行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

黒田マジックを振り返る

2015-11-01 23:27:36 | Weblog
 
黒田マジックは未知の世界へ

日本銀行は31日の金融政策決定会合で、市場に流し込むお金を増やす追加金融緩和を政策委員投票1票差で決めた。偶然重なったと塩崎厚労相は言うが年金積立金の株式での運用比率を25%に高め...
 

デフレ脱却を狙った黒田マジック、1年経ってみると効果は失せた感がする。まもなく発表される7~9月期のGDPも大方の予想はマイナス成長、2四半期連続で日本経済は縮んでしまったようだ。物価は今年度予想0.1%という予想で、来年後半には2%にしたいという日銀の希望だが、誰も信用してない様子。物価上昇率の中身が悪すぎる。原油安で物価が上がらないというが、専門家は来年後半まで原油安は続くと予想している。一方円安は黒田マジックで達成できたが、輸入品が高くなり、スーパーの肉も野菜も値上がりし、消費者は財布の紐を締めて、日本経済縮小に寄与している。

輸出で儲けた景気の良い大企業は、そこそこの賃上げはしたが、設備投資は計画はするが実行せずで、政府は懸命に促すがのれんに腕押し状態だ。こうした状況のなかで政府は反対のことをしようとしている。更に消費を圧迫する消費税増税、法人税減税で更に企業に利益を貯めさせようとしている。当然経済成長に悪影響を与えるので、3兆円の財政出動で景気を底上げを狙っているが、先進国で最悪の財政危機だというのによくもまあやるもんだ。付けは将来の世代にまわすという無責任さ、このままだと今貰っている年金も削られることは必定だ。

やるべきことは

消費税10%は面子に拘らずGDPが確実にプラスになるまで延期する。企業減税は設備投資減税に絞る。最低賃金を欧米並みに1000円とし低所得者の底上げをはかる。財政再建の財源は当面、所得税率の累進制を高める。高所得者の税率を以前の7割程度にすれば5兆円の増収になるという。最後は我田引水だが、年金は削らない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする