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昭和のプロレス:正体を暴露された覆面男

2023-10-20 06:29:49 | 日記
いきなり猪木と一騎打ち

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を盛り立てた脇役達を
振り返っています。
今週は「正体をばらされたマスクマン、平田淳嗣」です。
 最もプロレスらしい演出と言えば真っ先に出てくるのが覆面。
力道山の時代から非日常のおどろおどろしい雰囲気を醸し出してきましたが、
そこにあったのは「謎」
中身が正体不明だからこそファンの関心は高まりました。
 ところがマスクマンだった平田は、あろうことかリング上で正体を
暴露されてしまったのです。

 1978年8月26日に長野県飯山市で藤原を相手にデビューしエビ
固めに敗退。
前座修業を続けやがて海外遠征に出発。
デビューから6年経った84年8月24日の後楽園ホール大会で凱旋を
果たしました。
 しかし現れたのはマネ―ジャーの若松を従えた目出し帽姿の謎の男。
ひと言もしゃべらず名前も名乗りません。
いきなりの出現に会場は騒然となりました。
 当時の新日はレスラーの大量離脱を受けて大幅な戦力減に見舞われていました。
そこに現れた謎の男は話題作りには最適。
ファンの関心が一気に盛り上がったのを受けて、翌週の9月1日には
猪木との一騎打ちが行われました。
結果は無効試合でしたが謎のマスクマンへの注目は更に高まりました。

 その後覆面男はストロングマシン1号を名乗り、同じマスクを被り同じ
コスチュームを纏った2号も登場。
増殖を続けるマシン軍団は一時新日マットを活性化させました。
 でもファンの関心は移ろいやすいもの、翌年4月18日に藤波と一騎打ち
を行った頃には、すっかりただのマスクマンになっていました。
試合にも負けそのままマシンの存在は薄れていくかと思われました。

腹を括った藤波

 5月13日のリング上でプロレスの掟を破る事件が発生しました。
藤波がマイクを握り「おまえは平田だろう」、マシンに向かってそう
叫んだのです。
 マスクマンは正体不明だからこそ価値ある存在、万人の前で正体を晒す
なんて前代未聞です。
その時の心情を藤波は自著で語っています。
 <正体を暴露するのはタブー、そんなことは百も承知だ。
あの頃は思うような試合ができずイライラが募っていた。
焦った末に思わず口走ってしまった。
テレ朝のスタッフからは苦言を言われたが「知ったこっちゃない」と腹を
括った。>(藤波辰爾自伝 より)

 プロレスの流れは不思議なもの、正体をばらされた途端にファンの関心が
マシンに集まりました。
前回は前評判が盛り上がらなかったマシン対藤波の一戦が俄然注目の的に
なったのです。
 掟破りの藤波の行動が、再び平田を光らせたのでした。
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