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マジンガーZ対暗黒大将軍(劇場版マジンガー)・(73~76/日本)

2007-07-29 16:21:56 | 映画・DVD・CD

 マジンガーZ暗黒大将軍(74)は、東映まんがまつりにて上映された劇場版マジンガーシリーズの2作目。


 これは、当時絶大な人気のあった永井豪氏原作のアニメ番組を、劇場用にクロスオーバー作品として繋いだもので、第1作はマジンガーZ対デビルマン(73)、第2作目マジンガーZ対暗黒大将軍(74)、第3作目グレートマジンガー対ゲッターロボ(75)、第4作目グレートマジンガー対ゲッターロボG・空中大激突(75)、第5作目UFOロボグレンダイザー対グレートマジンガー(76)、第6作目グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー決戦!大海獣(76)の6作品が作られました。


 まず流れとしては、当時東映が、春休み、夏休み、冬休みに行なっていた“東映まんがまつり”(69~90)という子供向けのフェアのなかで、TV版マジンガーの第5話が上映されたことより始まるようです。第1作のマジンガーZ対デビルマンは、すでに放送が終わっていたデビルマンを、放送中の次番組であるマジンガーZ世界の中に登場させ、“ドクターヘル”と、彼と手を組んだデーモン族の“ザンニン”との対決を描いた作品になっています。


 この中でマジンガーは、空からの攻撃に弱いという弱点をつかれてしまい、そこから“ジェットスクランダー”の登場へと話が展開することになります。これは、TV放映に先駆けて劇場版で初めて披露されたもので、マジンガーシリーズの脚本を多く担当された脚本家の藤川圭介氏の著書によると、劇場版は本放送のプロモーション的な役割もになっていたようです。そのため、どちらかというとマジンガーZとジェットスクランダーが主役であり、デビルマンはゲスト的な扱いになっています。次作マジンガーZ対暗黒大将軍では、本放送に先駆けてグレートマジンガーが登場。ここでもグレートマジンガーが、その圧倒的な強さを見せつけることになります。ちなみに、このシリーズには“対”の文字が入っていますが、主役のロボット同士が戦うというわけではありません(例外もあり)。


 ということでマジンガーZ暗黒大将軍ですが、本作も新番組であるグレートマジンガーのプロモーション的な役割を担っています。前作マジンガーZは、ロボットものとしては革命的な作品となったのですが、放送も2年近く経過したことから(スポンサーの意向などにより)新番組が企画されることになります。絶大な人気を誇ったマジンガーZから、そのまま新番組グレートマジンガーへ移行するために、マジンガーZの最終回により強大な敵を登場させ、Zがボロボロにやられているところにグレートが颯爽と登場して敵をあっけなく撃破、そのまま新番組へ繋がるという展開がとられました。本作マジンガーZ暗黒大将軍では、TVに先駆けてグレートの勇姿が初披露されました。つまりZが戦闘獣にボロボロにされる→グレートの救援という展開には、TV版と劇場版の2つがあるということになります。これら2作品には、声優が違うなど細かな違いがいくつかあるようですが、最も大きな違いとしてはTV版は機械獣が2体しか登場しないのに対して、本作では獣魔将軍と13体の戦闘獣が登場、劇場版にふさわしい豪華さとなっています。Zが全く歯が立たなかった13体の機械獣を、サンダーブレーク、アトミックパンチ、ネーブルミサイル、グレートブーメラン、ブレストバーンで次々と撃破。TV版ではいいとこのなかったZも、劇場版ではグレートの救援を受けて機械獣に止めをさすなどの最後の活躍をみせます。現在では、Zやゲッターロボに比べてあまり注目されることもないグレートマジンガーですが、この初登場時のインパクトでは、他のロボットをよせつけない圧倒的なものがあったと思います。


 第3作目グレートマジンガー対ゲッターロボでは、同時期に放送されていた別番組ゲッターロボグレートマジンガーの共演が描かれています。第4作目グレートマジンガー対ゲッターロボG・空中大激突では、ゲッターロボGが登場。ここでTV版とは異なるゲッターロボの交代劇が描かれます。グレートの方は、TVに先駆けてグレートブースターが初披露となり、ここでも本放送の※プロモーション作品という役割を果たしています。第5作目UFOロボグレンダイザー対グレートマジンガーでは、劇場オリジナル作品となっていて、グレンダイザーと敵の手に落ちたグレートの戦いが描かれます。第6作目グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー決戦!大海獣では、シリーズの最終作にふさわしくグレンダイザー、グレートマジンガー、ゲッターロボGの三大ロボットの共演で締めくくられています。


 こちらは、TV版グレートマジンガーの総集編。グレートマジンガーメモリアル


 後の“スーパーロボット対戦”は、これらの作品より多大な影響を受けて作られたようです。その人気が、現在までこれらのロボットの人気を持続させ、新しい世代のファンを獲得させて、今の玩具、フィギュアブームに繋がっているのだろうと思います。※同時上映として宇宙円盤大戦争というグレンダイザーのパイロット版的な作品も公開。


 個人的には、これらの作品をどういう経緯で見たのか、はっきりとした記憶はありません。保育園でもらった前売り券(優待券?)を握り締めて、親に連れられ東映まんがまつりだか、東宝チャンピオンまつりだかに、行ったことがあるような記憶はありますが、TVでの放送やビデオだったのかも。ただ基本的には、番組の枠を越えて主役ロボットが共演を果たすお祭り的な作品郡ですので、これらの作品にふれることで意味も無くわくわくするような、そんな楽しい子供の頃のお祭り気分だけはよみがえってきます。




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