心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

第16回扶桑印社展レポート

2016-12-28 | 書展・展覧会情報


気がつくとX'masも終わり、師走も残り4日! 
全然更新ができていなかったので、展覧会レポートをもうひとつ。

12月6日~11日までセントラルミュージアム銀座で開催されていた扶桑印社展。

書の師のご子息、稲村龍谷先生もいらして、お話を伺いながら、拝観。






卯中恵美子氏





奥には今回特別展示の塼(せん)の古い拓本も。

もしや‥と拝見すると、師の蔵書印が押してあり、思わず涙が溢れてきて。。

お元気だった頃、愛おしそうに解説されていた師の声が聞こえてきました。

龍谷先生も、この機会に一堂に展示できたことは
とても感慨深いです、とお話しされて。

篆刻の世界も、時代の流れとともに、新しい世界を模索中とのこと。

とはいえ、たとえば仮名文字の篆刻や、形の新しさを求めるのは
どうなんだろう・・・と。

限られた方寸の世界の中で、古典を鑑みつつ新しいことをやる、
それは難しいけれど、挑戦していきたいことだ、とお話し下さいました。

それは書の世界でも同じかもですね。

古典を学ばないまま、書の線を身につけないままの作品は、
とかく奇をてらったりするものも多く、
長い間見ていると、どこか居心地の悪さを感じてしまうというか。

さてと。
私も臨書しなきゃ。
書いて書いて書きまくっていた頃の感激を、思い出してきました 

龍谷先生、ありがとうございました。




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書と絵画の線

2016-12-28 | 前衛・抽象

12月12日から銀座Gallery ART POINTでの
グループ展に出品していた作品のアップ集。


全体とは全然違うイメージかも。
今度はこの部分からヒントをもらって、作品制作してみようかな、とか。










日々を慌ただしく追われる中、自分なりに苦戦しながらも前に進むことで、
発見や反省、出会いもありました。

今回は画仙紙ではなく、ケント紙を使ったことで、
書ではないマチエールを楽しむことができました。

書と絵画の違いについて、感じるところもあれこれ。

書は線と空間(余白)。絵画は色と面。

そして、書の線に流れる時間は生々しく、躍動的。
絵画の、特に日本画や鉛筆画などの線は、冷静沈着。

私は木簡の、おおらかで自由で伸び伸びとした線が好きなので
絵画を見る時も、線に動きのあるものに心惹かれます 

たとえば、今回一緒に出品されていた春日葉子さんの作品






墨の濃淡、紙の妙、線のあれこれだけで、こんな世界が描けたらなぁ。
色にはかなわないところもあるけれど、挑戦してみたいです。


会場にお越し下さった方、参加の機会を与えて下さった
ギャラリーの吉村さまにも感謝です。

ありがとうございました。

遠く山口からもお越し下さっていたのに、お目にかかれず残念至極。。
波多さま。本当にありがとうございました。








GALLERY ART POINTでは、1月12日~1月20日まで
New Year Selection 2017 -来場者の投票による大賞セレクション展-が
開催されます 









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∞ Infinity 2016展に参加しています

2016-12-14 | 前衛・抽象
                     Work2016_1/10

 
50号(1167×910mm)と久々に大きい作品です。
書でいうところの3尺×4尺。

なんていう字? 猫? 右のは牛乳瓶?
たいていはそんな感じの言葉が届きます

けれど、文字も書いていないし、
何か具体的なイメージがあるわけでもなく。

初めてこちらのギャラリーに参加させて頂いた時、
まわりは絵画の方ばかりで、余白の多い私の作品に
なんでここを塗らないの?と 

う~ん。
絵画は、背景や画面をすべて埋める仕事なのだとしたら、
書は余白を生かす仕事なのでして。

そんなこんな、居心地の悪さよりも、目から鱗、異文化交流的に、
書にはない空間、表現、思想、色使い、呼吸のようなものを
絵画の世界から学ばせて頂いています。

私の場合、何か形あるものを描くということではなく、
自分が探している「線」が、限られた空間の中で響き合い、
生き生きと、爛々と、音楽を奏でるような作品が描きたいと思っています。

