10月下旬の土曜日夜のことです。数日前の平日夜の臨時休業の振り替えとして、昼に加えて夜にもお店を開いてくださるとのことで、休日出勤を終えた後に訪れました。店頭へは、告知された営業終了時間ぎりぎりの20時44分に到着。外待ちの行列はなく、店内には空席がちらほらという状況でしたので、直ぐに食券を購入し席につくことができました。その後、しばらくの間、店周辺でたむろしていたであろう、いつものラスロ狙いの男性を含む4人組が(店主さんからの指示を受けた助手さんに促されて?)並び始めた20時47分に閉店となりました。
大ラーメン、野菜大蒜脂。
麺。
2人分の麺が茹で始められて、少ししてから後続の4人分と店主さんと助手さんの賄い分が追加されたこともあってか、計約11分間鍋の中を滞留していました。
表面にぬめっとしたところがあり、やや軟らかめに感じた代わりに、もちもちとした食感が強めでした。
実はこのところ、食後の満腹感が控えめなのですが、馴れなのか麺量が減ったのか、見た目からは後者のように思うのですが、皆様のように、体感何グラムなんていう判断はできないので、真相は不明です。
唐辛子と胡椒を。
もう一度胡椒を。
豚。
甘辛いタレを纏っても、味肉質ともに繊細さを失わない豚。
少し圧をかけると、肉厚ながらぶにゅっという具合に口の中で解れた豚。どちらも脂身少なめでしたが、そのことによるデメリットを意識させられることはありませんでした。
スープ。
とりわけ一口目で調味料、ひときわ味醂の影響が色濃く現れているように感じましたが、そのことによる味のバランスに崩れはなく、相対的に丸みと厚みを帯びた味わい。
終盤になるとさすがに醤油による塩気が押し寄せてきましたが、レンゲの上下運動を止めさせる程ではありませんでした。一言で言えば、旨味溢れるのに飲みやすい、です。
固形脂。
しつこさの無い脂身と破片と言って差し支えのない量の豚によって構成されていました。
食後はともかくとして、そのカリッとした歯触り以外は控えめな存在感でした。
助手さんだけでなく、珍しく賄いを、しかも立ったまま食べる店主さんの姿を眺めながら、結果的にラストロットとなったこともあって、ゆっくりと15分強で完食。同じ頃食べ終えたいつもラスロ狙いの男性が、店主さんに対し媚びるように「おいしかった、今日も最高でした。」と大声で何度も連呼する様を、最初は薄っぺらく感じて軽蔑しながらも、帰路では、上手く生きていくにはこういうことも必要なのかな?と妙に納得していました。
少なくとも社会活動を制限する位のコロナ禍が収まっても、街が眠りにつくのが早まったままな気が。それはそれで寂しいものです。