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国語のおさらい:答えはその差の中に

2023-04-20 06:29:09 | 日記
採用基準

 毎週木曜日は国語をおさらいする日。
先週の本欄で新明解国語辞典には何故か「最速」が載っていないことに
触れました。
今週は「どうして」の好奇心から、謎の解明に取り掛かります。
 同辞書には「細則」と「催促」があるけれど「最速」はありません。
ならば「最」の項で触れているかと引いてみました。
<最:同類の中でその傾向が一番進んでいる。最大・最良・最高・最低。>
とあり「本文を参照せよ」と書かれています。
 それで本文に目をやると<最:同類の中で第一等とされるもの。
最敬礼・最後部・最尖端・最前列・最重点>
ここに最速がさりげなく混じっていれば一件落着なのに、そうはなりません。

 「下駄箱」も載っていない言葉のひとつです。
「けたてる」と「けたはずれ」の間にありそうなのに姿が見えません。
「下駄」の項をひくと<厚手の板をくり抜いて歯を付け鼻緒をすげた履物。>
 用例として載っているのは「下駄ばき住宅」
これは<一階が商店や事務所で二階以上が住宅になっている建物。>と解説
されています。
 でもこんな言葉を使う人を見たことありません。
よっぽど下駄箱の方が現代社会に通用しそうな気がしますが、単なる勘違い
なのか過去への哀愁なのか、その点も不明です。
 ふと思いついて「ふでばこ」を探ると<筆箱:ふたをするようになって
いる筆入れ。>と載っていました。
下駄箱は除かれて筆箱は取り上げられる基準がどうにも分かりません。

その差2500

 国語辞典の項目を決める基準に触れた解説がありました。
<たとえば四字熟語は語構造や意味・用法に着目して収録するかしないか
判断される。
国語辞典の権威性を踏まえると差別語などは収録すべきではないと考え
られる。>とあったその後にこう続きます。
<国語辞典の項目は一定の段階までは出現回数といった客観的基準で選定
されるが、その後は編者の主観的判断で選定せざるを得ない。>
(国語辞典の記述研究に向けた観点整理 より)
 新明解国語辞典の編者は子供の頃の運動会で、最速の旧友との競争に
負けた悲しい過去がある。
勝手にそんな想像してしまいました。

 新明解国語辞典は日本一売れている国語辞典で、2020年に第8版が
発売されているそうで。
その総収録項目数は79000!
 載っているだのいないだのとほざいている私の新明解国語辞典は、
2008年発売の第6版。
こちらの収録数は76500とありました。
 その差の2500語の中にきっと最速と下駄箱があると確信しましたが、
さて。




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