まだまだ、そこに辿りつけていませんが、
お近くにお越しの機会がありましたら、お立ち寄り頂けましたらうれしいです。

17日まで~Gallery ART POINT

17日は午後から在廊予定ですが、近所をウロウロしているかもなので
どこかにメッセージ頂けましたら、戻りま~す

会場はこんな感じです。





コメント (6)
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∞ Infinity 2016

2016-12-07 | 前衛・抽象


来週月曜日から、銀座 Gallery ART POINT での展覧会に出品します

今回は久々に大きい作品。50号のパネル、910cm×1167cm。
文字ではなく抽象。

相変わらずタイムリミットぎりぎりでの制作で
会場で作品を見るまで不安だらけ・・言い訳や言い訳やら・・
つべこべ言いたいことばかりですが






今年5月のSpring Selection展でご一緒させて頂いていた
遥月さんも出品されます。

 ■平成28年12月12日(月)~12月17日(土)
  12:00~19:00 最終日は17:00まで

 ■Gallery ART POINT Facebook
  中央区銀座8-11-13 エリザベスビルB1F
  電話:03-5537-3690
  www.art-point.jp


初日12日 17:30~19:00までオープニングパーティ。
確か・・どなたでも参加OK(無料)です。

私は12日と17日、午後から在廊予定(途中外出したり)です
お近くにお出かけの機会がありましたら、お立ち寄り頂けましたら幸いです




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第16回扶桑印社展 6日~11日まで

2016-12-07 | 書展・展覧会情報


篆刻家、稲村龍谷先生よりご案内が届きました。

今年の日展の作品 「道在瓦甓」は、特選を受賞されました!

日展のHPの授賞理由をご紹介。

余白を呼応させた構成とし、輪郭を大胆に排除することで印面に光を取り込んだ。
筆意と刀意の柔軟な対応を見せる線状からは瀟洒な趣きが感じられ、
生命感溢れる見事な朱白の世界を表出している 


日展の作品は残念ながら拝見できなかったのですが、
先日の鳩居堂での龍谷先生の印は、遊び心満載、自由で大胆。
今回の作品も拝見するのが楽しみです。


■ 会期:平成28年12月6日(火)~12月11日(日)
     午前10時~午後6時 最終日午後5時まで

 ■会場:セントラルミュージアム銀座

地図はクリックで拡大⇒ 


特別陳列として「塼文の美」と題し、趙子謙を始め多くの印人が
作品制作のヒントとした古塼の精拓本が展示されるそうです。

龍谷先生の作品はこちらでご覧になれます。


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音楽の力

2016-12-07 | ワークショップ・ライブレポートなど

昨日は夜6時半過ぎから、つなぐ展で一緒だった
染織家のおがわみかさん宅で筆遊びワークショップ~。

つなぐ展にもお越し下さったヨガの先生~祐子さんと中学1年の里穂ちゃん。
部活を終えてダッシュで来てくれて。

あったかいそば茶を1杯頂いたら、早速スタート。
BGMはキザイヤ・ジョーンズ(大人すぎた

最初は、今ふと心に浮かんだ漢字一字を~。
初めは半紙の真ん中に王道的に。

そこから、文字の持つ意味、自分の中にあるイメージを膨らませて
文字を書くのではなく、絵を描くように~と。

そう、それと、書くときは声を出す
ひゃ~、とか、しゅ~っとか、えいっ、とか。

お習字じゃないからね、自由に、解放する感じで 

私は作品を作る時、音楽は必須。音楽がないと書けない。
その時自分の胸の真ん中に、ぐぐっとくる音楽をガンガンにかける。
紙の前に立って音楽を全身に浸み込ませて、音楽に力をもらって書く。

里穂ちゃん:「え~でもお母さんは勉強するときに音楽はダメって言うよ」
おかあさん:「・・・
沙 於 里:「私たちね、ブラバンだったから音楽は大事なの

おがわみか:吹奏楽は、いろんな楽器がひとつになって音楽を作ってるのね。
      練習の時はあっちでクラリネット、こっちで打楽器がそれぞれ音を
      出していたり、同じ楽器同士がハーモニーを作っていたりするんだけど、
      その混ざりあってる感じが心地よかったのよね。

