80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

今週の散財日記

2007-02-16 21:49:03 | 散財日記・雑記
 なんだか、脈絡のない買い物になっている散財日記です。

MX-101・カシオ(MSX、中古) 3,000円
ファイナルファンタジー7(取説なし・中古) 100円
舞妓はんだよ!全員集合・ドリフターズ(VHS) 200円
フェリスはある朝突然に(VHS) 100円

カシオのMSXは、相場よりちょっと高めですが、まあ物との縁という事で。舞妓はんだよ~は、ドリフの映画。私はドリフの映画は見た事がなかったので、この値段なら買い。フェリス~は、'80s青春映画の巨匠ジョン・ヒューズ監督作品。カシオMSXは、あらためてネタにします。

ぼくのなつやすみ・ソニー・コンピュータエンタテイメント

2007-02-13 22:27:18 | レトロゲームReview

 『ぼくのなつやすみ』は、2000年にソニー・コンピュータエンタテイメントより発売されたPS用ソフト。PS2用に『ぼくのなつやすみ2~海の冒険篇』、PSP用に『ぼくのなつやすみポータブル』が発売されています。


 『ぼくのなつやすみ』は、70年代の小学生になって夏休みを体験するという作品です。ジャンルとしてはシュミレーションですが、システム的にはAVGになると思います。どちらにしても、あまりジャンル分けは意味を持たない作品です。プレイヤーは、田舎の親戚に預けられた『ぼく』となって、30日間の夏休みを体験するのがゲームの目的となります。プレイヤーがあちこち行動することによって、さまざまなイベントが起こりゲームが進行するのですが、別に何もしなくともかまいません。どんな夏休みを過ごすかも、プレイヤーに委ねられた形になります。


 基本的には、朝起きて朝ごはんをみんなで食べた後、9時から5時までが自由に行動できる時間となります。5時がきたら自宅に戻って晩御飯を食べて、その日の日記を書いて1日が終わります。この9時から5時の間に何をするかは、プレイヤーに委ねられています。魚釣りに行ってもよいし、虫捕りに行ってもよいわけです。また近所の子供と一緒に秘密基地などで遊ぶことも可能です。攻略本(解説本)があるくらいですから、イベントを体験するための行動というのはあるのですが、それよりも気の向くままに行動して、生じる展開をそのまま受け入れるというのが、本来の遊び方だと思います。ゲームを解くのではなく、セミの声が覆いかぶさってくるような夏休みの空間を体験するための作品だと思ってもらえばよいでしょう。


 ちょっとジャポニカ学習帳風のファミ通の攻略本。

 とはいってもゲームですから、ある程度何度も遊んだり、やり込めるようなミニゲームの要素は含まれています。さまざまな虫捕り、取った虫を使っての相撲魚釣り凧揚げたからもの(思い出の品)あつめなど。ゲーム的にやりこもうと思うならば、イベントをこなしてゆく遊び方もできるのですが、それはあまり楽しくは無いと思います。とにかく(小学生ですし)気の赴くままに、虫捕りや魚釣りなどに熱中するというのが正解でしょう。何度も繰り返すような類のゲームではありませんので、週末などの時間に余裕のある時に、のんびりとなにも考えずに遊ぶのが良いでしょう。


 私も小学生の時には、夏休みは(もう亡くなりましたが)田舎のおばあちゃんのところにいって過ごしました。何日間かを遊びに行くのではなく、40日間まるまる過ごすのです。山に行ったり、川に行ったり、セミをとったり、花火をしたり・・学生の時もかなり自由な時間を過ごせましたが、小学生の夏休みというのも、一生のうち何度もない貴重な時間の内の1つだと言える気がします。後ろ向き過ぎるという考え方もあるでしょうが、(そういうのが気にならない人には)擬似的にでも、もう一度自由な夏休みを体験できるのは、わるくはないんじゃないでしょうか。

参考:ぼくのなつやすみ公式ガイドブック/エンターブレイン

コリントゲーム・ハナヤマ(ウッディーシリーズ)

2007-02-12 17:47:08 | 玩具・雑貨

 今回は、ちょっと趣をかえて変ったもの紹介します。パチンコの原型とも言われる『コリントゲーム』。80年代どころか1925年に原型が作られたゲームで、レトロゲームの枠も超えてます。写真のものは、㈱ハナヤマからウッディーシリーズとして発売されているもの。


 コリントゲームで検索しますと、フィンランドのユシラ社製のものが数多くヒットします。このユシラ社は、1923年に創業されたフィンランドの木製玩具専門のメーカーで、コリントゲームの原型は、このユシラ社により開発されたようです。コリントゲームは、1930年代に第一次世界大戦後のヨーロッパのパブなどで安価な娯楽として爆発的なヒットをして、それが日本へも伝わってパチンコへと発展したようです。いわばパチンコや※ピンボールなどの原型ともいえるゲームなんですね。ゲームセンターの片隅に置かれていたエレメカにも、こういったタイプのものがありました。またユシラ社は、現在でも頑固に木製玩具を製造・販売しているようです。


 まずは最下段に玉をセットして準備。全手動です。


 木製のショットレバー。


 パチンコ玉より一回りほど大きい鉄球が、ランダムにビンビンと釘に跳ね返る音が気持ちいよいです。


 ここに入った玉の数で、得点を競います。シンプル。

 ゲームは単純で、鉄球をバネで弾いて釘の打たれた盤面を転がし、ポケットに入った玉の数で得点を競うものです。一口にコリントゲームといっても、釘の配置やポケットの位置により様々なタイプがあるようで、ネット上には(子供の工作として)手作りの作品も多いようです。現代の目からみれば、お世辞にもゲーム性が高いとは言い難いですが、玉が釘に弾かれて音を出しながらランダムに転がる様子は、どこか原始的な楽しさを感じます。軽快な『音』とランダムな『運』というのは、ある意味ゲームの原点なのかもしれません。子供の頃はポケットメイトで玉を弾き、大人になればパチンコやピンボールで遊ぶ、人間はそれほど本質は変らないのかもしれません。今となっては熱中するようなものでもなく、インテリアの用途の方が大きいのでしょうが。


 玉と釘遊びの原型。


 スマートボールやアレンジボールの元ネタといえそうです。

 それにしてもハナヤマは、最近ではゲームロボット21で話題になりましたが、渋くていい玩具を地道に作っているメーカーですね。あまりキャラものなどには頼らずに、定番のパズルゲームやファミリーゲームを作っています。こういう玩具メーカーも少なくなりましたので、日本では貴重な存在のような気がします。こういう素朴なものも、たまにはいいものです。※ピンボールの直接の原型は、1931年登場のBaffle Ballという遊戯台のようです。



参考:Wiki コリントゲーム、スマートボール、アレンジボールの項

ゼビウス(XEVIOUS)・ナムコ

2007-02-11 20:26:24 | レトロゲームReview

 『ゼビウス』(XEVIOUS)は、ナムコより1983年に発表されたシューティングゲームです。作者は遠藤雅伸氏。80年代黄金期ナムコ作品の中でも特に有名な作品で、縦スクロール型のシューティングの金字塔とも言われます。


 自機『ソルバルゥ』を操り、ゼビウス軍の空中兵器や地上部隊を叩きながらエリアを進んでゆきます。空中と地上物の2種類のショットを使い分けることが、大きな特徴の1つです。巨大浮遊要塞アンドアジェネシスナスカの地上絵、モノリスのようなバキュラなど、登場してくるキャラも神秘的なのものでした。隠れキャラのソルスペシャルフラッグなど隠し要素も多く含まれていて、そこも人気を呼んだ一因だと思います。それ以外にファントム戦闘機が登場する、犬が画面を横切るバキュラは256発弾を当てれば破壊できる等のデマ情報も流れるなど、当時としてはとても奥の深いゲームだという印象でした。


 当時は注目の作品となり、製作者の遠藤氏は一躍スターゲームデザイナーになりました。細野晴臣氏がゲーム音楽のみのアルバムを発表したり、新進気鋭の学者だった中沢新一氏がゼビウスに関する一文を発表するなど、サブカルチャー的な受けとられ方もしています。遠藤氏は、ゲームに奥行きを持たせるため『ファードラウトサーガ』と呼ばれる物語や、ゼビ語と呼ばれる人工言語(のようなもの)まで作っていました。そのような細かな設定が、よりゲーム世界に奥行きや深みを与えていたようです。写真、雲片曲線論/中沢新一・中公文庫

 
 『ゼビウス』には数多くの続編があり、様々な機種に移植されています。ナムコのファミコン参入第一弾はギャラクシアン(84)ですが、ゼビウスが移植された時(84)には、一層注目を集めました。FCが国民機になる過程には、『スーパーマリオ』や『ドラクエ』等の大ヒットがありますが、ゼビウスが遊べるということも大きかったように思います。当時の8ビットPCはまだ非力で、完全な移植が難しかったため、FC版ゼビウスは地上絵が省略されている、アンドアジェネシスが浮遊しない等、細かい差異はあったものの、よくできた移植として受け入れられました。個人的にも、FCを凄いと思ったのはゼビウス登場がきっかけでした。



 写真はFC版『スーパーゼビウス・ガンプの謎

  続編としては、難易度を上げた『スーパーゼビウス』(83)、FC版『スーパーゼビウス・ガンプの謎』(86)、ポリゴンを使用した3Dの『ソルバルウ』(91)、アレンジを施した『ゼビウス・アレンジメント』(95)、ポリゴンで立体的になった『ゼビウス3D/G』(96)などがあります。どれもオリジナルを超えるものは無いと思うのですが、個人的には、あまり話題にのぼることの少ない『ソルバルウ』が、良かったと思います。大きな筐体でプレイ料金も高かったため、わりと直ぐ消えてしまいましたが、オリジナルの神秘性は受け継がれていたような気がします。移植例がないため、気軽に遊べないのが残念ですが。


 写真はLet'sTVプレイCLASSIC版ゼビウス(左)と、ファミコン版ゼビウス(右)

 ゼビウスは大ヒットしたためか、かなりのロングセラーにもなりました。当時ほとんどのゲームセンターや駄菓子屋に置かれていたように思います。あまりにも長く稼動していたため、ゼビウスのタイトルロゴが画面に焼きついてしまった筐体も良く見かけました。ゼビウスは様々な機種に移植されていますので、(当時の衝撃を感じる事は難しいですが)今でも気軽に遊ぶことができます。



参考:Wiki ゼビウスの項、雲片曲線論/中沢新一・中公文庫

ゲームブック・スーパーブラックオニキス・東京創元社

2007-02-11 13:50:34 | ゲームブック

 『スーパーブラックオニキス』は、1987年に東京創元社より発行されたゲームブックです。作者は、ドルアーガ3部作の鈴木直人氏。PCで人気だったCRPG『The Black Onyx』の世界をゲームブックで再現したものです。また同時期に、FC版でもスーパーブラックオニキスが発表されていました。


 オリジナルの『The Black Onyx』は、CRPG出始めの作品ということもあって、純粋に戦闘を繰り返してキャラの成長を楽しむ、ほとんどイベントらしいイベントも無いWIZタイプのゲームでした。このゲームブック版では、物語性をもたせるためにオリジナルキャラの追加など、幾つかのオリジナル要素を加えてあります。その上でパーティを組んで街と迷路を行き来することができるなど、ゲームブックでは不可能だと思われるようなCRPGの再現も試みられています。写真は、MSX版『The Black Onyx』


 物語は、呪われた町ウツロに赤毛の若者がたどり着いたところから始まります。ここには富と永遠の若さをもたらす秘宝Black Onyxが隠されており、町は司法官マサイヤによって管理されています。主人公は秘宝を求める探索を続けるうちに、町を覆う事件に巻き込まれてゆくことになります。オリジナル版のウツロの町には、領主や管理者らしき者は存在しませんでしたので、司法官マサイヤはゲームブック版の独自キャラになります。表紙にでかでかと登場する坊主頭の人物がそうなのですが、独自キャラのクセになかなか強烈な人物です。この人物がゲームの鍵を握り、ラスボス的な役割を果たす事となります。

 またオリジナル版では職業の概念がなく、全員が戦士のパーティで冒険をするようになっていました。今作では、盗賊、魔術師、僧侶からなるパーティを組むことになります。驚くべきことに、それぞれの職業ごとに性格の異なる3種類ずつのキャラが準備され、選んだキャラによってイベントが変化するなど、非常に凝っています。またダンジョンには何度でも入ることが可能で、前作ドルアーガ3部作でも使われた双方向の移動ができるようになっています。町と迷宮を往復して装備を強化したり、アイテム収集をするなどの、CRPGの要素をゲームブック上でできるだけ再現しようとしているわけです。


 この凝ったシステムをどのようにして再現しているかというと、キャラクターシートにチェック表が備えられており(実に70箇所にも及ぶ)、どこかで何かを行ってフラグがたった場合に、チェックするようになっています。また同時に時間制限もあり、ウツロの町に入って20日間が経過してしまうと、マサイヤの野望が完了してしまうためゲームオーバーになってしまいます。そのためチェックシートにも、日にちを管理するカレンダーが付いています。前作ドルアーガでみせたゲームブックの限界に挑戦する試みが、さらに突き詰められた形で行われているわけです。そのため作者本人も、上級者むけだとわざわざことわっているほどです。日本製ゲームブックとしては、最も良く出来たもののうちの1つだと言えるでしょう。


 作中の雰囲気も、オリジナル版とは異なった独特な世界観になっていますが、神秘性は失われておらず、なかなかいい感じです。これはオリジナルキャラ、司法官マサイヤが成功している事もあるのでしょう。現在遊ぶ場合ですが、当時ものをブックオフなどで手に入れることはなかなか難しいと思います。創土社より復刻が予定されていますので、そちらを待って入手されるほうが確実だと思います。