杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

おとうと 試写会

2010年01月20日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2009年1月30日公開予定 126分

試写会場:よみうりホール 18:30~

夫を早くに亡くした吟子(吉永小百合)は、東京の郊外の商店街で薬局を営みながら女手一つで娘の小春(蒼井優)を育て、義母の絹代(加藤治子)と3人で暮らしていた。吟子には大阪で芸人に憧れながら破天荒な暮らしを送る弟・鉄郎(笑福亭鶴瓶)がいたが、音信不通になっていた。ところが、小春の結婚式当日に鉄郎が紋付袴姿で現われ、披露宴を酔っ払って台無しにしてしまう・・。

東京で堅実に生きてきた姉と、大阪で何かと問題ばかりを起こしてきた弟の、再会と別れが描かれています。

披露宴をめちゃくちゃにしたり、借金を作って消えたりのダメ弟に、初めは小春と同様嫌悪感を持ち、どうしてこんな弟を優しく受け入れることが出来るのかと吟子にも苛立ちを持って観ていたのですが、次第に彼女の人柄や、鉄郎の孤独や悩みがわかり始めて、ラストでは涙が滲み出てきました。

吉永小百合さんはいくつになられたのでしょう? 彼女の品のある美しさに見とれ、娘の小春役の蒼井優ちゃんの凛とした美しさに見とれ、そして二人が着る白衣がまた良いの

しかし、兄が小林捻持で弟が笑福亭鶴瓶って、どんな兄姉弟や

大人になれないダメ男を鶴瓶師匠が好演してます。笑いの部分は芸人さんですから問題ないのは当たり前だけど、凄いのはシリアスなシーンでの演技。これは某映画賞の主演男優賞受賞も当然と思えました。

笑いといえば、笹野高史、森本レオ演じる商店会のおじさんたちが面白かったな。
小春の夫はいけ好かない人物でしたが、商店街の幼馴染(加瀬亮)は好人物で後の展開が読めるけど、許せちゃう

シリアスな場面では小日向文世、石田ゆり子が演じた民間ホスピスで働く人々の姿に頭が下がりました。どんな人生を送ってきた人でも、あんな風に介護されて旅立てたとしたら、それは何よりの贈り物だと思います。

ただ、終盤のエピソードで吟子がある液体を鉄郎の管に入れる場面は、彼女の職業では無防備にそんなものは絶対入れないでしょ!!って突っ込みたくなりました。笑いを取るという意味では前振りもあって効果的ではありましたけどね

義母の絹代(加藤治子)のボケぶりに笑いながらも、あんな風に周囲から認めてもらえないのはやはり寂しかろうと気になったりもしました。

師匠と仲良しの中居君が1シーン出てきますが、 彼の出演話は前に聞いてたのにうっかり忘れてたのであの声にえ?と思ってよく見たら彼でした。
シーンに溶け込んで、自然な演技でしたよ。ファンは階段ではしっかり目を開いててね

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