ギャラリー酔いどれ

売れない絵描きの世迷い言&作品紹介

燗酒の候Ⅱ

2015-10-27 10:00:10 | Weblog
 画は 川瀬 巴水(かわせ はすい)

 1883年(明治16年)~ 1957年(昭和32年)

 大正・昭和期の版画家、「昭和の広重」などと呼ばれる。      作


  「鳴沢乃富士」です。


☆曇から雨の予報。

膝のMRI検査のため通院しますので、予約投稿になります。

医事ネタで、

◆http://gendai.ismedia.jp/articles/-/20827
(週刊現代)
ひと目で分かるいい医者」「ダメな医者
 「肩書なんて、当てになりません


より抜粋、

「あの先生は教授だから安心」 「いつも混んでいるからいい先生」・・・・・・
その医者選び、間違いです。一体、いい医者をどう見分ければいいのか。
なかなか聞けない患者の疑問を、医師たちにぶつけてみた。


看板を見ればわかる

あなたは医者を選ぶとき、何を基準にしているだろうか。
じつは、いい医者かダメな医者かを見分けることは可能だという。

臨床経験が豊富な医師たちが教える見分け方のポイントを伝授していこう。

病院へ行く際に誰しもがチェックするのが、そのクリニックが何を専門としているか、だ。

まずは病院の看板をチェックしてほしい。

「内科・泌尿器科・皮膚科」などと、複数の科が書かれていたら、
それらすべてを医師が専門としていると思うだろう。 それは大きな間違いなのだ。

「病院やクリニックが看板に掲げている診療科目を標榜科目といいますが、
じつはこれは好きなものを自由に挙げていいことになっています。

内科医が、内科だけでなく、外科や皮膚科、さらには眼科や耳鼻科も看板に出しても構わない。
要するに看板に書かれている科目すべてが医師の専門ではないということです」

そう言うのは、作家で医学博士の米山公啓氏。

そもそも医者の国家資格は診療科目別になっていないため、医師免許さえ持っていれば、
何科の診療でもできてしまうのである。

それをいいことに、あれこれと診療科目を並べて必要以上に間口を広げる医者がいるが、

「一般には、たとえば『内科・外科・皮膚科』と看板に書いてあれば、
いちばん最初の内科が専門である可能性が高い。

だが、外科が専門でもそれでは患者が集まらないからと言って
内科をはじめにもってくるケースもあります。

確実なのは、『先生のご専門は?』と直接聞いてみることですが、そ
れで嫌な顔をするような医者なら、行くのはよしたほうがいいでしょう」(米山医師)という。

むろんクリニックでも専門医が何人かいるところもあるから、
一概に標榜科目が多いからダメとはいえないが、気になったら確認してみるといい。

さらに、〝専門医〟や〝○○学会会員〟という肩書がついていれば安心かといえば、
そうともいえないのが厄介なところだ。

「専門医という肩書があるからよい医者とは限りません。
医師免許を持っていて、会費さえ払えば誰でも入会できる学会もあります。

学会が、専門医などの認定を行っているところもありますが、その定義もまちまち。
試験を設けているケースが多いですが、
『学会に○回以上参加していること』という義務を課しているところが多く、
学会がカネを集めたいために設置していると思われるものもある。

その資格が実際の臨床にどれだけ役に立つかは疑問を感じます」(米山医師)


教授=名医ではない



次に心得ておきたいポイントは、待合室にある。

冒頭のAさんは、待合室がいつも混んでいたことで、
その病院の評判がいいに違いないと判断した。

だが患者の数が多いからいい医者がいるという根拠にはならない。
前出の米山医師がいう。

いつ行っても患者が多く、しかも、しかもその患者の顔ぶれが同じだとしたら、
いつまでも治らないヤブ医者の可能性があります


私が昔アルバイトで通っていたある開業医は、わざと風邪薬を1日分しか出しませんでした。
そうやって翌日も来院させて再診料を取っていたのです。

別のある皮膚科では、塗り薬は外来で塗るだけで、
決して処方薬として出さない医者がいました。いうまでもなく、
これも何度も患者に通院させて儲けるためです」


初めて診察室に入ったときに、確認できるポイントがある。
あなたが椅子に座ったとき、医師はどこを向いているだろうか?

