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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

さんま漁14 航海目!

2008年10月03日 | モバイル

さんま漁14  航海目!

29日23時に気仙沼港入港、

30日、水揚げ、氷の積み込み後、11時気仙沼出港、

三陸沿岸沿いを北上し、17時から東よりにコースを変え、

17時30分スタンバイ。

集魚灯はLEDだけ、ライトは固定したまま点灯させ、

上部ブリッジに漁労長、無線室に通信長、

ブリッジと機関室には各当直者、

当直以外は寝室で休息しながら待機

(群れに当たれば即スタンバイ)という態勢で、

黒崎沖から襟裳岬の南までの低水温域の潮境を調査航走!

数匹で泳ぐサンマやイカが時々見えるものの、

ライトの探照先で跳ねるサンマの群れは見えず、

夜明け前に消灯、

各船の操業ポイント襟裳岬の北東沖向けに針路を取り、

凪良く微速で北上。

10月1日、昼頃に漁場着も

漂泊中の各船より20哩程北東側へ漁労長による水温調査、

昨夜から集魚灯を出したままでの航走なので、

夕食を済ませ、16時30分にスタンバイ。

17時、航走ストップ。

ストップ中の船の下、魚探(魚群探知機)には

海面から水深20mを頭に濃い反応があり

集魚灯を点灯、日が暮れてサンマが浮くのを待ち、

17時40分から操業開始!

他船は4隻と少なく、

「水温15.4℃ 水色は濁水系」(特大混じり)4回操業し、

20時40分から1時間半程南西に航走、

他船多く大船団の中、

僚船数隻が並んで操業中のポイントの西側で1回操業、

「水温16.7℃ 水色は澄んだ青色系」(大、中主体)

サンマの魚体は16℃台の方が揃っていた感じがします。

尚、宮古の沖合いでも纏まった漁獲があったとの事で、

いよいよサンマの南下回遊が本格化、

三陸沖にも主漁場が形成されそうです。

22時20分終わり!

僚船に群れを預け、南下帰途航走。

宮古の沖合い(2日の日暮れから、漁獲のあった海区を

ソナー、魚探を起動させながら)を通ってのコースは

北西の風がやや強く、うねりも高い、微速で航走。

画像は沖合いまで風に乗って飛んで来た珍客 「赤トンボ」

明 かりに迷い船内に…

久しくトンボに視点を合わせる余裕がなかっただけに

季節を感じました。

10月に入り、さんま漁は中盤戦突入!!

船は3日朝女川港入港予定!