心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

ジャッジョーロ ハーブハウス

2013-03-31 | つれづれ


一昨日、来月の蘭秀会展の作品を無事表具屋さんにお渡しして、ほっと一息。
職場の年度末や送別会などの慌しい日々もようやく落ち着き、
今日は、友人の永淵さんと銀座清月堂ギャラリーで開催中の
第2回景水会東京教室書展へ。

かなの景水会は、永淵さんの友人で、昨年12月の書TENにもお越し下さった
鈴木美賀さんが出品されているというので、お邪魔しました。

どこか母と同じ「線」を感じていたら、黒田賢一先生からのお花が飾られていて
もしかしたら・・と思ったら、母も所属する正筆会の田中徹夫先生主宰の会でした

会場の照明やアクリル入りの額で、写真がうまく撮れなかったので鈴木さんの作品だけご紹介。
この時季にぴったりな、桜模様の染め布を使われていました。



作品はもちろん、それぞれに表具も素敵でした。
今日31日の17:00までの開催。4月9日~14日まで、同会の違うメンバーでの展覧会もあるようです。


会場を後にして、久々にお互いゆっくりできる~ということで、永淵さんお薦めの
ジャッジョーロ ハーブハウスへ。

最初の写真は、そこで頂いたハーブサラダのランチ。
15種類のハーブの山盛りのサラダとフォカッチャとハーブティーのセット。
このサラダはオンラインでも購入できるそうです♪

永淵さんは、アロマテラピーのインストラクターやLOMILOMI セラピストとしても活動をされていて
一緒にいるだけで、あ、無理しなくていいんだなって、とても安心感というか
心身の緊張感がほぐれていくのを感じたのでして

ハーブの香に包まれた落ちついたお店の雰囲気の中、積もる話に花が咲いて2時間位、
リフレッシュできましたとさ 

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書(母)の体温

2013-03-27 | つれづれ
                        (半紙)

有名な孟浩然の詩。

  春眠不覺曉  處處聞啼鳥    
  夜来風雨聲  花落知多少

  春の眠りは心地よくて、うっかり寝過ごしてしまいまして~。
  目覚めてみると、あちらこちらで鳥がさえずっていて穏やかな陽気だこと。
  そういえば、昨夜は風雨の音がしていたけれど、
  せっかくの花々がどれほど落ちたことかいねぇ。


ん? こんなの書けるの?って声が聞こえてきそうですが、はい、私のではなく
今日は、母の作品です 

私が中学生の頃学校から帰ると、母はよく、食卓で新聞の折込広告の裏を使ったりして、
書道のお稽古をしていました。

高校生の頃から書が好きで、授業でも選択していたり、結婚してからも、
家事や子育ての合間の僅かな時間に、こつこつと勉強を続けてきたのでして。
そんな母を横から眺めつつ、子供心に、同じ字ばかり何回も書いて何が楽しいのかなぁ、
なんて思ったりしていました。

当時は母の部屋などなくて、昼間の食卓は、母の「大事な時間」のパートナーでした。
けれど子供たちが帰宅すると、食事の支度をしながら、今度は私や妹の勉強を教える場に。

壁には確か母が手書きで作った歴史年表がずらーっと貼ってあって、
年号とその時の出来事を覚える勉強を、一緒によくしたものです。

最近、母との時間を思い返す時間もゆとりもなかったけれど、
こうして母の作品を見ていると、親子だからわかる母の癖や、所作や呼吸を感じています。

書は人なりと、よく言いますが、写真や映像とはまた違った形で、
なんというか・・そこに母が居るかのような体温を感じ、心に響いてくるのです。
そう、書には、体温があるのです 

一生かかっても、私にはとても辿り着けない母の書の世界ですが、
同じ世界を共有できることに感謝をしつつ、お互いに刺激し合いながら
まだまだ知らない自分を探していきたいと思います。

今日3月27日、母の誕生日に寄せて

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「否」と「非」

2013-03-26 | つれづれ
                       「非」 (部分)

「非」は打消しの意味を持つ。さにあらず、とかね。
でも同じ音の「否定」の「否」とは、どこか違うような。

画像の「非」の背景に見える黒い影は、ぷくぷく(我が家の猫)の尻尾でして 
ベランダで写真を撮っていたら、何してるの~とやってきてフレームイン。
鍵尻尾がちゃんと写ってる~

「否」だったら、ちょっと何してるの~って怒りそうだけど
「非」だったら、そんなことは気にしないんだろうなぁ、とか。

「否」は拒絶、「非」は許容。

あ、いえ、何の根拠もなく、ただ漠然と 


今日はこんなダンスをば。

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芸術と品と粋

2013-03-24 | 書展・展覧会情報


この週末は桜が満開だったようですが、お花見は行かれた方も多いのでは。
でも花粉症の方には、辛い季節のようですねぇ。。
私は鈍感なせいか、花粉に悩まされることなく過ごしております

さて。
昨日の続き、今日24日が最終日だった醜美舎展の作品を、もう少しご紹介します。



こちらは、理系の方の作品だそうで、作品真ん中の小さな箱には電子部品が組み込まれていて
赤い光を発していました。 伺うと、時計だとか。



こちらは瓦當も作られたようで、拓本とともに。


こちらは篆刻作品を展示するのに、車輪が使われていました。



江原 蒼楓氏 「緊張」

お邪魔した日に、主宰者の蔵元氏がこんなお話を。

 蔵元氏─芸術ってなんだと思いますか? 
      たとえばイチローのバッティングは芸術的だなぁ、って言うでしょ、そういう時の
      芸術の意味は何だと思いますか?

 沙於里─確実な技術の上に成り立つ、究極の美の世界・・のような。

 蔵元氏─そうです、つまり、まずは技術を磨かないと芸術も生まれない。

耳が痛いなぁと思いつつ、落ちついて勉強したい、勉強しなきゃ・・という思いに駆られました。
そして、こんなお話も。

 私が大事にしていることは・・「品」です。 「品」とは「粋」ということでもあり。
 
芸術と品と粋。繋がってるなぁ・・と 

この展覧会のご案内を下さった柿田さんからは、作品作りは毎回が実験なのです、と。
柿田さんは、先日ご紹介した作品のほかに、このへびさんも。



 

ご自分で削って色も塗られたそうで。蔵元氏からはなんでピンクなの?と。
ご実家のお庭によく現れる赤蝮のイメージだから、とあれこれ楽しいお話を伺いました 

作品は120点以上あったので全部はご紹介できませんでしたが、刺激をたくさん頂いてきました。
4月の展覧会には生かせそうにありませぬが、すっかり冬眠していた部分を揺り動かせました。

さてと。
その展覧会の作品ですが、そろそろ時間切れなので、諦めモードです。。
あと少しギリギリまであがいてみます 
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臨書~創作

2013-03-23 | 書展・展覧会情報
                 

昨日の続き、醜美舎展の作品をいくつかご紹介。
今回は時間がなかったのと目録はないとのことで、お名前がわからず
申し訳ないのですが。。。

最初の作品は、いつか書いてみたいと思っている帛書の臨書。
原本は、二玄社の中国法書選10 木簡・竹簡・帛書の最初のあたりにも。

こちらの作品は、素材も技法もどうなってるのかしらんという感じで。
もう1枚並んで、別の部分の帛書が飾ってありました↓



この題材、今まで書の展覧会の作品としては初めて拝見、質感の意外性、
色合いも心地よく、インテリアとして飾るには、サイズもちょうどいい大きさ
(半紙より少し小さめ位)で、素敵でした。



こちらは原本の風景も再現しつつの、臨書作品。


甲骨文


金文







草津祐介氏「吾知Ⅰ~知天知人見人見天立」 
この中に、知天・・の文字を探してみて下さい


このほかにもまだまだたくさんありましたが、まだ会期中なので
続きはまた明日ということで。

来月ある自分の書展の作品は、なんとか数点の作品を残しつつ、
この週末は、ふと心に浮かんだ八木重吉のこの詩のような思いで
また作品制作を楽しめたらと思います。


 わたしよ わたしよ 白鳥となり 
 らんらんと 透きとほつて おほぞらを かけり
 おほぞらの うるわしいこころに ながれよう



桜は一気に満開です。
ここ数年この季節には展覧会の準備があり、お花見などほとんど
出かけていないのですが、ご近所のお庭の桜や木蓮を愛でております。

この週末に雨が降ると、早くも花吹雪となるようですね。
皆さまには、素敵なお花見日和となりますように。
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第十回 醜美舎展のご案内

2013-03-22 | 書展・展覧会情報

昨日はちょいとハードスケジュールな一日でした。

午前中の書道教室では、4月の蘭秀会書展の作品締切りだったので
皆さまと作品を拝見し、無事提出頂き、あとは表具を待つだけとなりました。
私のも眺めてみてから数枚残し、また後日気分が変わったところで選ぼうかと。

そして午後からはインテリアの書の教室。
昨日のテーマは「般若心経を書く」でした。詳細は近々。

そこから銀座かねまつホールで24日まで開催中の第十回醜美舎展へ。
この展覧会に出品されていらっしゃる柿田辰巳さん(女性)にご案内を頂き


柿田辰巳さんの作品。
昨秋亡くなられた小木大法氏へのオマージュ作品とのことで、「黒」の文字。


この展覧会へは毎年この時期、蘭秀会展の作品制作に苦戦中で伺えなかったのですが、
今年こそ是非にも伺いたい!と思い、閉館30分前の到着になってしまったけど、
126(128かな・・)点の作品をじっくり拝見してきました。

こちらの主宰でいらっしゃる蔵元訓征氏は以前、奎星会にいらした方で、
作品とお顔だけは存じ上げており、いつかお話を伺いたいなぁと思っていたのでして。

会場で柿田さんにお目にかかり、お話を伺っていると早くも閉館の時刻。
入口でお待ち下さっていた蔵元氏と二見氏、柿田さんに、遅くまですみません・・と、
後ろ髪を引かれつつ会場を後に。

これから軽く食べに行きますが、ご一緒にいかが?とお誘い頂き、
お向かいのお店で3時間程「醜と美」についてに始まり、「芸術とは」「アートとは」、
「粋とダサイ」の違い・・などなど興味深いお話をたくさん伺い

皆さま、気さくで陽気であたたかく、ジョーク満載で笑いが絶えず。
柿田さんとは2回目、蔵元氏、二見氏とは初対面とは思えないほど、楽しい時間でした。

展覧会の作品はブログ掲載OKとのことでしたので、またあとでご紹介します。
思いがけない出会いに刺激と希望を分けて頂いて、気持ち新たに作品制作に向かえそうです 


蔵元氏の作品 照明の具合で黄色っぽく見えますが 白と黒の美しい世界でした






抽象作品、臨書作品と幅広く、表具や展示方法もそれぞれに工夫を凝らしていて見ごたえあります。
24日まで開催中ですので、週末お時間ありましたら、是非お立ち寄り下さいませ。
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お彼岸ということで~般若心経

2013-03-20 | 禅語・般若心経
                       (ネパール手漉き紙)



23日までお彼岸ということで、今日は般若心経をば。
15年位前に書いたものですが。
書も絵もお恥かしい限りです・・ 

通っていた師のお教室では、毎年4月に写経会があり、
午前中は静かに写経をして、午後からは般若心経を題材にした作品の鑑賞会。
その時のために書いたものが色々あるのだけど、どこにしまったのやら。。

紺紙金泥に美しい楷書で書かれたもの、扇面や折本に書いたもの、
本格的な屏風仕立てにしたもの、手作りの軸作品などなど、
毎年それぞれに嗜好を凝らした作品を拝見できるのは、とても楽しみでした。

