今日の考え事〈applemint1104〉

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「半沢直樹」最終話の感想

2020-09-29 14:51:25 | ドラマ

すごい視聴率を獲得して半沢直樹が終わりました。
今まで見てて、全体の話が分からなかったのですが、しつこく見てやっと全体が掴めました。

銀行ってここまでするもんなんですかね。
帝国航空の500億の債権を放棄せよと迫られていた東京中央銀行でした。
銀行で出した再建策を実行すれば放棄は必要ないと銀行は考えるのでしたが、政府の方で計画したタスクフォースでは、500億の債権放棄が条件になります。
中身は似たようでも全く違う計画を出した双方。
ごり押しの弁護士野原を脇につけた国交省の大臣白井は、幹事長の蓑部を後ろ盾にしています。

しかし、その後ろ盾が大変な事をやらかしていたのです。
なんと銀行からある会社に融資をさせてそれを中抜きしていた。全部で20億ぐらいですか?それを蓑部が懐に入れていたのでした。

半沢の、大臣や上司、頭取に対する捨て身の接触、巧みに言葉で引き出したい事を引き出したりと大胆な行動で、一つ一つ秘密が明らかにされます。
蓑部幹事長が黒幕であくどい事をしているのだけれども、白井が真面目で正直だから幹事長を疑うことが出来ない。信頼をを崩して行くのが大変でした。

半沢の直感と判断力は適切ですばらしかったですが、何より周りの人に恵まれていました。
そっとサポートし助言をくれるミッチーや妻、黒崎も手伝ってくれ、また最終話で大和田が敵ではなかったのが明らかになりました。

大和田は頭取から命じられて蓑部を調査していたらしいです。びっくり仰天でした。
あと10分くらいの場面でそれが分かり、頭取には別の目論みがあったのも打ち明けられます。
そして、白井大臣との話合いの中継場所へ、頭取は半沢を代理として向かわせるのでした。

これは全国に中継されています。
そこで、半沢は蓑部の不正な取引、1千万ずつの手数料中抜きの証拠を突きつけます。
蓑部は否定しますが、銀行の振り込み明細が映されるので逃げようがありません。
土下座したかと見せかけて会場から逃げていきました。

その後、色々な変化がありました。
蓑部は収賄、脱税、選挙法違反、政治資金収支法違反などで逮捕。野原は強要罪で弁護士会から除名。
東京中央銀行からは1500億円の不正融資が見つかりました(!)
白井は離党して大臣を辞職。一議員としてやり直すことにしました。何という潔さでしょう。

半沢は頭取のところへ行き、銀行を辞めるつもりだと言うのですが、頭取は認めません。
頭取は半沢を「ピカ一の銀行マンだと思っていた」とほめるのでした。自分が頭取を辞めるから是非半沢に頭取になって欲しいと言うのです。
半沢はまた大和田の所へも行きます。
大和田はチャラい男と見えて役者でした。
半沢に逆らっているかに見えて、実は蓑部を監視していた。
銀行を辞めるという半沢を、大和田は軽口で「ここまで落ちぶれた銀行を建て直して見ろやい」と煽るのでした。
そこまで言われて半沢がノーとは言えないのを見越しています。

蓑部を追いつめる時に半沢は啖呵を切っていました。
「議員は国民の幸せの為に働くべき、毎日懸命に働いて苦難に負けまいと頑張っている国民に、自分の利益ばかり追いかけてきた自分を恥じて心から詫びて下さい」と。
そう言った手前、断るわけにも行きません。

「それなりのけじめを付けてくれ!」「俺が全人生かけてお前を叩きつぶす!」と言って去って行った大和田。
ニヤリと不敵な笑みを見せた半沢のアップで終わりました。

いやー見応えがありましたね。
一人ずつ黒が白になり、白が黒になるオセロゲームのようでした。
まさか大和田が白だったとは。

白井大臣を演じた江口のり子ですが、最後はいい人、誠実で嘘のない人だと分かりましたが、今までの役柄からどうも一癖ありそうな、悪役のイメージで最後まで見てしまいました。
でも幹事長の盆栽をたたき落とすところとか、野原への一喝「恥を知りなさい!」は迫力でしたね。
このセリフは自民党の三原じゅん子さんのマネですよね。
江口さんの無表情な目は、やっぱり悪役だろうと見てしまうのだけれど、これで江口さんは一皮むけたのかもしれません。

銀行員があっちに走りこっちに走り、社内の書類を盗み見、政治家の秘書とつるんでパソコンの中身をコピーしたり、国税庁と組んで調査を依頼する。
こんなことまでやるのかよ~?と思わずにはいられません。
にしても今の時代、蓑部のような悪いことをする度胸のある与党議員なんているんでしょうか…?

しかし頭取が辞任する心情まで説明して、端々まで見る人を納得させるストーリーでした。
次は頭取になった半沢が、どんな仕事をしてくれるのか。
大和田に怒鳴られた彼が銀行を沈没から救えるのか、続編を期待しましょう。