恥ずかしながら、新聞で初めて「地毛証明書」の存在を知った。報道によれば、「地毛証明書」は生徒が髪の毛を染めたりパーマをかけたりしていないかどうかを見分けるため、入学時に一部の生徒に提出を求める書類。名称や書式は各校で違うが、多くは保護者が「髪の色が栗毛色」などと記入し、押印する形で、都立高校の約6割の98校が導入し、少なくとも19校が幼児や中学生の頃の髪がわかる写真を求めている。東京都教育委員会は、生まれつきの髪かどうかを確かめるために一律に写真を出させている対応をやめる。プライバシーの侵害との批判があることなどを考慮したもので、都教委が近く各校長に伝える。
40代になる都立高卒の息子に聞いたが知らないという。想像するに金髪染めが流行りだした頃、導入されたのだろう。校則で禁止だけでは防げないと考えられた証明書で、世界中唯一のギネスものではないか。生徒と学校の信頼関係が崩壊している証だ。両親はどういう思いで、子供の小さいときの写真を提出したのか?縮れ毛の子供を持つ親はどういう思いだったのか?思うと実に複雑だ。
人種の多い欧米で、このようなことを実施したら人種差別との誹りをうける。日本人は黒髪で、まっすぐの髪であるべきという思想がなんとなく背景にあるのでは無いか。高校生で口紅をつけたり、マニキュアをぬっているのを見ると眉をひそめ、援助交際などに走らなければとよけいな心配もする。高校生の生活指導は難しいことは判るが、家庭と学校と生徒の信頼関係が基本で、はじめから信頼関係を放棄するようなことは止めて欲しい。
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