LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

カルトナージュワークショップその1

2015-08-11 11:58:06 | BOX
てしごと舎で、月に一回カルトナージュのワークショップを開催しています。



最初に作っていただくのがこちら。
プロヴァンスとU.S.A.のプリントで作ったオーバル型のボックスです。
それぞれ、好きな布を選んでお作りいただいてます。



同じ柄の色違いのプリントで作った大きさの違う箱。



プロヴァンスの生地同志は、どれも合います。



ボックスの内側には、英字新聞を貼って仕上げます。



内側に貼るのに、布だと端の処理が必要ですが、英字新聞だと切りっぱなしでいいので簡単です。
新聞の絵の面白い部分、字の感じの好きな部分を使っていただきます。

箱としての美しさと同時に、強度を考えると、箱に内貼りをするのが必須となります。
内貼りをしていない箱は、剥がれたり耐久が弱くなりますから。

こちらは、椅子に張った布とペアで作っていただいた箱です。



そもそも私が箱を作ろうと思ったのは、インテリアのフィニッシュワークとして布貼りの大きな箱が必要だったからです。
椅子の張り布、クッション、カーテンなどインテリアに色を差すのは、主にファブリックです。

1990年代から箱を作っていますが、当時は”カルトナージュ”という言葉もありませんでした。

2005年に、仙台の"スペースen"というギャラリーで展示をした時、
お客様に「カルトナージュはどちらで習われたのですか?」と尋ねられ、
私は「あの、カルトナージュって何ですか?」とお答えしたのを憶えています。

日本でカルトナージュを教えていらっしゃる方は、大体がヨーロッパでカルトナージュを学ばれた方が多いと思いますが、私の場合は独学です。

20代の頃、コットンショップでアルバイトをしながら雑誌の手芸の仕事を受けていました。
当時私は、手芸作家を目指していたのです。
その時出会った、アメリカのファブリックボックスのキットでオーバルの箱の作り方を知りました。
今作っているオーバルの箱の基本はそのキットです。

それから、30代の10年間、輸入食品を扱う商社のディスプレー、コーディネートの仕事をしました。
その時、クッキーの箱のダミーを作るのに、製箱業者さんいただいた箱のサンプルが、スクエアーの箱の参考になりました。
4面の箱の蓋と身を作るのに、4枚でなく一枚の紙にスリットを入れるのが、角箱の基本製法です。

頂き物の紙の貼り箱を手にすると、どのような構造になっているのか気になり、分解してみたりします。

今までに何百個もの箱を作りました。

ワークショップで一番初めに作っていただく箱をオーバルにした理由は、

1、紙を曲げる時に、紙の特性を理解していただくことができる。(板に板目があるように、紙にも目があります。)
2、布を貼りながらパーツを組んでいくという手法を教えている人があまりいらっしゃらないので、是非この手法を学んでほしい。
3、蓋と身のセードを確実に決定でき、作り上げたときの達成感がある。
4、3時間ほどで完成できる。

そんなわけです。

次回は、違った型の箱の様子をご覧いただきたいと思います。

よろしくお付き合い下さい。