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1995年ドーム夢の架け橋生観戦記

2016-01-29 07:00:08 | 日記
興業は成功?はたまた失敗?

 昭和のプロレス生観戦を取り上げている毎週金曜日の「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」
3回目の今日は1995年ベースボール・マガジン社が主催した「夢の架け橋」です。

 プロレス戦国時代、東京ドームで13団体が一堂に会しファンに夢を与えよう、と
企画された週刊プロレス主導の興行でした。
新日からパンクラスまで、更には女子プロレスまで含めた当時のプロレス界のスター選手の
ほとんどが出場すると大きな話題を呼び、何と6万人のファンが集いました。
 
 俄然興味をひかれた興行ですが、一方で素直に喜べない気持ちもありました。
それはプロレス界に大きな影響を発揮していた週刊プロレスの山本編集長の存在です。
毎週発信する記事の中に潜む独善的な発言に嫌悪を感じながら、その編集長が創造した
巨大なうねりに身を置いて、次々と登場する各団体の主役達を追いかけたあのドーム興行。
 果たしてそれは一プロレスファンとして楽しめる興行だったのか否か?

フルコース?はたまたバイキング料理?

 一大イベントの開始です。
総合司会者として生島ヒロシ氏が登場しましたが、そこには大いなる違和感がありました。
プロレスファンは部外者には警戒的です。
この人物はプロレスの理解者なのか、はたまた否定的な立場なのか。
 これまで生島氏とプロレス界の接点は全く報じられておらず、場違いな登場に
戸惑う空気が漂いました。
それを吹き払ったのは各団体の熱のこもった試合です。

 女子の神取やアジャコング、格闘プロレスを標榜する前田や高田、デスマッチ路線の
大仁田やポーゴ、更には業界をリードする全日の三沢や小橋、新日の橋本や蝶野。
次々に提供される試合は、豪華なフルコースを味わうが如くです。
しかも供されるのは全てがメインディッシュばかり。
食べるのに追われて、愛でたり味わったりしている余裕はありません。
 各団体のメインイベント級の試合が続き、登場するスター選手を一人とて見逃さないゾ、
試合の見どころを全て体感するゾ、その思いでは疲労感が募るばかりです。 
 その反面馬場も猪木も出場しない大会は、主役が無い価格訴求のバイキング料理を
無理やりお腹に詰め込んだ気分でもありました。

 全ての試合が終わった時には「やれやれ」の一言しかありません。
義理があって参加せざるを得ない会合に嫌々出かけ漸く終わった時の安堵の気持ち、と
言えば良いでしょうか。
 同時刻には隣の後楽園ホールで、山本編集長に逆らった天龍が反骨の興行を打っていました。
そちらを選択しなかった後悔が浮かびもしました。
 豪華イベントの体験は、空腹感と膨満感が入り混じった奇妙な感覚に包まれていました。

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