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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2023年 多摩森林科学園:アオバズク(青葉木菟)、モクゲンジ(木欒子)等

2023-07-05 19:56:29 | 花・昆虫・野鳥

7月5日。今日は多摩森林科学園の散策です。柳沢林道・第3樹林園周辺が手入れ工事のため立ち入り禁止で入れませんでした。

今年もアオバズク(青葉木菟)が営巣していました。雄が巣の方向をジッと見張りしており全く動きません。巣穴で巣ごもりしている雌は見えません。巣立ちした雛も見たいものです。

 

第1樹林園で

モクゲンジ(木患(欒)子)が咲いており果実も見えていました。同じムクロジ科のフクロミモクゲンジ(袋実木患子:別名オオモクゲンジ)とほとんど同じ黄色い花を付ける。花期がモクゲンジは7~8月でフクロミモクゲンジは9月。また葉はモクゲンジがギザギザが付くのに対しフクロミモクゲンジは全縁でギザギザはありません。両種とも隣りの多摩御陵に逸出していることが指摘されており、科学園が地域生態系の汚染源にならないように今後の取り扱いについて検討されているそうです。

   

ご参考:フクロミモクゲンジ(2015.8.27撮影)と(2012.9.3撮影)

 

ヤマアジサイ(山紫陽花)もあちこちで咲いていました。アジサイ科の落葉低木で別名サワアジサイ。山地の沢沿いや湿った斜面に生える。花は最初白色~淡青色でのちに淡紅色に変わる。

  

ルイヨウボタン(類葉牡丹)の液果状の種子が藍色に色付いていました。

森の科学館裏にウマノミツバ(馬の三葉)が咲いていました。せり科の多年草で葉は3裂し花は中央に両性花を周辺に雄花を付ける。

  

第2樹林園には

サンショウバラがとげとげの果実を付けています。

シナアブラギリの果実が大きくなっていました。

アジサイの仲間のノリウツギとヤハズアジサイが白い花を付けていました。共にユキノシタ科アジサイ属です。

ノリウツギ(糊空木):ウツギと名が付くがユキノシタ科ウツギ属ではありません。落葉低木~小高木で和紙を漉く時の糊を作ったから名付けられた。花はアジサイに似ていますね。

 

ヤハズアジサイ(矢筈紫陽花):落葉低木で名前の由来となった葉の形が面白い。矢筈とは矢の末端で弓の弦に当てる部分のこと。分布は紀伊半島、四国、九州でこれは植栽です。

 

釣舟草通りに

小さなヒメシャク亜科の蛾であるキナミシロヒメシャク(黄波白姫尺)が止まっていました。幼虫はソメイヨシノなどの葉を食べます。大きさは開張20~25mm。

以上

 

 

 

 

 


2023年 片倉城跡公園:オニスゲ(鬼菅)、ツタ(蔦)等

2023-06-30 10:20:00 | 花・昆虫・野鳥

6月29日。片倉城跡公園を散策です。

池の縁のハンゲショウ(半夏生)が満開になっていました。

 

ウワミズザクラの果実とミミガタテンナンショウの果実が色付いてきました。

ウワミズザクラの果実

ミミガタテンナンショウの果実

アキノタムラソウ(秋の田村草)が咲いています。シソ科の多年草で秋と名が付くが梅雨頃から咲きだし秋には咲き終わる。

 

ヤブミョウガ(薮茗荷)も咲いていました。ツユクサ科の多年草で葉がミョウガに似ているので名が付いたがツユクサの仲間。写真は雄花で雌花は花柱が長く伸びる。

 

湿地には

チダケサシが咲き始めていました。

オニスゲ(鬼菅)も咲いています。カヤツリグサ科で夏緑性の多年草。花穂が他のスゲ類より大きく尖っているため名付けられた。花は果包から柱頭が3本出るだけ。果包の先から出ている白いものがそれです。

 

ナガバオモダカ(長葉面高)がまだ咲いていました。

草刈りで刈り取られたコバノカモメヅルが復活して小さな蕾を付けています。

林下にはマヤランが1本だけ出てこれも蕾を付けていました。

湯殿川沿いには

ツタ(蔦)の花が咲いており雌性期の花を付け吸蜜のため多くの虻類を集めていました。ブドウ科の落葉つる性木本でよく似たブドウ科落葉つる性多年草のヤブカラシ(薮枯らし)と同じように、雄性器の花は花弁と雄蕊を持ちますが、花弁と雄蕊は早く落ちて雌性期の花になってしまいます。これは雌性期の花です。

 

ご参考までに昨年に撮影した雄性期の花を挙げておきます。

たまたま帰り道にそのヤブカラシが咲いておりアオスジアゲハが吸蜜していました。

片倉城跡公園の住吉神社の注連縄に先日長沼公園で見かけたコウモリガ科のキマダラコウモリを見つけました。

 

また、JR片倉駅には今年はツバメが多く訪れており巣作りをしていました。すでに巣ごもりをしているものもいます。

以上


2023年 東京薬科大学薬用植物園等:キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)、キマダラコウモリ(黄斑蝙蝠蛾)等

2023-06-14 12:42:18 | 花・昆虫・野鳥

6月13日。ここ何日か歩いていなかったので、梅雨の合間の晴れ間に薬用植物園、平山城址公園、長沼公園等を歩いてきました。

我が家の近くの公園で八重咲のドクダミが咲いていました。長沼公園でも咲いていました。

 

国道16号バイパスの近くの道端にキキョウの1群が咲いていました。キキョウというと秋の七草の一つで秋の花のように思いますが、実際は梅雨のころから咲き始めます。

その近くにサンゴジュ(珊瑚樹)も咲いていました。スイカズラ科ガマズミ属の常緑小高木で真赤な果実が珊瑚のように見えるので庭木、公園・街路樹に使用されます。

 

民家の庭にタイサンボク(大山木、泰山木)が咲いていました。崖の下の家だったので幸い撮影できました。モクレン科の常緑高木。花からマグノリアの香水を作る。

平山城址公園ではオカトラノオ(岡虎の尾)が咲き始めていました。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で花が虎の尾に似ており、海藻のトラノオと区別するため名付けられた。

 

東京薬科大学の薬用植物園はいつ来ても何かの花が咲いており楽しい所です。今日咲いていた花の一部を挙げておきます。

ケハギ(毛萩):マメ科の落葉低木でミヤギノハギの変種。茎や花序に毛が生える。別名サミダレハギ(五月雨萩)は5月から咲き始めるため。

ハアザミ(葉薊):葉がアザミに似ているためアザミの名がつくがキク科のアザミの仲間ではなくキツネノマゴ科の常緑多年草。地中海地方原産で日本には鑑賞・薬用として渡来した。効能は利尿、止瀉。家庭でもよく栽培される。

ここのウマノスズクサには蕾が出来ていました。

トモエソウ(巴草):オトギリソウ科の多年草。この写真では分かりませんが花弁が巴形(卍型)に並ぶ。山地の草原などに生育し高尾山にも自生しています。普通花期は7~8月なのでここでは早いですね。

トリアシショウマ(鳥足升麻):ユキノシタ科のチダケサシ属の多年草で茎の先端から出る3枚の葉の形が鳥の足に似ているから名付けられた。葉は3回3出複葉。

ナツメ(棗):クロウメモドキ科ナツメ属の落葉小高木で果実が食用や漢方としてよく用いられる。

 

アマ(亜麻):アマ科の1年草で繊維や油の原料として日本では冷涼な北海道で栽培されていた。

イブキトラノオ(伊吹虎の尾):タデ科の多年草で滋賀県の伊吹山に多く生育する。

 

ムラサキ(紫):ムラサキ科の多年草。自生環境の悪化により絶滅危惧種になっている。

 

オモト(万年青):スズラン科の常緑多年草。葉や根など全てが有毒だが漢方では根を薬用として用いる。果実は秋に赤く熟し鳥が好む。

キレンゲショウマ(黄蓮華升麻):アジサイ科の多年草でキンポウゲ科のレンゲショウマとは別物。自生のものは見ていませんが高尾山口の蕎麦屋さんの前に植栽されています。

  

