一人前の大人になる為に

日々の出来事を正直に見栄を張らずに。職務上の立場を悪用した同僚に内容を監視されているので、きっかけを待って消えます。

土手の伊勢屋

2021年07月25日 20時00分00秒 | 土手の伊勢屋

6月上旬の日曜日に訪れました。小雨降る中、正午過ぎに到着すると24人が行列を形成。1時間強で入店かな?と予想しながら待っていると、後続に26人が並んだ13時16分に入店となり、さらに1人が加わった13時19分に暖簾が仕舞われました。尚、14時13分に退店した際にも未だ10人が入店を待っていました。

 

確認してませんが、アルコール類の提供はなかったよう。

 

店内にはアクリル板が設置され、14席で営業していましたが、4人組は座敷席から襖を隔てた席に案内されていました。

 

暫くすると座敷席へ移るよう言われて。

 

天丼に先行して運ばれてきた、白子の天麩羅900円。天然物の河豚が使用されているそう。

 

塩も用意されました。

 

ごろんと丸みを帯びた形状で、昨年よりも大きく数も多かったです。

 

白子が溶け出しそうになっています。

 

乳製品のような濃厚な味わいで、そのままでも十分に美味。

 

とろとろとして、舌に纏わりつくよう。

 

塩を添えて。甘味がより引き立ったように。

 

卓上の唐辛子も。まぁこれは試しにということで。

 

天丼ハ+白子の天麩羅。

 

天丼は白子の天麩羅に遅れること3分強で運ばれてきました。

 

内容は、穴子と小海老のかき揚げと海老と旬の魚、野菜三種。

 

獅子唐。辛さはなくピーマンを食べているみたいに。衣はカラッとして胡麻が香りました。

 

茗荷。ほっくりとして、僅かな苦味が爽やかさを醸し出していました。

 

蓮。

 

瑞々しく遅れて舌に甘さが届き、果物を食べているかのようでした。

 

ヒメ小鯛?一口目で「鯛だ!」と直感したことがその根拠です。

 

ふんわりとした舌触りで、数度噛んだだけで舌の上からスーッと消えて行き、きめ細やかさを覚えました。

 

春子(小鯛)?キスかとも思ったのですが、その身からはより繊細さが伝わってきたので。

 

魚の種類はどちらもお店には確認していないので、勘です。間違っていたらごめんなさい。

 

弾力を感じサクッと言う風にほどける肉質。

 

海老。

 

プリプリさは控えめで、軟らかいなという印象を抱きました。

 

穴子。

 

脂のノリが伝わる豊潤な味わい。

 

小海老のかき揚げ。

 

カリカリとした表面の衣とねっとりとした内部、そして張りのある海老との食感のコントラストが楽しめました。

 

粒の立った適度な粘り気を持つご飯。

 

強過ぎない甘辛さのタレがたっぷりと染みています。足らなければタレの追加もできます。

 

最後にとっておいた一番大きな白子。

 

冷めて粘度が高まったからか、味の濃さもさらに強まったように思いました。

 

きゅうりとキャベツと浅漬けは水分量控えであっさりとしたもの。

 

32分強で完食。ゆっくりと味わおうとしたとは言え、大行列店での滞在時間としては長過ぎてしまったことを反省しつつ、次の目的地へ。

 

私の後方には、このように駐車して列に加わった方が。車を運転する立場として、これだけ交通量の多い道路のしかも交差点付近にこれは大変危険で、信じられない行為です。

 

普段天婦羅や天丼に拘りがないのでどのレベルに位置するお店なのか分かりませんが、また食べたいなとは思いませんし、何より接客に驕りが感じられ不愉快にすら思ったので、もう訪れることはないです。