そして最後に大抽選会があって、当たると寄贈用と書かれた作品が頂けたのでした。
私も何回か当たって、師や先輩の作品は今も宝物です 

その宝物もまた後日、ご紹介できればと思います 


明日午前中は書道教室、4月の蘭秀会展の作品提出日。
私はまだ苦戦中ですが~皆さまの力作、楽しみです 

午後からはインテリアの書の教室、その後間に合えば・・
銀座かねまつホールで24日まで開催中の
第十回醜美舎展(蔵元訓征氏主宰)にお邪魔する予定。

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裸の字

2013-03-19 | 書の話
                             (全紙・部分)


週末は家に籠もって、ずっと作品と向き合っておりましたが、
紙と墨を無駄にし、腰が痛くなるばかりで 

1日経って画仙紙の山を捲ってみるも、しっくりくるのが1枚もなく。。

ひゃあ・・ひゃひゃひゃのひゃ~  

今日は仕事から帰るなり、墨磨り機に一人で張り切ってもらっておりますです。
あの力強く回転する音と、墨の香りは、おっし!という気持ちにさせてくれるのでして。

とは言え、今回は、なかなかスイッチが入らなくて、そうなるともう全然閃かなくて
何枚書いても同じことの繰り返し、というスパイラルに。。

なので、今更ながら、何が書きたいのかえ? と自分に聞いてみたところ・・
「作為のないものが書きたいなぁ・・」と 

書を勉強したいと思うきっかけになった、中川一政の書の展覧会─「裸の字」。
あの瞬間の感激を思い出しながら、そこに帰りたいという思いを、
もっと強く持って、自分と向き合えたらなぁって思っています 

・・・って、ブログに書いちゃうと、それもまたプレッシャーなんですけどね~
自分で自分の首絞めて、私も阿呆やなぁ。

ま、あんなこと言ってら~くらいに聞き流してやって下さい 
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春の匂い

2013-03-17 | 
                            ぷくぷく(♀・12才)


昨日東京は、桜の開花宣言がでましたが、我が家のベランダからすぐの桜はまだ蕾。
種類が違うのかもしれませんが、毎年ベランダで花見ができます。

あたたかな陽射しを感じると、ぷくぷくは早朝から、ベランダに出たーい!と
うにゃうにゃと叫ぶのでして。
なので、これからの季節、私も早起きにつき合わされるわけでして

ここ神奈川は、今日は穏やかでぽかぽか。
満開のノースポールの横の椅子に陣取って、春を感じてるぷくぷくです。
するってえと、親馬鹿な私、カメラを持ってバチバチと。



ぷくぷくは、どのアングルがいいの?ってな感じに、いろんなポーズを見せてくれるのでして。

一方、みーにゃさまは、ベランダより室内が落ち着くようで、
窓際のお日様が当たる場所でうとうとと。



猫のこういうやわらかな表情は、気持ちがやんわり致しまする。

さて、今日も作品書くど~

今日のBGMは、春らしく~ Nelly Furtado の ♪ I'm Like A Bird



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迷うより

2013-03-16 | 書の話
                          (全紙・部分)


早くも3月半ば。
来月4月18日~21日まで、町田市民ホールギャラリーで開催の、
蘭秀会書展の作品制作中でして。

色々と迷ってばかりで、全然前に進めなくて困っとります。

とりあえず全紙に書いてみた作品のアップ写真。
全体を見てたらそうでもないと思っていたけど、こうしてみると
やっぱりどこか師のにおいがするのでして

ここから抜けたいと思っているのに、どこかでここに帰りたいと思ったり。
変なものですね
というか、なんだかんだと言っても、もう沁みついているのでして。

母と最近、そんな話を。
母は母で、全く違う世界の私の書風を横目で見つつ、時に迷い、
私は私で、同じような思いもあり。

でも、お互い初心に返ろうって話になり。
迷うより、信じて、楽しみたいです 

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