きの若者にとって、それは重大な決断であっただろうと想像します。

そんな阿部くんの決断に報いるためには、新二年生が四年生となった時、リーグ戦で優勝し、そして大学日本一を達成して祝勝会をやること。
そして、その祝勝会で、阿部くんに司会をやってもらうことしかありません。

新二年生の部員の皆さん、
頼みますよ!

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転身の決断といえば、週刊「東洋経済」に、元フジテレビ・アナウンサーの菊間千乃さん(きくま・ゆきの。東京・光塩女子学院-早大法学部。お父上は、八王子実践の女子バレーボール監督)のインタビュー記事がありました。

彼女の書いた「私が弁護士になるまで」と題する本が好評のようです。


菊間さんは、1995年に早稲田を卒業してフジテレビに入社。
華の女子アナとして活躍するも、司法試験挑戦を決意して、2005年に在職のまま大宮法科大学院に入学。
そして、2007年にはフジテレビを退職して退路を断って受験勉強に専念。
見事に2010年に司法試験に合格して、2011年末に弁護士登録となりました。

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フジテレビ入社時に菊間さんが人事部に提出した「未来レポート」には「10年後に司法試験合格」と書いてあったそうです。
法曹への憧れは、学生時代からあったのでしょう。

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昔は、小中学校の用務員などを務めながら、10年以上も司法試験の勉強をする人がいたものです。

しかし、現在の司法試験は、法科大学院を卒業して5年以内、かつ受験3回までに合格しないと、受験資格を失います。
退職して受験勉強に専念するといっても、相当なプレッシャーを克服する必要があるはずです。

法科大学院の先生が菊間さんにおっしゃったそうです。
「何かを得るためには、何かを捨てなければならない」と。

何かを捨てて目標を目指した者にだけ、最高の歓喜の瞬間が待っているということです。

菊間さんは言います。
「弁護士の資格には、今までのキャリアを捨てるだけの価値がある。だから今までの生活を全部捨てた。」
「退路を断った方が勝てると、自分を励ましながら進んできた」

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新しくマネージャーとなった阿部くんには、向こう三年間の厳格無私の毎日が待っています。
しかし、そんな彼にしか得ることのできる栄光が待っているはずだと私は思います。

ガンバレ阿部くん!
Comments (2)
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