土手の伊勢屋

2021年05月25日 20時00分00秒 | 土手の伊勢屋

3月下旬の雨の日曜日に訪れました。禿げ始めた頭を2カ月振りにイケメン理容師さんに整えて頂いた後、電車でJR南千住駅に。そこから徒歩でお店には13時15分に到着。その時、店外の行列はありませんでした。この後の予定との兼ね合いでなるべく長い時間滞在したかったので周辺を散策し、13時40分頃に再び店頭へ。1人が店前に佇んでいましたが、待ち合わせ中だったようで、数分後に私が先にお店の中へ。結局、13時45分頃その方が入店することなく暖簾が仕舞われました。

 

奥の座敷席へ案内されました。隣では、漬物等を肴に日本酒を楽しむ老齢の男性が。その後、天麩羅盛合せ等を注文していましたので、ご飯は食べなかったよう。恰好良いですね、真似してみたい。

 

大根と胡瓜の漬物。

 

食後に仄かに糠が香る甘さ溢れる大根。

 

瑞々しい胡瓜。

 

卓上には七味唐辛子とお醤油。

 

そら豆の天麩羅、800円。この直前、テーブル席に移動しています。

 

衣は上側にほんの少しだけ。素人目にもこの揚げ方には技術が要るんだろうなと。

 

「お塩でお召し上がりください。」と若い女性店員さん。

 

天丼(ハ)+そら豆の天麩羅。天丼はそら豆に遅れること5分程で配膳。

 

天丼(ハ)2,600円には、海老と穴子と旬の魚と小海老のかき揚げと野菜三種が。「タレが足りなかったら仰ってください。」とも。

 

蓋は閉められておらず添えられて。取り皿として利用しました。

 

レンコン。

 

サックリと歯が入り果物のように豊富に水分を含んで、僅かに甘さを発していました。

 

天丼が届くまで少し待ってから手を付けました。ほっくりとしてザラつきのない舌触り。塩を添えるとさらに甘味が増したように。

 

試しに醤油を掛けると、年配の女性店員さんより「お客様、それお醤油です。大丈夫ですか?」と大きな声で制止されました。そして、配膳係の男性店員さんは「きちんとお薦めして」と叱られていました。申し訳ないことをしてしまいました。

 

獅子唐。

 

肉厚で辛さは感じませんでした。

 

茗荷。

 

最初は根菜かと思うようなほくほくさ。二口目以降で特有の風味から茗荷だと。

 

海老。

 

胡麻の香りを豊かに香らせる衣に包まれしなやかさを持ち、

 

控えめな弾力でした。

 

春子鯛。真鯛の稚魚のことで、春から夏にかけてが旬の時期だそう。

 

厚みがあります。

 

ふんわり、綿のように舌の上で儚く消え去り、繊維質が存在していないかのよう。

 

穴子。

 

崩れそうで崩れません。

 

タレが染みてもカリッとした特長を失うことのない、細やかな衣が覆っていました。

 

フワトロっとした肉質でした。

 

小海老のかき揚げ。

 

ご飯と直に接していたので水気を吸って衣はべちゃっと。ちょっと残念。

 

ぷっくりとしてプリプリとした食感の小海老。

 

甘さだけ醤油だけが目立つことなく、引き立て役を演じきっているタレが浸透したご飯。

 

硬めに感じる炊き加減も、タレと絡むにつれ良い具合にべっちょりと変化。嫌いじゃありません。

 

閉店後の店内で20分程かけてのんびりと完食。普段好んでは食べない食材ばかりなのですが、そんな事を忘れさせてくれる昼食でした。季節が変わった頃にまた。

 


土手の伊勢屋

2021年01月01日 12時00分00秒 | 土手の伊勢屋

新年明けましておめでとうございます。本年も昨年に引き続き当ブログにお付き合いくださいますよう、宜しくお願いいたします。というご挨拶を、まだまだ残暑厳しい8月下旬に書いております。

