シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

大どんでん返しの古典・・「太陽がいっぱい」

2006-06-02 19:10:30 | Weblog
60年名匠ルネ・クレマン監督作「太陽がいっぱい」

主演はいわずと知れたアラン・ドロン。若い日の彼の美しさが爆発している名画です。

最近リメイク「リプリー」でマット・デイモンがアランが演じたトム・リプリーを演じてましたが、あまりの容姿の差に「なんで???」

でも、あれはあれでよかったですが・・

負け組み青年アランは勝ち組お金持ちの青年、モーリス・ロネの腰ぎんちゃく的な存在。モーリスへの憧れと嫉妬、羨望がいっしょくたになっていて、ほのかに同性愛の要素もちらちらする。

画像は、アランがモーリスの服をこっそり着て自分の姿を鏡に映し、キスするシーンだね。

「彼のようになりたい、金持ちになりたい、彼が好きだ、彼の彼女も好きだ。じゃ、彼になればいいじゃないか!」という結論に至ったアランはモーリスを手にかける。

そして彼になりすます。

すごく印象的なのは、アランが何度も何度もサインを練習するシーン。壁にスライドでサインを映して、何度も何度も書いてみる。

そのときのくわえタバコのアランの横顔の美しさ。

アラン・ドロンの美しさは品格のない美、不良の美、どんなに着飾っても、決して上流になれない美で、それがこの役にリアリティを与えているね。

ラストは思いっきり有名で、おそらく「映画史上印象に残るラスト」の上位に入るだろう。

テーマ曲もいまだにどこかしこで流れている名曲。カメラは「シベールの日曜日」など大好きな映画のアンリ・ドカエ。

製作側もオールスターな古典のホームラン王です!







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6 コメント

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ラスト・シーン (十瑠)
2006-06-02 20:49:51
NHK-BS2放送分を録画してるんですが、熟成中です。

その時、ラスト・シーンだけチラと観たんですが、あの船を引き上げる所が最後だと思っていたのに、ビーチのデッキチェアーでくつろいでいるアランが刑事に呼ばれるシーンがラストだったんですねぇ。

テーマ曲もギターで大分練習しましたが・・・モノにはなりませなんだ、トホホ(;_;)
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薄氷の美しさ (lime-fizz)
2006-06-02 22:03:25
あのラストシーン、あのせりふ、胸がキューンとしますねぇ。

海と空とアランの美しさが目に焼き付いて、どんでん返しをより一層盛り上げたでしょうか。

ジュードファンの私とはいえ、「リプリー」の感想は異質です。



「シベールの日曜日」未見です。あのカメラの素晴らしさを味わえるなら、必見ですね!
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ギターを抱いた十瑠さん (anupam)
2006-06-02 22:15:57
熟成中・・っすか。

ラストはね~ニコニコ顔で呼ばれるアランが画面から消えて終わり・・ですよね。



「悪いことはできないよ」ってなオチですが、何となくあのまま逃がしてやりたかったかな~~



いつかギターを聞かせてくださいね!!
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「シベールの日曜日」!! (anupam)
2006-06-02 22:21:43
lime-fizzさん、ぜし!!見てください、「シベールの日曜日」



素晴らしいカメラです!白黒っすけど。

衝撃的な美の世界ですよ、水墨画の世界です。



過去ログにありますので、お時間があったら読んでみてね~~
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何とも切ないテーマ曲です (仁左衛門)
2006-08-22 11:57:51
「最高だ。最高だよ」と一人絶頂感を味わう主人公でしたが、いろいろ画策したものの殺人を起こした時にはすでに破滅が決まっていたという何とも切ないワイヤーの絡まりでした。

何とも切ないテーマ曲でしたが、転調した時のイタリアっぽさがまた面白かったです。
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TBありがとうございます! (anupam)
2006-08-22 20:36:58
仁左衛門さん、コメント&TB、ありがとうございます!

確かに紙幣の形などに「時代」を感じさせられますが、サスペンス度はいつ見ても新鮮。さすが名作です。



そうそう、以前TBいただいたときも仁左衛門さんのブログにコメントしたのですが、どうやらメアドを記入しないとコメントの書き込みができないみたいなんです・・ごめんなさいね~~

できたら、メアドの記入がなくてもコメントの書込みができるといいのですが・・
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