心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

山頭火の句~踏みわける萩よすすきよ

2020-11-12 | 山頭火・放哉・良寛
 
昨日に続いて、また山頭火の句。
 
「踏みわける萩よすすきよ」
 
踏みわける姿は、地面を一歩、また一歩と。
萩よすすきよは、秋の空に揺れる様子を思い描き。
 
そこにあるのは、憧れなのか、郷愁なのか、願いなのか。
 
ただ言葉を並べて書くのではなくて、
全体が風景画のように、音楽が聞こえてくるように
句の余韻を表現できたらなぁと思いつつ。
 
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山頭火の句~いつもひとりで

2020-11-10 | 山頭火・放哉・良寛
 
 
先週の書道教室で、久々の山頭火を書いてこられた方に、
参考までにと、半紙に書いてみました。
 
「いつもひとりで赤とんぼ」
 
どこを強調するかは、書き手の思いによって違うわけで。
 
山頭火は物悲しさを感じる方も多いかと思いますが、
わたしはその先の、達観した許容みたいなものを感じます。
 
それはたぶん、歳を重ねて、家族や友や猫さまたちを
見送ってきた中で頂いた人生観なのかな。
 
 
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「お習字」じゃなくて

2016-02-21 | 山頭火・放哉・良寛
                       

春一番も吹いて、朝晩は冷える日もあるけど、日差しや空気は春の気配。

だというのに、山頭火のこの句。(半紙)
昨年末頃に書いたものが出てきたので 

 雪へ 雪ふるしづけさにをる

教室で麻裕さんに参考に書いたもの。

「雪降るしづけさ」の景色を、表現できたら~と思いつつ。

しづけさが、遠くの景色に続いているようなイメージで書いてみたなり。

紙の決まった場所に、正しくお行儀よく羅列するのはお習字。
作品は「書」でありたいのでして。

そこには、五感=視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚を感じられるか。
私の場合、そんなことを想いながら、作品に向かうのでして。

作品から、景色、温度、音、色、味・・を感じて頂けたら嬉しいです。


というわけで、今日の1曲は Bobby McFerrin - Common Threads


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木簡と山頭火と

2016-02-15 | 山頭火・放哉・良寛
                        (半紙)

「このみちをたどるほかない草のふかくとも」 by 山頭火

そっか、って思えてくる。

山頭火の句の解釈というか、感じ方も人それぞれでいいわけで。
私の場合、山頭火の句をどうも前向きな意味に感じたいようでして。

忍耐とか、人生の悲哀をしみじみ共感するんじゃなくて
うんうん、そっか、だよねって感じに。

たどるほかないその道は、諦め的なそれではなくて
だったら、あっけらかんかんと歌でも歌いながら歩きたくなる。

私の生きる力は、木簡と山頭火から頂いているのであ~る。

今日の1曲はTom Waits - Innocent When You Dream
うう~やっぱいい~沁みる~

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うれしいこともかなしいことも

2015-05-12 | 山頭火・放哉・良寛
                         (半紙)

うれしいこともかなしいことも草しげる by 山頭火

山頭火の中でも好きな句。
書くたびに好きになる句。

生きてるとほんに、いろんな人に出会って、いろんなことがあって。
昨日の暮らしが明日もできるかなんて、誰もわからない。

何があっても、何を失っても、
また新しい出会いや、まだまだ知らない自分を見つけられるって思ふ。

どんな自分も投げ出さない覚悟を
この句を書くたびに 


今日の1曲は、久々にこの二人のこの名曲。

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うれしくても悲しくても

2015-03-22 | 山頭火・放哉・良寛
                             (半紙・習作)


山頭火のこの句は好きで何度か書いて いるのだけど。

うれしいことだけが、草を育てるというわけじゃなくて、
かなしいことも肥やしになるぜよ、って意味なのかと、
最初は深く考えもせず、単純にそう思ったのだけど。

うれしいことがある日も
かなしいことがあった日も
草はおかまいなしに、坦々と芽を伸ばすんだよなぁって
ことかいな、と


それくらいがいいって、
そんな風に、人生で起きるあれこれも
達観して、くっくっくって鼻で笑ってやり過ごせたらって思うのでして。

現実はそう簡単にはいかないこともあるけどね 

そういう思いとは裏腹に、どうも最近は細い線ばかり書いてしまうのは、
今の「気」がそうさせてるのかしらんと、以前書いたものを見て、ふと

心の免疫力をつけるには、よく食べ、よく笑い、よく歩き。
でもって、好きなことを見つけて愉しむべしし~。

書が好き、何かを描いていることが好き。
もっと貪欲に、好きを行進させたいものであ~る。

さて、今日の1曲は~。
やっぱり「好き」を行進させたらここへ帰るのかな  

この曲を聴いてたら、全然違う「うれしいことも悲しいことも草しげる」が
浮かんでくるのでして 

Tom Waits- Waltzing Matilda




うう・・なんていいんだろう

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からむものがなくても

2014-10-01 | 山頭火・放哉・良寛
                           (半紙 習作)