8月下旬の土曜日、猛暑日の中訪問しました。寝坊と電車の遅れによりお店に到着したのは12時50分を過ぎた頃。この時、本来14時30分までの営業時間が14時までに短縮されており、週末でさらなる混雑が予想されたこともあって、早い時間での閉店もあり得ると判断していたのでハラハラしながらお店を目指していました。ところが、到着時外待ちは6人のみと拍子抜け。20分後には席に案内されさらに20分程して注文の品が配膳されました。尚、14時04分に暖簾が仕舞われ、14時06分に退店する際には未だ10人が入店を待っていました。

 

席に着くとお茶と漬物が。

 

漬物は胡瓜とキャベツの浅漬け。

 

塩の効き具合は控えめです。

 

続いて天つゆと擦りおろした生姜の乗った大根おろしと塩と取り皿が。

 

生姜も大根も水分が少なめで辛さ控えめ。

 

鰹が主張する出汁と甘さが強めの天つゆ。それでも天麩羅の特徴を掻き消すようなことはありませんでした。

 

天麩羅御飯。小海老のかき揚げを御飯に乗せて天丼とすることも出来るのですが、今回は別で。

 

天麩羅の盛り合わせ。

 

野菜三種(獅子唐と蓮と茗荷)に魚二種(江戸前キスと春子)と海老二本と穴子の天麩羅盛合せ。

 

御飯。蓋はこの後取り皿としても。

 

粒が立って程良い粘り気。噛み締めると僅かに甘味も。

 

獅子唐は身に厚みがあり辛さはなし。

 

茗荷。加熱したものを食すのは生まれて初めて。ほろ苦く日本酒に合いそう。

 

蓮。シャキッというよりもほっこりとした食感。穴に衣が詰まっているのはあえて?

 

卓上の七味を振ってみました。天麩羅の完成度が高いので調味料は最低限で良いですね。 

 

海老。

 

油っこさとは無縁で後味にキレすら覚える衣はカリッとしてごま油の香りを伴うもの。やや厚めなので天つゆをたっぷりと手繰り寄せます。

 

みっちり詰まった肉質で、強すぎると嫌味に感じてしまう、海老特有の風味とプリプリさとが抑制されていたのが嬉しいかったです。

 

春子(かすこ)。鯛の稚魚のことで、強いて言えば春から夏にかけてが旬とのことですが、特にその時期はないとされているそう。

 

かなり厚みがあります。

 

その身はしっとりとしつつもフワフワとした感触で、口に入れると舌の上で雪のように消え去るきめ細やかさがありました。

 

江戸前のキス。お店の公式インスタでは「キスは扱わない。」とあるのですが、お店の方にそう説明されました。もちろん、自分で魚の種類を判断することが出来ませんので、自らの耳を信じるしかありません。

 

春子に比べると、サックリとして大まかな印象の歯触りでした。

 

小海老のかき揚げ。最初に配膳された中に見当たらず、軟弱者故散々迷って催促した直後、天麩羅盛合わせから20分以上遅れて運ばれてきました。結果的に揚げたてを食すことが出来ましたが、食べ終わっちゃう方も居るのでは?

 

立体的な形状。

 

具材は小海老と微塵切りにされた蓮。

 

蓮のそれが手助けしたのか嫌味の無いプリップリとした食感の小海老。天丼にしない方がその魅力を受け止められるような気が。そして、今まで食べた海老の中で一番美味しいと思いました。

 

このタイミングで「天つゆのお替わりは如何ですか?」と。もちろん「お願いします。」と。

 

穴子。

 

衣で綺麗にお化粧されています。

 

ふんわりとして、何度も噛まずとも舌の上から姿を消してしまうとろけるような舌触り。また、春子やキスと比べて最も甘みを感じました。

 

穴子の骨。カリッカリで、お酒類を注文するとあてとして提供されます。

 

30分弱を要して完食。3,000円という値段は決して安くはありませんが、四季を感じるという目的も含めて数カ月に一度は訪れたいと思います。

 


