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細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

自律分散的な研究

2013-07-24 18:22:14 | 研究のこと

昨日は、私が代表を務める、今年度から発足したSWAT研究会の小ミーティングでした。

実態があるような無いような組織ですが、研究同好会だと割り切らせていただきます。

短時間のミーティングでしたが、とても期待のできるプロジェクトをゼネコンからご提案いただき、まさにSWAT研究会にふさわしいテーマだと思いました。

東北被災地の復興道路の一部を構成するトンネルでの品質確保のチャレンジです。

大きな話題になりつつある目視評価(昨日、日経BPの取材も受けました)、施工状況把握、そして我々が開発したSWATも活用して、つまり使える手段は何でも投じて、品質確保にチャレンジします。実構造物ですよ。

私たちが土木学会の表層品質の335委員会で熱く議論した、表層品質の評価法を実務に実装していくフィロソフィーの中で、私が最もチャレンジしてみたかったストーリーで、この現場はチャレンジしてくことになりそうです。

しかも、そのトンネルの竣工が今年度末ということで、結果もすぐに出てきますね。

一連の取組みを、しっかりと研究論文にして発表しようという合意が取れました。

もはや、品質確保、とくにこれまで明確に意識されてこなかった耐久性上の観点からのかぶりコンクリートの品質、すなわち表層品質を重視する流れは、止めようがないと思われます。復興道路の品質確保で、確固たる流れとなるでしょう。

大きな流れの中で、自律分散的に、本質的な、本来技術者が心からチャレンジしてみたいと思う取組みがなされ、ポジティブスパイラルが形成されることを心から願います。

しかもこのプロジェクトは、YNUコンクリート研のOBたちがたくさん、いろんな方面から関わるプロジェクトになりそうなのが、なおさらうれしいです。みんながやりがいを感じ、その努力の結果が東北復興道路の高品質のトンネルにつながると、素晴らしいですね。

それをテコに、全体への展開を図るのは私の役割です。