心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

ヌガーの中にもアート

2010-01-31 | つれづれ

先日、職場のYさんが、フランス人からお土産に頂いたというヌガーを
ランチの時に持って来てくれて。

一つ一つセロファンに包まれ、中にはレーズン、ナッツなどが入っていて
模様もそれぞれ違っていて。

「なんか虫の化石みたいできれい!」と私は一人で興奮。
あ、食べ物なのに、虫とか言っちゃいけなかったのね 
(そういうとこ、ガサツって言われるのよね  )

でもその時はもぅ、一つ一つの模様に見入ってしまってドキドキウキウキ 
で、一番のお気に入りは、最初の写真の。

Yさんもやけになって?「あ、ここが虫の後ろ足?」って 

えっと、私としては触覚かな。画面左から右へ向かって広がる世界。
Yさんのは、右から左へ去って行く世界のような。

人間工学とか、絵画の常識というのはわからないけれど
私的感覚としては、左から右へっていう景色にはその先に広がる未来があって
右から左へって流れは、行き止まりがあるような感覚なわけでして。

それは文字の筆順が左から右だからなのか、
あるいは書の流れが右から左へと書くものだからなのか・・わからないけど。

とにもかくも、このヌガーを一つの作品と捉えたとき、
どれも興味深く、何かのヒントを与えてくれる刺激的なものでありんした 

・・というわけで、その様子に呆れたYさん、いいよ、全部あげるからと。謝々
ヌガーは腐らないし、このまま額にでも入れようかなぞと考え中 

で、あれこれ並べ替えなぞもやってみる。
同じ6個でも、並べ方によってイメージも変わってくるわけで。
楽しや楽し 

どの並べ方が美味しそうに見えます?





コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静電気と遊ぶ猫

2010-01-30 | 
私が住んでるあたり、木曜日にちょっと雨が降ったけど、
ずっと乾燥した日が続いていて。

ベランダに置いてある猫クッション上で、ぷくぷくが不思議な行動・・

ん? なにしてるんだ? と眺めていたら
どうやら、クッションの隙間に右手を差し込んでは、パチパチって音と
静電気の感触を楽しんでいるようで 

普通はいやがるんでない?と、ぷくぷくに話しかけるも無視されて
何度も何度も、パチパチって音させてた。。

楽しいんだぁ・・  
なんだかいとおしや。

慌ててムービーも撮ったので、見よう見まねでYou tubeに載せてみた。
でもね、こういうの全然苦手なもので・・

さっきまで載せてたのは、画面は横向きだし解析度悪いし・・ってことで
今朝また静電気と遊んでたので撮り直した方と差し替えて・・っと。
親馬鹿で、どうもすんずれい・・

華文字さんに首傾げながらでもかわいい~って5つ★頂いたのに
こちらもお楽しみ頂ければ~




あ。やっぱりせっかくだから最初のも  おやばかおやばか・・



コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思いと作品は・・

2010-01-29 | 漢詩
                         王維の詩(24cm×30cm)

結實紅且緑 実を結んで紅(こう)にして且つ(かつ)緑(りょく)
復如花更開 復(また)花の更に開くが如し
山中儻留客 山中儻し(もし)客(かく)を留めれば(とどめれば) 
置此芙蓉杯 此の芙蓉の杯を置かん

紅と緑とりどりに実を結んで、また花が咲いたようだ。
この山中にもしお客をお留めするなら、
さしずめこの芙蓉の花の杯を出さねばなるまい。


殿村藍田(とのむららんでん)という書家をご存じでせうか。
独自の境地のかな作品をはじめ、墨絵とともにかなのような連綿の漢詩を書かれた
叙情的な作品も印象深く 

今までは、あまり作品を拝見する機会もなかったのだけれど。
自由の身?となった今は不思議なもので、いいなぁと思える作家さんが増えて
そのお一人が、殿村藍田氏。

一点一画書かれた呼吸を辿りながら見ていると、雄大な景色が浮かんでくるような。
綿密で繊細でもありながら、大陸的な詩の心情、情景を感じさせるというか。

なにがそんな風に感じさせるのか・・・
今の私ではまだ説明ができそうにないけれど、以前はそんな風に感じることも、
作品に向き合うことすらしてこなかったなぁ・・と 

素直な気持ちで殿村氏の作品集を拝見していたら、私も書いてみたくなって。

でも。ただ文字を並べればいいってものではないわけでして・・
はぁ・・書の道も、果てなき旅よのぉ・・・
昨日は父に、ブログで偉そうに言ってる割に作品がなぁ・・とか言われ・・
は・・はい。。 おそれいりやのきしもじん。。

思いと作品は比例とは・・なかなかいかないものでありんす
しょうじんしょうじん。。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

文字の奥行き

2010-01-28 | 漢詩
                               (半紙)

私が住んでいるあたりでは、冬でもほとんど雪が降らなくて。
積もった雪はもう何年前のことかな・・。

銀世界に住んでおられる方からしたら
それもまたよしと思われるかもしれないけれど
なんだか季節の味をひとつ、食べ損ねたようでもあり
心に広がる世界も何か足りないような気がしてくる 