シチダンカ(七段花):ヤマアジサイの変種で装飾花の萼片が重弁化したもの。

ハマナス(浜茄子):バラ科の落葉低木で耐寒性が強く海岸などに自生する。私的には北海道の原生花園のハマナスが懐かしい。果実も出来ていました。

 

イエロージャーマンダー:シソ科の常緑低木で地中海沿岸を原産とする耐寒性木本。クマバチが吸蜜していました。

 

サジオモダカ(匙面高):オモダカ科の多年草で湿生植物または抽水植物。葉が匙の形に似る。花期は7~9月。花は小さく昼頃咲き夕方には閉じる1日花です。

ニオイロウバイ(匂蝋梅):別名キバナニオイロウバイ。北米原産の落葉低木でクロバナロウバイの園芸品種(アテネ)。甘い香りが強いそうです。

ガクアジサイ(額紫陽花):ユキノシタ科の落葉低木。周囲の装飾花が両性花を縁取る額縁に見えることから名付けられた。

 

長沼公園では

一部のリョウブ(令法)が咲き始めていました。リョウブ科の落葉高木。

 

満開のテイカカズラ(定家葛)と共に桃色のテイカカズラも咲いていました。園芸種です。

薬用植物園では果実も種々出来ていました。

オオバアサガラ(大葉麻殻):エゴノキ科の落葉高木で同じ仲間のアサガラより葉が大きいため。近辺で自生しているのは高尾の木下沢。近くの日影沢には自生していないのが不思議。果実穂はご覧の通り面白い形をしています。ご参考までに花の写真を付けておきました。

 

ご参考:オオバアサガラの花

アケビの若い果実

サンザシ(山査子)の若い果実:バラ科の落葉低木で中国中南部の原産で薬用として導入されて後、庭木等で栽培されている。

ご参考:サンザシの花

ホップの花穂

オニシバリの果実とナニワズの果実:花を見るとオニシバリが淡黄緑色、ナニワズが鮮やかな黄色と明確に区別できますが、果実を見ても分かりません。

オニシバリ

ナニワズ

今日、湯殿川の近くでイソヒヨドリの雌に出会いました。どうも雄雌とも八王子に定住していると思われます。

今日出会った蛾はシャチホコガ科のオオアオシャチホコとツマジロシャチホコ、そしてコウモリガ科のキマダラコウモリです。

オオアオシャチホコ(大青鯱蛾、大青天社蛾)

ツマジロシャチホコ(褄白鯱蛾、褄白天社蛾)

キマダラコウモリ(黄斑蝙蝠蛾):開帳40~55mもある大型の蛾でご覧の通り気味の悪い姿をしています。幼虫はキリやモモの材の中に入る害虫です。

以上

 


2023年 片倉城跡公園近辺:オニノヤガラ(鬼の矢柄)、アオテンマ(青天麻)等

2023-05-26 17:13:08 | 花・昆虫・野鳥

いつもの散歩コースです。

片倉城跡公園の林下にオニノヤガラが1本だけ出ていました。ラン科の多年草で葉緑素を持たず光合成をしない菌従属栄養植物(腐生植物)です。栄養提供を受ける菌は発芽時にはクヌギタケ菌、成長期にはナラタケ菌です。今年は早く出たようです。

 

アオテンマ(青天麻:オニノヤガラの花・茎とも緑色の品種)も出ていないかと、昨年出た場所へ見に行くと蕾のものを含めるとなんと6本も出ていました。

    

湿地には

ハナショウブがこのひと固まりだけ咲いていました。後はまだ蕾も見えません。

ツメクサ(爪草)が咲いており果実も出来ています。ナデシコ科の1~越年草で清流の近く等に生える。葉が細く鳥の爪に似ているため名付けられた。

ミゾホオズキ(溝酸漿)が早くも1輪咲いていました。ハエドクソウ科の1年草で果実がホオズキに似ている。写真の下方に果実が見えます。

神社前に

シモツケ(下野)が咲いていました。バラ科の落葉低木で花も綺麗ですが、秋の紅葉の変化も綺麗です。

ヤマウコギ(山五加木)の雄株の花に果実のようなものが付いていました。おかしいと思ってよく見ると虫こぶ(虫えい)です。ウコギハグキツトフシでしょうか?

畑地には

ハルタデ(春蓼)が沢山咲いていました。タデ科の1年草で蓼の仲間は夏から秋に花を咲かせるが、ハルタデはその名の通り春に花を咲かせる。

 

湯殿川では

前に咲いていた赤いサボテンの側にもっともっと大きなサボテンに黄色い花が咲いていました。左方に咲いている赤い花が前にご紹介したサボテンの花です。

 

ノビル(野蛭)の花もだいぶ増えていました。

ウマノスズクサ(馬の鈴草)の葉にはジャコウアゲハの幼虫が2匹いました。これから蛹(お菊虫)になるまで観察できます。もっと増えるといいのですが。

 

カルガモの親子連れがいました。コガモは5羽です。これ以上減らなければいいのですが。

この他カルガモ、バンやキセキレイがいました。

バン

キセキレイ

果実も種々ありました。

片倉城跡公園の上の畑地にあるユスラウメの果実

農家の庭にあるビワの果実

藤谷戸公園のハクウンボクの果実

兵衛川沿いのサクランボ

以上

 


2023年 片倉城跡公園近辺:ヒバリ(雲雀)、アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)等

2023-05-10 20:05:10 | 花・昆虫・野鳥

いつものお散歩コースですが、今日は湯殿川からです。

今日も湯殿川にイソヒヨドリの雄がいました。もう1羽いたのでひょっとするとそれは雌で夫婦で定住しているかもしれません。そうだと嬉しいのですが。

土手にサボテンの真っ赤で綺麗な花が咲いていました。誰かが植えたのでしょう。

土手にはヘラオオバコ(箆大葉子)が沢山咲いています。オオバコ科の多年草でヘラの名前は葉の形がヘラのように細長く先が曲がるため。

ノビルも沢山ありますがまだ蕾で大分膨らんでおりもうすぐ咲くでしょう。

アレチハナガサ(荒地花笠)が咲き始めました。クマツヅラ科の多年草で南アメリカ原産の帰化植物。河川敷などの荒地に多い。

河原に生えているオニグルミ(鬼胡桃)には雌花が咲いていました。クルミ科の落葉高木で日本原産の胡桃。雌雄同株ですが雄花序は見つかりませんでした。雌花序は本年枝の先に直立する。

 

ウマノスズクサ(馬の鈴草)は大分茎を伸ばしていますが、ジャコウアゲハが産卵した卵は見つかりませんでした。

すぐ近くでジャコウアゲハの雌が飛んでいましたので、間もなく産卵するでしょう。

湯殿川沿いの近くの公園にあるユリノキ(百合の木)にはまだ花が沢山咲いていました。

小比企丘陵にくると

ヒバリが畑に突き刺してある鉄の棒に止まって盛んに囀っていました。普通、高く飛びながら囀るのにどうしたのでしょうね。

スイカズラの園芸種でしょうか?朱色の花が咲いていました。

 

高齢者施設の植え込みにトベラ(扉)が咲いていました。トベラ科の常緑低木または小高木で果実は晩秋に灰褐色に熟すと多数の赤い種子を出す。

 

林縁でアカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)の春型が2~3頭縄張り争いをしているのか飛び交っていました。春型は変異が大きく白化型といい全体が白くなり赤い斑点もなくなっているものが多いが、このアカボシゴマダラもこの型でした。

 

片倉城跡公園では

エダシャク亜科の蛾でウスキツバメエダシャク(薄黄燕枝尺)が葉裏にいましたが、ちょっと失礼して上向きにして撮影です。綺麗な蛾ですね。

帰り道の国道16号の歩道の舗装の隙間にキキョウソウ(桔梗草)が咲いていました。

以上