      染と織の仕事も、それに似ていて、色と色、糸と糸、
      それを混ぜ合わせながらひとつのものを作っていくっていうか。
      染織をやっていく上でも、その時の体験があったから、みたいな。


私は、どんな芸術も音楽にはかなわないなぁって、ずっと思っていて。
音楽っていうか、「音」かな。

音楽は、誰もが本能的に素直に受け入れることができて、
癒したり、励ましたりできる即効性のあるエネルギーの源だと思うから。

で、里穂ちゃんに普段どんな音楽聞くの?と聞いたら、
歌詞がね、いいの・・って、もじもじしながら教えてくれて。



で、早速大好きな曲をスマホ動画を流したら、あれま~
からだでリズムを刻みながら、急に笑顔になって
「笑」の文字をたくさん書き始めて。

ほらね~ 

途中大人二人は椅子に座って休憩しつつも、
里穂ちゃん37枚、祐子さん33枚、みか27枚、
丸めたのも入れると、みんなで100枚以上書きました~。

ねぇねぇ。親子で展覧会やったらどうかしら。

やる~! とまずはおかあさん。
いいね!  新しい楽しい目標ができたね!


ふと時計をみると9時前。
きゃ~明日学校だよね、今日はまだ火曜日だよね(大人衆) 

里穂ちゃん、祐子さん、みか~楽しい時間をありがとうございました~

みか宅の玄関はサンタのアドベントカレンダーが。
若かりし頃、あんなに楽しかったクリスマスまでの時間が
あ~あ、どこに行っちゃったのやら。

今年は眠ってるクリスマスグッズ、出そうかな~ 

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書TEN

2016-12-06 | 書TEN
                      「心」 越智麗川氏 


11月20日~24日まで東京芸術劇場 アトリエウエストで開催されていた書TEN。
レポートが遅くなってしまいましたが、作品をご紹介させていただきます。

最初の作品は、越智氏の「心」。
それぞれの心模様を想像しつつ、表具の変化も楽しませて頂きました。


こちらも越智麗川氏 「森羅万象」。
今までとは違う世界を感じますと、お伝えすると笑顔でお返事下さって





伊地知星夏氏 けふの糧に幸足る汝や寒雀 杉岡久女の句





伊地知星夏氏 「本来無一物」 藍の古布を使ったパネル作品。
いつも表具にもお心をかけられていて、格調高く美しい世界にため息。




TENの代表、木原光威氏 「寿山」。
あたためてきたものを つみかさねてきたものを やむにやまれぬものを
つたえたいおもいを わかってもらえたしあわせ うけとってもらえたよろこび

言葉が喜んでいるような書だなぁと。素敵でした。





中谷翠泉氏 甲骨文字による「森」





TENの皆さまとは、ほぼ1年ぶりの再会でした。

昨夏以来、父母の介助と介護に夢中になり、
自分のために何かをすることにどうにも夢中になれず、
TENを離れてしまいましたが、メンバーの皆さまの作品を拝見し
なんだかほっとしたような、懐かしいような気持ちになりました。

現日会でご活躍されていらっしゃる諸先生方の中に、
未熟な私をお仲間にお誘い下さった越智先生には
言葉で言い尽くせないほど感謝の気持ちでいっぱいです。

メンバーの皆さまの穏やかであたたかいお人柄に
甘えてばかりだったなぁと、反省もしきりです。

TENでは、挑戦できたこと、刺激、感激、発見もたくさん。
その、出会いと時間と呼吸を私の宝物のひとつにします 



さて、TENの作品は越智氏のブログで見事にご紹介されています。
それぞれクリックしてご覧ください。
(越智先生~勝手にリンク~ごめんなさい )

作品紹介①   作品紹介②

作品紹介③   作品紹介④

作品紹介⑤    作品紹介⑥

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