もう今日から10月。
そして14日からは、書TEN が開催されるというのに、まだ作品苦戦中。。

いつもどうしてこう、ぎりぎりまで・・と思うのだけど、
追い込まれないとエンジンがかからないタイプなのだからしょうがないのでして・・。

今回は、文字性の抽象作品数点と、「般若心経」を出品します。
般若心経は、額でも軸作品でもなく、自分なりの表現での展示を考えています。

ということで、作品が書けたあとには工作が待ってるのでして。
集中してできるのは、もう数日しかな~いのに、大丈夫かな、自分


ところで、今日のお題は、またまた山頭火の句、「からむものがない蔓草の枯れている」

からむものがなくなると枯れてしまう人生ではなく、
自分自身の魂の力で芽を出し、成長し、花を咲かせることができますように・・・。

山頭火はそう伝えたかったのだと、私は思うのでして。

この句をはじめ、山頭火には侘しい寂しいイメージを持たれる方も多いと思いますが、
私は、実は山頭火は、自然の中に佇むそんなこんなの侘び寂を既に悟っていて、
さりげなく、私たちの日常に寄り添おうとしてくれているような気がしています。

山頭火さん、ありがとう 

そんなわけで、今日の1曲は大好きなこの曲をば。
もう何度も登場してる K.D. Langが歌う Leonard Cohen's Hallelujah

最後のスタンディングオベーションからの K.D. Lang に山頭火の思いが重なって
なんだか泣けるのでして。

からむものがない蔓草の天まで登るたくましさよ、的な歌声ざます




(作品画像、差し替えました)
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無力で非力でも

2014-09-25 | 山頭火・放哉・良寛
                       (半紙)

「山のしずけさは白い花」

山頭火の中でも好きな句のひとつ。
心穏やかな日も、苦しい日にも、さりげなく心に寄り添ってくれるのでして 

短い言の葉の中にある心象を、それぞれに。


このところ、国内でも世界でも、悲しい悔しい情けない人間の現実がそこここに。
無力で非力。
曇り空でも、雨ばかりでも、人も猫も木々も生きていく。


久々に今日の1曲はSION 曇り空、ふたりで
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「許容」

2014-07-24 | 山頭火・放哉・良寛
                          (はがき)



久々に山頭火の句。
「この道をたどるほかない草のふかくも」

山頭火の思いは、絶望でも諦めでもなく、「許容」なのかも、と最近思う。

そう思いつつ、まだまだ、挽回や挑戦する気持ちを辛うじて循環させながら
日々を暮しているのだけど 

今、読んでいる本があって。
今年の2月に104才で天に召されたまど・みちおさんの
「いわずにおれない」 ( 集英社be文庫)


そのなかの詩をひとつ。

    「かず」

   かずは 一から はじまって
   いくつまで つづくのだろう
   たしかめたく なるのは
   だれにも たしかめられないからか

   ぼくには かずが
   じぶんで じぶんを
   かぞえているように おもわれる
   うちゅうが はじまった その日に
   一から かぞえはじめて
   いまでも ずうっと
   まだ まだ これからだと おもって

   だれも いない 
   なんにも ない
   うちゅうの まん中に すわって

   なんで そうせずにはいられないかを
   ひとり かんがえつづけながら・・・


この詩は、数えきれないという数字にも個性があって、
その個性がやりそうなことは・・と考えてみただけ、と解説があるのだけど。

どんな小さなもの、こと、命でも、意味のないと思えることにも
冒険心といとおしさと遊び心を携えて、
やさしい言葉で、ふか~い思いを伝えようとするまどさんの詩が好きです。

でもこの詩、まどさんの思いとは違うところで、
私は私で感じるところがあったりしとります 

いくつか詩が紹介されてます→ここから

さて、関東も梅雨明けして今日も猛暑。
ゆったりたゆたう魚たちに癒されてくださ~い。

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泰然自若と

2013-07-03 | 山頭火・放哉・良寛
                           (半紙)


横浜での山頭火を書く~絵手紙講習会での参考作品です。

うれしいこともかなしいことも草しげる 


この句は、どんな絵を添えても意外としっくりくるような。
それはきっと、この句の奥深さゆえなのでせう。


どくだみの花は、一輪でも凛々としていて好きですが、
日陰でも、泰然自若と群生して咲いている姿がまたいと美しや。



こちらは、文字もどくだみの花に絡ませてみました。


1枚の半紙に、1つの絵と、1つの句でどれだけの表現を見つけられるか、
その作業は楽しく、尽きないものなのです 

それは、自分自身だったり、人と人との関係にも言えるような。

同じ自分、同じ人であっても、ある時は楽しい赤い色だったり、
別の日には沈んだ青い色だったり、何かのきっかけで色と色が混ざり合った、
まったく違う色(自分・人)に出会えたり。

自分も、そして人も、人と人も、答えはひとつじゃないし
ずっと同じ場所、変わらない価値観から動かずにいるなんてもったいない 
もちろん生まれてからずっと変わらないものも、一つや二つはあるのだろうけれど~。


久々にこちらも更新しましたので、お時間ありましたら→インテリアの書



今日は音楽ではなくてこんな動画を 
添えられていたコメントも↓

  電車を待つ一人の男性が突然思い出し笑い。笑い声はどんどん大きくなって、
  戸惑い気味だった周囲の人もだんだん……。
  笑いは伝染していくもの。あなたも映像を見て、一緒に笑っちゃいましょう。




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