最近、二つのドラマを観て痛感した。
親の何気ない一言が、子どもにとって、良くも悪くも子どもの人生に強烈な影響を与えることがあるということを・・・。
『Believe』では、赤楚くんの父親が、養護施設で育った錦戸くんにも父親代わりのように、援助してきた。錦戸くんは優秀で心臓外科医となって、赤楚くんの父親が経営する病院に赴任してきた。赤楚くんの父親は、我が子のように援助してきたつもりだったけれど、実は、錦戸くんは、ずっと、赤楚くんに嫉妬心を抱き続けて生きてきて、復讐心に燃えていた。この恨みを晴らさんと・・・。
赤楚くんと父親と錦戸くんの3人が、公園で遊ぶシーンで、ごく普通に父と息子をやっていたその姿に、錦戸君は、実の親子に対する嫉妬心を抱く。
父親は、そんなことに気づくよしもなく、将来は、二人で力を合わせて、病院を守っていってほしいと願うようになる。
父親は、よかれと思って、援助してきたし、なかなかできた人であった。一般的には、公平に見る力のある人であった。錦戸くんもそんなお父さんが大好きだった。だからこそ、実の親子の絆を感じる雰囲気が、自分と接する時の雰囲気と違うことに敏感に感じ取ってしまう。
くるりのめるるちゃんは、記憶喪失になって、過去の全てがわからない。誕生日に来た母親からメールは、お祝いのメッセージではなく、あなたの荷物処分してもいい?。
そんな母親とはどんな母親だろうと不安でいっぱいで、実家に帰るのもためらっていためるるちゃん。意を決しての帰郷。
そんな実家には、再婚相手の義理父と実母との間にできた中学生の弟がいた。
ふと、記憶が蘇る。
小学生の頃、離婚寸前の母親が、どっちを選ぶの?と鬼のような顔で迫ってくるシーン。
仲直りしてほしいめるるちゃんは、『結婚記念日おめでとう』というメッセージカードを、父親には背広のポッケに入れて、母親には台所の引き出しに入れて・・・。
でも、それが、開封されることなく、母親に引き取られた。
そして、母親の再婚と新しい父と弟の家庭の中で、一人、浮いた気持ちを抱えながら、生きてきた。
それからのめるるちゃん、どちらかを選ぶということができなくなって、無難に生きる道を無意識に選ぶような優等生な子になってしまった。
離婚する時って、険悪ムードの極みな場合がほとんどだと思う。子どもは不安だ。その不安だらけのなか、母親が鬼のような形相でどっちを選ぶの?って迫ってきたら、恐怖しかないかもしれない。