このとき、医者の体がパソコンの置かれたデスクに向いて、
顔だけが患者に向いていたら「×」だ。

電子カルテが普及し、パソコンの画面を見たりキーボードを打ったりしながら
診察をする医師が増えているが、きちんと患者に向き合う気持ちがある医師なら、
そうはしないはずだ。


名医が行う100秒ルール

「まず最初に、患者さんに自分の病状について100秒間話してもらうんです。
すると、それである程度満足されるんですね。それがだいたい100秒なのです。

ところが、ふつう医者はこの100秒がなかなか辛抱できない。
『ハイ、わかりました、それは風邪ですから、お薬を出しておきましょう』
などと途中で話をさえぎってしまう。

そうせずに、とにかく100秒辛抱して患者さんの話を聞く。
じつはそれだけで患者さんの安心感、満足度が違ってくるんです」

逆にいえば、患者の話をろくに聞かず、すぐに口出しをしてくるのはダメな医者
といってもよさそうだ。

内山医師はさらに、診察を終えたあとにも患者を安心させるフォローを忘れない。
最後に、「何か心配なことはありますか」と患者に尋ねるのだ。

「そのとき、『もう大丈夫です』と席を立つ人もいますが、
『じつは・・・・・・』と話し始める人も結構います。
そういう人は、診断がついても、まだどこか納得していない表情をしているもの。
医者はそこに気づくかどうかだと思いますね」(内山医師)



巴水、二枚目、



「法隆寺 西里」です。



「様子をみましょう」の真意

医者の言葉からわかることもある。「しばらく様子をみましょう」---

この言葉、冒頭のAさんも初診の際に医者から言われたが、
この真意を聞いて、驚くなかれ、
「これは医者が診断のつかないときに言うセリフで、
もっと悪くなって症状がはっきり出るまで待ちましょうという意味」
(前出・米山医師)だというのだ。

また、実際に診断はついているのに、患者のことを思って悪いことは言わない、
というスタンスの医師も、良い医者とは言えない。

前出の南淵医師は、心臓病の場合、
「患者にとって耳障りなこともハッキリ言ってくれる医者」が信頼できると主張する。

「優しい医師は、手術をすべき状況であっても患者が嫌がると
『ではもう少し様子をみてみましょうか』などと言って気を使って、
強く勧めないこともある。でもそれでは、
手術すれば完治できる時期を逸して手遅れになってしまいます。
患者に迎合するのではなく『ちゃんと検査をしたほうがいい』
『いま手術をするべきだ』と強く言ってくれる医者がホンモノです」

たとえば歯医者の場合、虫歯治療の麻酔の仕方ひとつとっても、医者によって異なる。
治療後数時間経っても、まだ麻酔が消えず、食事もろくに摂れない
という経験をしたことはないだろうか。
丸森歯科医院の丸森英史院長はこう説明する。

「もし治療中に麻酔が切れて痛みが出たらいけないと思って、
注射1本分すべて入れる歯科医もいます。
でも、30分で終わる治療なら30分で切れるように麻酔を打てばいい。
その塩梅をしないと、いつまでも痺れが続いてしまいますよね」


「そのうち慣れます」はNG

麻酔のかけ方にもよるが、「治療が痛くない」というのも、
もちろん治療者の腕にかかっている。

「神経に触れないよう手順を踏んで丁寧に治療をする工夫は当然します。
でも、痛みの強さは患者さんの気持ちでも異なってくる。
不安があると体が萎縮して痛みをより強く感じてしまいます。

つまり、患者さんと歯医者の信頼関係が痛みにも現われるんです」(丸森医師)

安心して任せられる歯科医、つまり痛みの閾値も判断基準のひとつになるかもしれない。
さらにわかりやすい目安がある。
治療後、安易に「そのうち慣れますよ」と言われたら要注意だという。


ところで、クリニックの場合、近所の評判を聞くのが一番だが、
付き合いがないと、情報入手は難しい。

こういうときは、そのクリニックの医者に
「どんなきっかけでこの病院へ来るようになった患者が多いのか」と聞いてみるのも手だ。

評判のいいクリニックなら、まず患者さんの紹介でと答えるはずだ。

一方、病院になると、近所の口コミでは判断しづらくなるが、
少なくともすぐに入院させたがる病院は敬遠したほうがいい

これは患者のためではなく、病院経営を潤すために、ベッドの空きをなくし、
回転率を上げようという魂胆があるケースが多いからだ。

「病院経営においてはベッドコントロールが最重要といわれています。
空きをつくらず、回転数を上げれば儲かる。
本来、入院患者は週末に退院することが多いんですが、
なかにはそれをわざと月曜日まで引っ張るところもあります。
土日なんて病院は何もしないのに、入院患者を残しておいて
月曜日に退院させるわけです」(前出・米山医師)


手術数は言ったもん勝ち

外科医に関しては、やはり経験こそがものをいい、
手がけた手術数に比例して信頼も上がっていくとみてよい。

ところが、この手術数にも注意すべき点がある。
手術数をごまかす医者がいるというのだ。

「手術数は自己申告制で、客観的にデータを調べることはいまの日本ではできません。
だから、平気で『3000例の手術』をやりましたなどとホラを吹く医者が出てくるのです」
と前出・心臓外科医の南淵医師が憤る。

「本当の実績を知りたければ、医者本人に直接聞くことです。
参考までに、心臓手術の場合、弁形成手術なら年間に20例やっている心臓外科医は
日本に10人もいない。さらに、冠動脈バイパス手術を
年間100例以上こなしている医者も10人といません。

それに、手術を任されるようになるのは、一般的に40歳以降です。
それを考慮すれば、多くても一人の医者が手術をできる限界はある程度知ることができます」

南淵医師も、患者の満足度が高くないと手術数は増えないから、
手術数こそ信頼のバロメーターだと断言する。


「手術後の、脳梗塞や感染症などの合併症率や、
患者さんの社会復帰率を医者に直接聞いてみるのもいいと思います。

つまり『自分と同じような手術を受けた人が術後、何日ぐらいで、
どれくらいの割合で普通の生活をしていますか』と。

それで答えを渋る医者なら、やめておいたほうがいいかもしれませんね」

じつは、このような細かい知識がなくとも、
手術の上手な外科医を見分ける簡単な方法がある。

それは、手術がうまい外科医は、絵もうまいということだ。

絵を描くことで手術が上手くなり、また絵も上手くなる、ということのようだ。
患者に「それはつまり、こうなってましてね」と、
患部の様子や手術の方法をさらさらと分かりやすく絵を描いて
説明してくれる外科医なら安心できそうだ。

最後に一つ加えるなら、「自分の限界を知っている」医者が、
良い医者の大きな条件の一つだと言える。

患者は、「医師は万能」と思いがちだが、医者も人間。
そして専門もそれぞれ違うので、わからないことがあって当然だ。

この患者は自分の手に負えないと思ったら、すぐに
信頼のおける他の先生を紹介できる人はいい医者
ですね。

自分では診きれないのに、患者を抱え込んで状態を悪化させてしまうのが
いちばんタチが悪い
(前出・辛医師)

別の病院を紹介してほしいと申し出たとき、
嫌な顔をする医者は決して良い医者とは言えない


自分の専門外のことを聞かれた場合に、別の良い医者を紹介してくれる、
そして、聞きにくいことでも相談しやすいかかりつけ医を持つことも、
良い医療を受ける必須条件となるだろう。


             「週刊現代」2011年9月24日・10月1日号より



五木寛之 「養生の実技」 (角川新書)の、

最後の章、「私自身の体験と偏見による養生の実技100」より、


NO.56 病院は病気の巣である。 できるだけ近づかぬ方がよい。

NO.60 威張る医者、偉そうな医者はダメ。 とありw