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昭和のプロレス:ブッチャーの呪い

2024-07-05 06:29:19 | 日記
本命が絶不調

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を盛り立てた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「怪鳥、プリンス・ピューリン」です。
 182cm105kgのピューリンは1970年8月の日本プロレス・サマー
ビックシリーズに初来日。
覆面のアトミック以外は全員が初顔で主役は筋骨隆々でサイボーグの異名
を持つカール・ハイジンガー。
開幕戦からメインのタッグマッチに出場しました。
 ところがこのカール、全くの食わせ者ですぐに前座要員扱いに格下げ。
代わって主役に抜擢されたのがあのアブドーラ・ザ・ブッチャーでした。
 メインのタッグマッチに連日出場しましたが、相棒に指名されたのが
幸か不幸かピューリンだったのでした。

 シリーズ中タッグマッチに8回出場し、その内7回がブッチャーとの
組み合わせ。
 毎試合の様に負け役を務めましたが番狂わせがあったのが猪木・星野組
と当たった8月24日。
1本目はブッチャーが星野、2本目は星野がピューリンを下して1対1。
普通だったらそのままピューリンが押さえ込まれて外人組の負けパターン。
ところが5分少々でピューリンが星野を下して予想外の勝利を収めています。
 唯一ブッチャー以外との試合は猪木・吉村にアトミックと挑戦した
アジアタッグ戦。
9月5日のこの一戦は1本目にアトミックが猪木をフォール。
2本目は吉村がピューリンに回転エビ固め。
決勝の3本目は猪木がアトミックをアバラ折で下して8度目の防衛に成功
しています。

全日でもブッチャー

 シングル戦を10回行い4勝3敗3引き分け。
9月7日に大木と戦い9分54秒に4の字固めに敗退、翌8日には猪木に
臨み14分36秒に体固めで敗れています。
 大熊、山本、ヒライの中堅クラスには勝利しますが星野とは2回の引き分け。
再来日では星野攻略が目標になるかと思われました。
 しかし次にやってきたのは5年後の全日本プロレス。
日プロ消滅後に星野は新日所属になったので対戦はありません。

 このシリーズ何の因果か主役はまたもブッチャー。
19戦中10回もタッグを組まされ、毎試合の様に負け役を務める羽目に
なりました。
 しかしこちらのマットでも想定外の展開が起こります。
10月11日の鶴田・高千穂戦です。
1本目にブッチャーが高千穂を下し、2本目は高千穂がピューリンを押さえ込み。
前回のパターンで行けば3本目はピューリンの雄姿が見られる筈でした。
 ところがブッチャーの反則に怒った日本組が暴走し外人組が思いもかけぬ
反則勝ち。
結局ピューリンの活躍の場面はありません。
 得意技と喧伝された変形コブラツイスト、「パイソン・ロック」は2度の
来日を通じて不発のまま。
ブッチャーの大きすぎる存在感が無ければ、ピューリンの得意技が炸裂
していたかもしれません。




コメント
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