心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

書展巡り③ 伝統の書と現代の書

2008-01-22 | 書展・展覧会情報
                   亀甲展 ~上野の森美術館
           


昨日のつづき。。
六本木から上野の東京都美術館で開催中の書海社展へ。


 
公募部門の受賞者名がはり出された
あたりは、すごい人・人・・
   
    
       宮山一琴さん               石川芳雲先生


これこそまさに伝統の書、基本的な書展・・。
縦書き・漢詩・行草(行書・草書)、行草!とにかくほとんどが行草・・!

右も左も、親戚同士のような作品の数にも圧倒されつつ、私達の教室の
展覧会には、超多忙の中いつもお越し下さる宮山さん、石川先生の作品は、
不思議と目に留まり。

1000回記念展ということで、創始者の松本芳翠展と回顧展もあり、母の最初の師
櫛淵蓬山、中平南谿両先生の作品も見つけた。
ただ残念なことに松本芳翠はじめ、物故者の作品の保存状態はあまり良いとは
言えないような・・。

         
  真ん中が櫛淵蓬山先生              中平南谿先生
  

この伝統の継承も、書のひとつの道なり。
鍛錬、修練、ひたすら臨書を学び、礼儀正しく綺麗な字を目指す会なり。

久々に伝統的な書を拝見した後は、歩いて10分程の上野の森美術館へ。
途中、丸々と太った猫に遭遇。凛とした美しさに思わずシャッターを 


 


猫としばし和んでから、亀甲展へ。

       
                        額ではなくパネルが効果的


こちらは主に甲骨文、金文などの古代文字を借りて、現代的に表現する会。
主宰の加藤光峰氏は、一度、書家の桃太郎氏の個展にお邪魔した時に
お目にかかったこともあり、お人柄の良さがにじみ出た笑顔が印象的。
以前、キリンビールのCMで高島政伸の義父役としても出演されていた方。

それにしても、今、書はこんなにBIGサイズになっているのか~?
でも、これなら鉄筋コンクリートの現代建築の空間にあっても、
その存在感といい、アートと言っても納得できる!

         
  

加藤氏の多くの作品には、古代文字にローマ字を添えることで、互いが共鳴し
よりインパクトを与えているよう。
興味のある方は「墨」156号/芸術新聞社 でも紹介されています。

加藤氏曰く「書は、作者の精神的響きの譜面、楽譜を読み取る目を養い、
音を奏でるために、臨書が絶対に必要」と。

こんな絵のような字だったら、私にも書けそう・・! さにあらず!
この造形力、表現力は、お習字の手習いではとても養われない。


一日に3つの大きな展覧会は、足腰にかなりこたえたけれど・・。

やはり、まずは臨書!臨書を重ねて重ねて、その上での自己表現ってことですね。

あ~。もっと勉強がしたい。しなきゃ・・・。
ひたすら臨書していられたらなぁ・・








   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする