心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

答えはひとつじゃない 

2008-01-09 | 禅語・般若心経
  


両忘(りょうぼう)。両方を忘れること。
たとえば、好き・嫌い、善悪、是か非か、苦楽、生死、白か黒か、
幸不幸、美醜、真偽、貧富、喜び・悲しみ・・・。

どちらかに執着したり、強く心に意識すると息苦しくなることも。
正しいことが全てじゃないって思う。

世の中の出来事は、全てが白黒で解決できるものではなく、
お互いが主張を通していては、解決も得られなかったり。

最近の社会の不条理には、疑問や憤りを感じずにはいられないけれど、
せめて日常の生活では、あいまいで中途半端と思えるこの「両忘」の
心を持てたら、がんじがらめの価値観から解放されて楽になるのでは・・なんて。

人と人との間では「ま、どっちだっていいんじゃないかな」っていう穏やかで
呑気な心を持てたらなぁ・・って願望です。

色でいうと生成色。
白ほど反射せず、黒ほど拒絶せず、赤ほど主張せず。

今は個性の時代だ、個人主義の時代だとも言われていますが、
だからと言って、個人の主張ばかりを通すと、最後には誰もしあわせに
なれない気がします。

両方を忘れるっていう意味は、持っているものを失うのではなく、
大事なものを見つけられるってことなのかもしれませんね。

答えはきっとひとつじゃなくて。
中道を生く、それでいいんですよね、きっと。




コメント (6)
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