でもブログを始めて、全国各地の今の景色やらも知ることができて。
そう、昨日も寒い地域の方からのコメントを頂いたりして
マイナス気温や積もる雪景色を想像したり 

そしてこんなことばからも。

「飛雪千里」

舞い降りる雪の景色が遠く千里まで続いている・・その光景が
しんしんとした空気感とともに浮かんでくるような 

文字の持つ意味、文字が発する力は
時として想像力に奥行きを与えてくれるものでありんす 

雪深い地域にお住まいの皆さま 
改めまして・・寒中お見舞い申し上げます。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒中お見舞い申し上げます

2010-01-27 | つれづれ
                                (はがき)

寒中お見舞い申し上げます。

私が住む地域、今年はまだ雪らしい雪も降らずたぶん暖冬。
なので、寒中という実感はあまりないのだけれど。

暦の上では最も寒いとされるこの時期
高校の頃、寒稽古なんてものがあったような。

う~ん・・でも何をしたのか思い出せない。。
あれは男子だけだったのかな。

これを言うと、年がばれそうだけど 

小学校2年生位までだったかな・・学校のストーブは石炭をくべる、それでした。
日直はちょっと早めに登校して、寒い中、どこぞに火種をもらいにいくわけです。

こんな光景です→ 学校のダルマストーブ
そうそう・・なつかしや 

小学校高学年以降は石油ストーブとなり、登校する頃には部屋は暖かかったような。
で、中学の頃、私は結構いたずらっ子でして。

放課後の掃除の時間になると、石油ストーブの上のやかんを乗せてるあたり、
そこにはススがいっぱいついていて、それを両手につけて友達と顔に塗りあう

もう学校中走り回り、逃げ回り。
なんともかわいい時代でありんす。

そんな遊びをしてる子供、今どきいるのかしらん・・なんて
寒中見舞いを書きながら、ふと 

久々に今日の1曲は、ほんとはハナレグミので探したのだけどなかったので
くるりが歌う  男の子と女の子




コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わたしの音

2010-01-26 | 山頭火・放哉・良寛
                              (大判はがき)

久々に山頭火の句。

わたしひとりの音させている

この句を詠んだ時の山頭火の心情は、私なぞには想像もつかないほどの
痛いほどの孤独を感じていたのかもしれない。

本当のどどのつまりの孤独を知らない私なぞが、何がわかるかと言われたら
恐れ入りやす・・としか言えないけれど。

時には、そんなことを感じる瞬間があってもいいのかな、とふと。
いや、あった方がいいのかな、なんて 

社会や家族の中にいる自分は、本当の自分なのか・・
それは好きな自分なのか・・
そうありたい自分なのか・・
わたしは何者なのか・・

そんなことを、ふいに思ったら
時には何ものも聞こえないどこかで
わたしの音を確かめてみたくなった 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デジタル時代の書の可能性

2010-01-25 | 書の話
                            ‘93の作品 (半切)

今日は、先週土曜日にMさんと出かけた宮村弦氏の個展と、書展のレポート。
まずは宮村氏の個展、ミッドタウンの中のSferaという生活雑貨のお店の中でした。

宮村氏のHPにあった
「戦後の現代書は文字の造形性や意味性との関わり合い大きな混沌を抱え込んだ」という
ことばに反応し、その先にあった「読む抽象」がなんだか気になり。

店内に入ると、お店のかわいい女性が親切に解説をして下さり
なるほど~と唸る唸る。。。

HPの文字を読んでもよくわからなかったのだけど、つまりこういうことだそうで。

下の画像はパンフレットから拝借。載せちゃいけなかったのかな? 小さめに。。
関係者の方・・もしNGだったらご一報下さいまし 

これは右から左へ、あ行、か行・・の50音になっているドット(点)の一覧になっていて
それぞれに微妙に違う点は、暗号のような視覚的言語となっていて。
一覧がHPにあったのでこちらをクリック→ドットコード



そしてこの点を、上下左右、ひとつの空間の中で縦横無尽に再構築することによって
「読む抽象」作品となっているわけで。

たとえば、宮村氏の HP にある2つの点からなる作品をこの一覧で解読すると
上のが「し」下のが「よ」で、タイトルは「書」という具合に。

これらは、もう一人の作家でもある、デザイナーの川上俊氏とのコラボ作品となっていて
高画質インクジェット・アートペーパーによるグラフィックアート作品。

なので、一つの言葉もこの体系化された一覧から点の組合わせ方も無限なわけ。
見る側にしたらその暗号を解く楽しみもあり、また時代の変化を感じつつ
新しい試みとしてとても興味深く、楽しく拝見 

京都での会場の写真がアップされているので、こちらもどうぞ→ HP


お店の中で、この一覧と作品を交互に見ながら
えっと、これは「し」これが「ろ」・・と、暗号を解いていたら
横でMさんが「ねぇ、これがタイトルじゃない?」とあっさり読み上げ 

