心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

心の快感を探しに

2010-03-31 | つれづれ
                           「見」

自分の目で見たものしか信じない
・・って程、頑なではないけれど。

自分の目で見たり、自分の耳で聞いたりしたものから
わたしというフィルターを通して感じるものを大事にしたい 

今の世の中、キーボードを叩けばあらゆる情報はすぐ手に入る。
けれどそれらは、時にニュースでさえも
全てが正しいわけでも、公平でまっすぐなわけでもないわけで。

だから・・情報をただ受身で鵜呑みにせず、自分の感性を持って
無意識下で誘導されない知識と、目と耳と心を持っていたい 

いつも意識は自由に。
自尊心を持って。
自己信頼を持って。
広い視野を持って。

心が充実してるって快感を探しに 
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金文を書いてみる

2010-03-30 | 書の話
                           金文 (半切)

蘭秀会展作品の参考に書いてみたもの。
題材は同じで、細いのと太いの。 原本はこれ(↓)
(二玄社 中国法書選1 甲骨・金文p34)



ちなみに今はない文字もあるのだけど
右上から乃孫作且己宗 寶黹●●・・ 
ちゃんと調べればいいんだけど、金文のちゃんとした辞書を持ってなくて。

『字通』をはじめ、白川静の辞典をいつか手に入れたいと思いつも、
どれもなかなか高価なものでしてねぇ。。

そんな折、伯母から書を学んでいるなら何かの役に立つかしらと、1冊の本が届き。
亡くなった義叔父が大事にしていたという『読画四千年~支那象形文字の美』。




昭和34年初版当時580円というから、かなり高価な本だったような。
文字の成り立ちについて、著者の菊池貞二氏の定義はなかなか興味深く。

機会があれば、ちょっとづつご紹介できればと思っちょります。


辞書の情報は→ こちらから



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仲良くなる秘訣教えてつかーさい

2010-03-29 | 
                            左:ぷくぷく 右:みーにゃ

この近距離は珍しい図。
しかも2匹ともリラックス中。
これをホットカーペット作用という 

今年は珍しくこたつを出していたんだけど、そろそろお片づけの季節。
猫たちは一緒に入ることはめったになく、どちらかは入れずにいて。

ぷくぷくが先に入ってる時は、みーにゃのドスのきいた鼻息ひとつですぐに撤退。
みーにゃが先に入っていると、ぷくぷくは隅から中を覗くだけで入れず。

で、私が無理矢理、大丈夫よ~と言いながら、ぷくぷくを中へと押し込み
2匹の間に足を入れて、境界線を作って差し上げる。

それでもしばらく、みーにゃ様は唸っておられ、時には中で猫パンチの嵐にあう。
その後、こたつ争奪戦から一時休戦して、出てきた2匹。
みーにゃ様はご機嫌斜め。。 



・・と思ったら、ぷくぷくも、不満でいっぱいな顔だ。。




なんで仲良くできないのかねぇ。。。
どなたか秘訣をご存じでしたら、教えてつかーさい 
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年を重ねるごとに

2010-03-28 | つれづれ
                             (半紙1/2)

春山如笑(しゅんざんわらうがごとく)
鳥が歌い花が舞う春の意。

春は別れの季節でもあるけれど、何となく笑顔が似合うような。
それはきっと、別れの先には新しい未来を見ているような。

昨日は、職場のNさんが無事退職の日を迎えられたことのお祝いと
4月から奥様の故郷、鹿児島県に引越されるとのことで送る会があり。

私は恐れ多くも受付を頼まれながら、今日は早めの到着♪なんて思ってたら
なんと1時間も間違えておりまして・・
きゃお~ごめんなさいまし。。

小さくなりながらも、懐かしいお顔も揃っての、和やかで温かい時間でした 

Nさんはとても奥さま思いの方で、僕の方が年が上だし
順番からいったら、僕が先にかの世へ行くだろうから
そしたら知らない土地よりも奥さまの故郷に帰ろうということにされたそうで。

以前、奥さまがそのことを、とても嬉しそうに話されていたのを思い出しながら
遠くへ行ってしまわれて寂しいけれど、またこれからの新しい生活も
きっとやさしく穏やかに過ごされるんだろうなぁと、羨ましく

ふと、わが父母のことが頭をよぎり。

年を重ねるごとに、お互いを思いやり
穏やかでやさしい日々でありますようにと、願うばかりなり  
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漢詩から感じる景色

2010-03-27 | 漢詩
                           (はがき)

野鶯啼破春  野の鶯が啼いて春を破る
鶯が春の訪れを告げて啼くの意。

春の訪れを告げることを「春を破る」と表現するわけで。
漢詩の美しさは、漢字を知っていることで味わえるのだなぁと、ありがたく 

漢字は、そこにいるだけで、それぞれ意味や印象というものがあり、
それを組合わせることで、さらに想像力や世界も広がるものでして 

さて。 皆さまは、たった五つの文字を組合わせたこの詩から、
どんな景色、どんな音、どんな色、どんな匂い、どんな温度・・を
思い浮かべますかえ? 


今日は母の誕生日。
白い花が好きな母に、近所で嬉しそうに咲いていた白い花をこの場を借りてお届け。
水仙と、雪柳、そして我が家のベランダのリメリアとハナカンザシ。
Happy Birthday  はは~   








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安田靫彦展のご案内

2010-03-26 | 書展・展覧会情報
                           (はがき)

先日の絵手紙教室で書いた「春興」(しゅんきょう)~春を興じる

実はこれ、ニューオータニ美術館で開催中の安田靫彦展をご紹介しようと
持って行ったチラシにあった器の絵を、遠藤さんのこれ描いてみて~の
リクエストにお応えして描いたのでして。

あ、もちろん全然全然もってのほかのできあがりでございまするが。
あぁ・・お目汚しお許しくだしゃい。。

日本画というのは、心が落ち着くのであります。
それは、細部に亘っての懇切丁寧な筆遣いによるものなのか
静かでありながら、その佇まいには凛とした美しさを感じ。

日本画というのは、心が安らぐのであります。
あまり興味がない・・と思ってらっしゃる方にも、ぜひ一度
作品を前にした時の、心のうつろいも体感して頂けたらと
ご案内申し上げまする。




安田靫彦展の詳細はこちらからどうぞ→ ニューオータニ美術館

*4月18日(日)まで 10:00~18:00 月曜休館 一般800円
 3月27日、4月10日 午後2時より学芸員による解説あり

*東京ニューオータニ美術館にて



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葱を見るたびに思い出すこと

2010-03-25 | 山頭火・放哉・良寛
                              (半紙)

つるりとむげて葱の白さよ  by 山頭火

先日の絵手紙教室で書いたなり。

葱というと思い出すことがあって。
もう20年位前かな・・あるご縁で存じ上げていた、当時某天文台の台長でいらした
某おもしろ先生と、バスで一緒になり。

カメラマンのSさんと三人であれこれ話が盛り上がり、それが興じて
これからあなたのお宅へ遊びに行こう!なんてことになり 

当時はまだ実家、突然の珍客に父母はびっくりしながらもようこそ~と。
その先生、ご自分をおじさんと呼び、とてつもなく人懐こく。

Sさんと私と父は応接間、母は台所で急遽、お酒のつまみを料理中
「おじさん」は台所へいそいそと。
冷蔵庫を開けながら、何もないね~なんていいながら、
初対面だというのに、台所を物色しておられ。

そこで見つけたのが、下仁田ねぎ。
おお~これこれ、これがあれば十分って言いながら、勝手に調理を始められ。

何が出てきたのか忘れちゃったけど、葱を肴に大いに飲んで、語り、笑い
深夜、嵐のように帰って行かれた。

そんな「おじさん」も、そんな父母も、そんな人と人の出会いや関わり方が
ごくごく自然だったあの頃が懐かしく、私にとっては大切な財産でありんす 

先生お元気かなぁ。。うん、きっと今もあのままでせう 



ちょっと甘みがあってやわらかい下仁田ねぎ
画像はWikipediaから拝借

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国破山河在

2010-03-24 | 漢詩
                              (はがき)

かの有名な杜甫の詩「春望」の最初の五句。
國破れて山河あり。

城春草木深 感時花濺涙 恨別鳥驚心 烽火連三月 
家書低萬金 白頭掻更短 渾欲不勝簪 と続く。

これなんて書いてあるの? と先日Kちゃんに聞かれて。
書を習っていない人にしたら、読めないよ・・と。
だって普通学校では、行書なんて教えてくれないもの・・と。

れれ?そうかなぁ。。
ふむ。・・そうだけど。 そうなんだ・・となり。。

よく私の師はこんなお話をされておられて。

書家は文化や教育のレベルを落としてはいけないのだ。
一般の人が読めないからと言って、読める文字を書いてばかりいたら
書の歴史は終わってしまう。

読めないなら勉強すればいいのであって、
読めないからだめだというのでは、文化を捨てるに等しい・・と。

かくいう私も行書や草書・・その学ぶべきことの多さに愕然とするばかりだけど
少なくとも書を学ぶ者の一人としては、読めないことを恥かしいと思うような
気持ちだけは忘れずにいたいな・・と。。

それにしても、書の道も果て無き道よのぉ。。。
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無知の涙

2010-03-23 | つれづれ
                        「足」 (足る:たる)
          
先日、教育テレビのETV特集選「死刑囚・永山則夫 獄中28年間の対話」を見て。
1969年に連続射殺事件を起こした、当時19歳だった永山則夫

確か私が中学の頃、知人の井筒清次さんが一冊の本を下さって。
それが永山則夫が書いた『無知の涙』という本だった。

なんだか怖くて、しばらくその本を読むことはなかった。
本棚の背表紙を眺めながらも、実際に読んだのは大学も卒業してからだったと思う。

今改めて、あの事件の時代や背景、関わった人々、本人の思想等々を見聞きして
果たしてこの国の根本は変わっていないような気さえして。。

当時のどうしようもない貧困と、現代の不景気。
そこにある問題は、人の心を蝕むもの。

人の暮らしの中に「足る」をどうやったら見つけられるのか・・
改めて考えさせられました 


そういえば、今は編集プロデューサーをされている井筒さんの著書『桜の雑学事典』
ちょうど季節なので、再度ご案内。

本のご紹介は→ここをクリックしてください

どんな時代であっても、どんな人生にあっても、
桜は同じように咲いてくれることに感謝 
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六曲屏風に挑戦

2010-03-22 | 三人展 加賀での三人展 
                             「酌」 部分

ここのとこ、大きな作品を書いていて。
525mm×1390mmが6枚、六曲屏風になる作品。

実は暢気に構えていたんだけど、いざ紙を広げてみて呆然。。
ぎょぎょ。。おっきい・・! ヤバイ・・ となっとりました。

どうも何事も、理屈では想定できず、目の前にしないとわからないタチでして。。

私では力不足・・無理かも・・と、一時は諦めかけておりましたが
意外としぶとい・・というか、実はこれでも一度口にしたことは意地でも
やってやるうう・・と思うところもあるタチでして 

とはいえ、家ではとても書けない大きさなので、深夜某所を借りて。
フルマラソンを完走したような、集中と達成感を味わうなり 

数日墨が落ちつくのを待って、昨日家の天井からぶら下げてしばし眺め。
これでいこう、と思えたので、その旨を藤澤さんにお伝えして。

そう、4月に加賀の「丸八製茶場 実生」ギャラリー で、
藤澤重夫さんの「黒の器・白の器」展があり、今回は人形の小川静代さんと、
私は書でコラボレーションをさせて頂くことになり。

その作品でありんす。
藤澤さんには、何度もやります! 無理かも・・いえ頑張ります!とぐるぐると。
すみませんでした。。 どんな仕上がりになりますやら・・ですが 

ご案内はこちらからどうぞ→藤澤重夫の器を游ぶ  

詳細はまた後日に 
コメント (6)
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