
ラッドモビール(Rad Mobile)は、1991年にセガより発表された3Dタイプのレースゲーム。位置づけとしては、大ヒットした『アウトラン』の派生型で、ポリゴンを使わずに巨大なスプライトの拡大/縮小/回転だけで3Dを表現したレースゲームの最後期のものになります。当時は、ちょっと大きなゲームセンターやボーリング場などによくおいてあって、そこそこヒットしていたように思います。

写真は、ラッドモービルの数少ない家庭用への移植版SS『ゲイルレーサー』(94)

セガ初の32ビットCPUを採用したアーケード基板『セガ・システム32』を使用した最初のゲームです。ゲーム内容は、映画『キャンボール』に着想を得たようなロサンゼルス~ニューヨーク間を横断するレースものでした。『アウトラン』との違いとして、①ドライバー視線である(マスコットのソニックが車内で揺れているのが印象的)、②対向車が走ってくる(パッシングする)、③パトカーも登場してきて捕まることもある、④夜間コースでは筐体に備えられたボタンを押してライト点灯する、⑤雨が降ってきたらワイパーを動作させる、といったことが上げられるでしょうか。海岸線をフェラーリで疾走する『アウトラン』と異なり、アメ車(コブラのような車)でパワーに任せてライバルをぶち抜く、ちょっとハードボイルドな世界観でした。ガードレールのない山岳コースをトレーラーを避けながら走ったり、後ろから列車に追われながら線路上を走ったりと、コースも工夫されていて一種独特の雰囲気を持っていました。

セガサターンには、セガの初期ポリゴンの秀作が多く移植されてます。

当時そこそこヒットしていたと思うのですが、現在ではあまり話題に取り上げられることの少ないゲームでもあります。ウェブ上にもあまり情報はなく、移植例も限られていて(SS以外にはないのかも?)、現在目にする機会は少ないです。ゲイルレーサーは、SS初期に発売された数少ない移植例なのですが、あまりできが良いものではなく評価も今ひとつだったようです。ポリゴンが話題になりPSで『リッジレーサー』が注目されていた時期のものですから、(スプライトでしかもアーケード版のタイニー版のような)これがリッジの対抗馬には、とてもならなかったようです。アーケード版ラッドモビールを知らない(思い入れのない)SSユーザーが書いたレビューを読みますと、あまりよい評価はされていないようです。ただ凝ったOPは追加されていますし、雰囲気は出ていますので、ラッドモービルの世界を今楽しむには、手ごろで良いような気もします。

ラッドモビールの個人的な思い出としては、これはゲームセンターではなく、酒を飲んだ帰りなどについでに寄ったボーリング場などでよく遊んでいた覚えがあります。※アウトラン型のこんな筐体でした。この時期には、もうゲームをメインで遊ぶことは少なくなっていて、あくまでも夜遊びのついでに騒ぎながら遊ぶといった感じでした。ライバル車に真正面から当たらなければ減速するだけで済むなど、わりと難易度の低いゲームで、何度かやれば最後までいけたように思います(舞台が大陸らしく、わりと豪快で大味なゲームだったような気も)。夜景のきれいなハイウェイや、月の浮かぶ深夜の市街地のコース、霧の立ち込める橋の上でパトカーに次々追われる演出など、どちらかというと(映画のような)世界観を楽しむゲームだったようにも思います。
参考:Wiki ラッドモビールの項
私もこのゲームをプレイした時はもうゲームに熱中する年ではなく、ブログ主さんと同様に飲んだ後のボーリング場でプレイしました。割と平易なゲームで素人でも結構進むのですが都市を進むエリアで何箇所かワープポイントがあり私はそこを使っていつもクリアしていました。
そうそう車内でマスコットが揺れていましたね。あれソニックだったのかぁ。酔ってて気づきませんでしたw
逮捕された時のセリフが(確か)「You are under arrested」って出てきてunderっていれるんだなぁと思ったのを今でもなぜか覚えています。
この頃は体感ゲームばやりで、様々な大型筐体が稼動していましたが、雰囲気という意味ではこれが一番印象に残っていますね。
この頃はバイクで遊んでいたのですが、深夜のドライブ(国道)の独特の匂い、みたいなもの再現できているように感じました。
ゲームとしては、それほどヒットしなかったようですが、このゲームが持っている独特の空気感のようなものが好きでしたね。
「ネットで動画や画像でも…」と探してたらこんなに良いサイトがあったとは><;
やっぱり他の人は何かのついで、とかの理由で熱中する人はあんまり居ませんねぇ…(ーー;)
映画的な演出のされた印象的なゲームでしたから後になって思い出し、もう一度遊んでみたいと感じる(記録ではなく)記憶に残るタイプのゲームだったのでしょうね。