デジタルの時代の現代書の可能性の探求は、若き作家さんに委ねつつ
アナログな私ははてさて、どこへ向かうのやら。
ま、一歩一歩、ぼちぼちと行くでありんす 

今日の写真は、以前一度載せたことあるけど‘93某書展にもぐりで?出品した作品。
当時はまっていたローラーに油絵の具で書いたもの。
甲骨文字を自分なりにアレンジして。図録からだから画像悪いけど。

・・・と長くなったので、もうひとつの書展の様子はまた明日ってことで。


【訂正】

早速、宮村氏よりコメントを頂きまして。。

>これらは、もう一人の作家でもある、デザイナーの川上俊氏とのコラボ作品と
なっていて高画質インクジェット・アートペーパーによるグラフィックアート作品。
というところ・・

「今回のミッドタウンでは『2010』というコラボ作品を1点展示をしていますが
その他のグラフィック作品については川上さんの手は加わっていません」
とのことです。

宮村さん、勝手にご紹介してすみませんでした・・
そしてありがとうございました。 益々のご活躍をお祈りしています!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木簡が教えてくれるもの

2010-01-24 | 木簡

                              (半紙)

寝不足と風邪ぎみのせいで、ここんとこやっとこさ過ごしておりまして。。
それでも昨日は、友人のMさんと、宮村弦氏の個展を見に乃木坂に。
そのお話は、また明日ゆっくりということで。

朝起きて、気合をもらおうと木簡集字千字文の本を眺めていて・・1枚臨書。

原本の一字一字のスケールの大きさは、とても集字とは思えない。
(集字:木簡のいろんなところから集めてきて千字文を作ったもの)

やっぱり木簡はいいなぁ 
この晴れ晴れとした大らかさ、自由で、達観とした姿は、気持ちがいい。

こんな生き方ができたらなぁ・・
そう思いながら、憧れながら、近づきたいなぁと思いながら臨書する 

人は一人では成長できないわけで。
誰かに(何かに)影響され、刺激を頂き、響き合いながら、自分を探していくわけで。
私なぞ単純だから、褒められたらもう、あれこれやってみたくなる方でして。

そんな友、そんな先輩、そんな師・・そんな心の通じ合える人との出会いは、
人生の何よりもの財産だなぁ、とつくづく。

木簡は、人生についても何かを教えてくれるのであ~る 


↑原本

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

抽象か具象か

2010-01-23 | 書の話
                          甲骨文 「無」(2尺×6尺 1/2)


今年5月にある蘭秀会展の作品用に書いた参考作品。

なんか久々に、こんなのが書きたくなって。
馬のしっぽの毛の大き目の長鋒で。
 
これは抽象か具象か・・
書いているときは文字を意識して書いているけど
見た人が一画一画、解読できるかと考えると抽象なのか。。

実はそんな理屈(言い訳)はどうでもよくて、
この作品から、どんなものを伝えられるか、伝わるか・・なわけで。

ぼんやり眺めながら・・
やっぱりどこかで師の書くときの姿勢、呼吸、間合い、運筆・・
それらは体のどこかに沁み込んでいるのかなぁ・・なんて。。

もちろん全然到底全く・・足元にも及ばないけれど  

先日の「日々是好日」を見て
「なんだ!あのミミズが這ったような線は・・」と某氏に言われたので
これで・・ちょっと汚名挽回とはいきませぬかね 

はい。まだまだ。もっともっと。

しっかり勉強せい!と、今も益々お元気にご活躍されておられる
86歳になられる師の声も、遠くどこからか聞こえてきたところで
今日は先日もご紹介した、宮村弦氏の個展に行ってきます。

1月31日まで東京はミッドタウンにて開催中。
同じく、京都SferaExhibition でも31日まで開催中。

詳細はこちらから→ 宮村弦氏 HP


あ、それから明日24日まで、東京銀座画廊・美術館にて
「第41回 正筆会菁華書作展」も開催中。(仮名の黒田賢一氏が会長)



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月の書展情報 その2

2010-01-22 | 書展・展覧会情報
 まずは「柳碧蘚の書~線と形」
  → 柳碧蘚

◆期間:1月26日(火)~1月31日(日) 
10:00~18:00 最終日は17:00まで

◆会場:東京セントラル美術館  中央区銀座2-7-18銀座貿易ビルメルサ


 そして「大立祥玉書展~和雅からモダンへ」

◆期間:1月26日(火)~1月31日(日)
     10:00~18:00 最終日は17:00まで

◆会場:東京銀座画廊・美術館(7階)(上記セントラル美術館の階上)

大立祥玉→平成20年のふみの日切手 「百人一首」 を揮毫。

 

 3月7日まで開催中の「みんなが見たい優品展~中村不折コレクションから」
会場は、書道博物館




 それから・・書展ではないけれど。
昨年の5月、鎌倉の建長寺で開催された「四曲屏風作品展」にお邪魔して
なんだかワクワクするような感動を覚えた金澤翔子(小蘭)さん。

TVで放映されます→ NHK 「心の時代」

◆1月24日(日)午前5時~6時    再放送2月1日(月)午後2時~3時

ダウン症の女流書家として、活躍されていらっしゃる金澤さん、
その作品の表現力、存在感には圧倒され、こうしちゃいられない!って気になってきます。

詳細はこちらから→金澤翔子さんHP

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする