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もう一度見たい!「科学」と「学習」 (Gakken Mook)・学研大人のマガジン編集部

2010-06-05 15:27:58 | 書籍・漫画

 もう一度見たい!「科学」と「学習」は、Gakken Mookとして学研大人のマガジン編集部の特別編集により2010年4月に発売された、大人の科学の増刊号。


 これは、学研(学研教育出版)より刊行されていた小学生向けの学習誌“科学と学習”の付録(学習教材)に主にスポットをあて、歴代の付録を紹介したものとなっています。学研の科学学習誌は、“たのしい科学”として1957年に創刊されており、1963年にはプラスチック成型品の教材付録を付けた“○年の科学”が誕生しています。初期には直販や学校での販売という販売方法をとっていたようですが、1971年に消費者団体より抗議を受けたのをきっかけに販売員(俗に学研のおばちゃんと呼ばれる)による販売員制度へと変わっています。ここから勢いを増してゆき第二次ベービーブーマーが小学校への入学を始める1979年には、670万部という最高部数を記録しています。その後も80年代、90年代と販売は続いていますが、少子化の影響や価値観の変化などから部数を減らし“学習”は2009年冬号(季刊になってたんですね)、“科学”は2010年3月号をもって休刊となっています。ということで、この『もう一度見たい!「科学」と「学習」』は、その“科学と学習”の休刊を惜しむ声に応えて企画されたものと言えると思います。


 学研大人のマガジン編集部の特別編集ということで、大人の科学に準じた作りになっています。付録の収められた箱と本誌です。付録はミニチュアの人体骨格モデルと、1976年度の科学と学習を復刻した豆本。


 『もう一度見たい!「科学」と「学習」』本誌の方は、永久保存版ふろく百科と銘打って著名人による回想、人気ふろくベスト10、年代別、学年ごとに科学の付録を収録したふろくクロニクル、学習のふろく紹介、まんがクロニクルとして連載漫画の紹介、科学と学習誌に掲載されていた科学記事による年代ごとの世相の振り返り、編集や付録製作の裏話、などが収められています。特にふろくクロニクルでは、1965年から1995年まで一年毎に学年別に1年生から6年生までの付録が掲載されており(写真が小さいのが難点ですが)、この30年間の間に科学や学習を定期購読していた人には(どこか)見覚えのある付録が見つかるようになっています。また付録を作る際のコストや材料の調達、学校での販売ができなくなった後の販売ルートの確保、販売網の構築など、子供の頃には考えたこともなかったような裏話が紹介されており、それらもなかなか興味深いものだと思います。


 シーモンキーの飼育セット。これは好評だったのか、年代を超えて何度も付録に付けられた定番となった。同じようなタイプには、カブトエビの飼育セットや、蟻の巣を観察できるキットもあった。このような感じで代表的なふろくが年代別に収録されている。


 付録として付いているミニチュアの人体骨格モデル。外箱まで付録を再現しています。


 裏には保護者に向けた注意書きまで。


 箱の開口部まで当時の付録を再現。惜しむらくは、コストの問題が大きいのでしょうがモデルが小さく作りもチャチなこと。ここが良ければ完璧だったのに。


 豆本の方は1976年度の5年の科学7月号を部分復刻したもの。良くできていますが、こちらも惜しいことに小さい。こちらは本誌に収録して教材のみに絞った方がよかったかも。


 裏面からは1980年度の4年学習より、まんが“名たんてい荒馬宗介”の収録もされています。


 昭和40年代、50年代の学研は、電子ブロックやマイキットのような科学玩具も発売しており、科学と学習の巻末にはこれらの広告が織り込まれていた。高価な玩具だったので、買ってもらえるあてはなかったが、これを眺めるのも楽しみのひとつだった。


 電子ブロックは、最終的にはシンセサイザーやマイコンを内蔵した機種にまで発展した。大人の科学では、この電子ブロックに内蔵された4ビットマイコンを復刻して付録としたものもある。


 80年代頃になると、78年からのスペースインベーダーブームに乗って、電子ゲーム、LSIゲームと呼ばれるゲーム機がブームとなり、この時に学研も参入した。科学と学習の巻末には、これらの広告も載るようになった。こちらは、学研が一番最初に発売した電子ゲームのLSIゲーム インベーダー。


 当時東大生が開発したゲームということで話題となった電気音響の平安京エイリアンを、電子ゲームに再現したLSIゲーム 平安京エイリアン。


 インベーダーを戦闘機、UFOを戦艦に置き換えた、インベーダーのキャラ換えバージョン、ジェットファイター。


 液晶をレーシング型の筐体に使用した、インディチャンピオン。


 学研の初期の電子ゲームは、バンダイやエポック社のような玩具専門メーカーのものと比べると、少し垢抜けていなかった。真面目な子が無理しているような、居心地の悪さもあった。また、玩具メーカー製のものと比べると、学習教材的というか、玩具なんだがどこか科学の勉強の香りがした。


 個人的には、当時小学館の○年生を定期購読していて、科学と学習は学年によって学習にしたり科学にしたりといった感じで購読していました。巻末に次号の付録予告が載るのですが、科学・学習ともに両方とも載るんですね。両方とれれば良かったのでしょうが、それはできなかったため今回は科学の付録がよいとか、学習の方がよいとかで、学年によって科学と学習を変えていた感じでした。シーモンキーやカブトエビ、プラネタリウムといった付録が好きでしたね。また一番印象に残っているのは、これらの巻末についていたLSIゲームや、電子ブロックの広告でしょうか。こたつに入って(クリスマスや正月まで)繰り返し繰り返し、飽きることなく電子ゲームの広告を眺めていたことを思い出します。

参考:もう一度見たい!「科学」と「学習」(Gakken Mook)、Wiki 科学と学習の項


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