6月13日。ここ何日か歩いていなかったので、梅雨の合間の晴れ間に薬用植物園、平山城址公園、長沼公園等を歩いてきました。
我が家の近くの公園で八重咲のドクダミが咲いていました。長沼公園でも咲いていました。
国道16号バイパスの近くの道端にキキョウの1群が咲いていました。キキョウというと秋の七草の一つで秋の花のように思いますが、実際は梅雨のころから咲き始めます。
その近くにサンゴジュ(珊瑚樹)も咲いていました。スイカズラ科ガマズミ属の常緑小高木で真赤な果実が珊瑚のように見えるので庭木、公園・街路樹に使用されます。
民家の庭にタイサンボク(大山木、泰山木)が咲いていました。崖の下の家だったので幸い撮影できました。モクレン科の常緑高木。花からマグノリアの香水を作る。
平山城址公園ではオカトラノオ(岡虎の尾)が咲き始めていました。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で花が虎の尾に似ており、海藻のトラノオと区別するため名付けられた。
東京薬科大学の薬用植物園はいつ来ても何かの花が咲いており楽しい所です。今日咲いていた花の一部を挙げておきます。
ケハギ(毛萩):マメ科の落葉低木でミヤギノハギの変種。茎や花序に毛が生える。別名サミダレハギ(五月雨萩)は5月から咲き始めるため。
ハアザミ(葉薊):葉がアザミに似ているためアザミの名がつくがキク科のアザミの仲間ではなくキツネノマゴ科の常緑多年草。地中海地方原産で日本には鑑賞・薬用として渡来した。効能は利尿、止瀉。家庭でもよく栽培される。
ここのウマノスズクサには蕾が出来ていました。
トモエソウ(巴草):オトギリソウ科の多年草。この写真では分かりませんが花弁が巴形(卍型)に並ぶ。山地の草原などに生育し高尾山にも自生しています。普通花期は7~8月なのでここでは早いですね。
トリアシショウマ(鳥足升麻):ユキノシタ科のチダケサシ属の多年草で茎の先端から出る3枚の葉の形が鳥の足に似ているから名付けられた。葉は3回3出複葉。
ナツメ(棗):クロウメモドキ科ナツメ属の落葉小高木で果実が食用や漢方としてよく用いられる。
アマ(亜麻):アマ科の1年草で繊維や油の原料として日本では冷涼な北海道で栽培されていた。
イブキトラノオ(伊吹虎の尾):タデ科の多年草で滋賀県の伊吹山に多く生育する。
ムラサキ(紫):ムラサキ科の多年草。自生環境の悪化により絶滅危惧種になっている。
オモト(万年青):スズラン科の常緑多年草。葉や根など全てが有毒だが漢方では根を薬用として用いる。果実は秋に赤く熟し鳥が好む。
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻):アジサイ科の多年草でキンポウゲ科のレンゲショウマとは別物。自生のものは見ていませんが高尾山口の蕎麦屋さんの前に植栽されています。
シチダンカ(七段花):ヤマアジサイの変種で装飾花の萼片が重弁化したもの。
ハマナス(浜茄子):バラ科の落葉低木で耐寒性が強く海岸などに自生する。私的には北海道の原生花園のハマナスが懐かしい。果実も出来ていました。
イエロージャーマンダー:シソ科の常緑低木で地中海沿岸を原産とする耐寒性木本。クマバチが吸蜜していました。
サジオモダカ(匙面高):オモダカ科の多年草で湿生植物または抽水植物。葉が匙の形に似る。花期は7~9月。花は小さく昼頃咲き夕方には閉じる1日花です。
ニオイロウバイ(匂蝋梅):別名キバナニオイロウバイ。北米原産の落葉低木でクロバナロウバイの園芸品種(アテネ)。甘い香りが強いそうです。
ガクアジサイ(額紫陽花):ユキノシタ科の落葉低木。周囲の装飾花が両性花を縁取る額縁に見えることから名付けられた。
長沼公園では
一部のリョウブ(令法)が咲き始めていました。リョウブ科の落葉高木。
満開のテイカカズラ(定家葛)と共に桃色のテイカカズラも咲いていました。園芸種です。
薬用植物園では果実も種々出来ていました。
オオバアサガラ(大葉麻殻):エゴノキ科の落葉高木で同じ仲間のアサガラより葉が大きいため。近辺で自生しているのは高尾の木下沢。近くの日影沢には自生していないのが不思議。果実穂はご覧の通り面白い形をしています。ご参考までに花の写真を付けておきました。
ご参考:オオバアサガラの花
アケビの若い果実
サンザシ(山査子)の若い果実:バラ科の落葉低木で中国中南部の原産で薬用として導入されて後、庭木等で栽培されている。
ご参考:サンザシの花
ホップの花穂
オニシバリの果実とナニワズの果実:花を見るとオニシバリが淡黄緑色、ナニワズが鮮やかな黄色と明確に区別できますが、果実を見ても分かりません。
オニシバリ
ナニワズ
今日、湯殿川の近くでイソヒヨドリの雌に出会いました。どうも雄雌とも八王子に定住していると思われます。
今日出会った蛾はシャチホコガ科のオオアオシャチホコとツマジロシャチホコ、そしてコウモリガ科のキマダラコウモリです。
オオアオシャチホコ(大青鯱蛾、大青天社蛾)
ツマジロシャチホコ(褄白鯱蛾、褄白天社蛾)
キマダラコウモリ(黄斑蝙蝠蛾):開帳40~55mもある大型の蛾でご覧の通り気味の悪い姿をしています。幼虫はキリやモモの材の中に入る害虫です。
以上