土手の伊勢屋

2020年10月20日 20時00分00秒 | 土手の伊勢屋

6月の最終日曜日、梅雨らしい空模様の日に利用しました。11時10分頃にお店に到着すると外待ちの行列は11人。想定外の少なさに、これは予想よりも早くお目当ての品にありつけそうだとほくそ笑みましたが、入店は後続に10人が並ぶ12時10分に、注文の品が配膳されたのはさらにその20分後のことでした。尚、12時50分過ぎに退店する際でも18人に及ぶ行列が形成されていました。

 

メニューです。天丼の「イ」はキスとイカのかき揚げと海老二本と獅子唐、「ロ」は穴子とイカのかき揚げと海老一本と野菜二種、「ハ」は穴子と小海老のかき揚げと海老一本と旬の魚と野菜三種。好物のイカと名物の穴子、そして普段好んでは食べない海老が、名店ではどう調理されるのかを確認したく「ロ」を選びました。

 

その他、数量限定で河豚の白子の天麩羅があるとのことでそれもお願いしました。

 

卓上には七味唐辛子と醤油と割箸と楊枝。店内は座敷も含めて28席用意されているそうですが、実際に稼働しているのは20席程度に感じました。

 

席に着くとお茶と漬物が配膳されました。

 

お茶はこちらから頼まなくても店員さんが状況を見て直ぐに注いでくれました。また、お客さんの様子を観察し必要だと判断するとお冷も用意して下さいました。素晴らしい接客です。

 

浅漬けは胡瓜とキャベツ、薄めの味付けです。

 

最初に河豚の白子の天麩羅(1,000円)が運ばれてきました。塩で召し上がって下さいとのこと。

 

4cm程度の大きさのものが2つ。

 

天丼と一緒に食べ始めたかったのですが、せっかくなので冷めないうちに頂きましょう。

 

最初は何も付けずに。トロトロで今にも流れ出しそうな白子は、乳製品のようなクリーミーさで、ほんのりとした甘さと濃縮された旨味を覚えます。

 

塩を添えて。白子自体が純度の高い旨味を持つので塩すら不要かも。

 

少し遅れて、食欲をそそる胡麻油の香りと共に天丼「ロ」が配膳されました。

 

穴子と海老とイカのかき揚げと獅子唐と南瓜。衣は具材を平面的に膜のように覆うタイプではなく、立体的で所々が透ける位に薄め。

 

獅子唐。ピーマンのように肉厚でした。

 

南瓜。

 

ホクホクというよりも、しっとりとした種類で甘さもありました。

 

海老。

 

この美しい衣の付け方が職人技なのでしょう。

 

タレが染みても、サクッとしつつフワッともした食感と香ばしさを失いません。

 

プリッとしながらも、旨味が詰まっているのでしっとりとした肉質の海老。

 

穴子。

 

小骨が多く硬さにすら繋がる弾力を持ち淡泊な味、というのが私の穴子に対する印象だったのですが、小骨など見当たらずその身はふんわり。さらに脂ものって舌の上でとろけるよう。衣との食感の違いがより一層その魅力を引き出していました。

 

イカのかき揚げ。

 

厚く切られていてもスッと歯が入る軟らかさ、日によっては微塵切りにされたハス等の歯応えのある野菜が混ぜられるようですが、この時はイカ以外に使用されている食材には気が付きませんでした。

 

ごはんにもタレが良く染みています。プラス100円で大盛りにも出来るようですが、天麩羅を口に運ぶ箸が止まらずごはんが余ってしまいましたので、その必要はないかと。

  

硬めの炊き上がりで一粒一粒が立っています。七味唐辛子を添えて味に変化を。

 

タレは甘さも塩味も主張し過ぎず、ごはんや天麩羅が持つ特長を邪魔せず押し上げるような仕上がりになっていました。

 

15分程で完食。苦手な海老が美味しく感じられたのはさすが老舗の技かと。贅沢な時間を過ごさせて頂きました。