「全世界史」講義
教養に効く!
人類5000年史
Ⅰ
古代・中世編
出口治明
新潮社
を読み終えた。
もういちど読む
山川世界史
というのが、評判になって、
買い置きしてあったが、
ずっと読まずじまいであっ
た。今回、この本を本屋
で見かけて、なんとなく、
購入して、読み出した。
すると、なんと、佐伯氏の
小説のように、つい夢中に
なってしまった。
とえあえず、Ⅰ巻目を読み
終えた。
BC1200年のカタストロフを
知り得て、旧約聖書の成立
に理解が深まって、とても、
喜んだが、とにかく、お薦
めである。
その中で、特に感じたのは、
気候変動と世界史の動きを
連動させているのには、と
ても新鮮なものを感じた。
歴史を立体的・有機的な視
点で説明してくれるのは、
学校で習った知識を再構成
してくれ、それこそ「教養
に効く!」の実感がわいて
喜んでいる。
ところで、次の内容があっ
て、興味深く思っている。
武則天の死後、多少政情は
混乱しますが、孫の玄宗が即位
して、「開元の治」(三度目の盛
世713―741)と呼ばれる豊か
で平和な時代が訪れます。
人口も5000万人台を回復した
唐の全盛期です。
この時代は、盛唐あるいは長安の
春とも形容されました。玄宗の愛
した美女、楊貴妃には桃の花のイ
メージかありますが、地球の温暖
化もあって、この頃の長安の気温
は現代より2、3度高かったそう
です。梅や桃の花が咲きみだれて
いたことでしょう。李白や杜甫、
少し下って白居易(白楽天)など
の詩人が活躍した時代でもありま
した。
以上。
この頃の長安の気温は現代より2、
3度高かったそうです。
という文章が、目についた。
この文章をどのようにとらえたら
いいのだろう。気になるところで
ある。
この世界史では、気候の温暖化は、
繁栄をもたらし、寒冷化は、民族
移動を引き起こして、カタストロ
フの災いをもたらしている。
今、温暖化の災難を絶叫している
が、果たして、どういうことなん
だろう。
さて、ネットにはこういうのがある。
下は 2012年 1月29日のデイリー
メールの記事で、 次の太陽活動周
期である「サイクル25」は極めて弱い
太陽活動となり、そのため、「地球が
かつての極小期のような寒冷化に
向かう可能性が高い」と、NASA の
科学者が主張しているという内容の
ものです。
NASA の科学者の予測では、次の太陽
周期は、1790年から1830年まで続い
たダルトン極小期と呼ばれる寒冷化を伴
った極小期より太陽活動が弱くなる可能
性が 92パーセント以上あるとしているの
だそう。
このデイリーメールの記事にある予測グ
ラフは、かなり衝撃的なものです。
グラフの右端の下に「 25」とあるのがサイクル
25で、ほんのちょっとだけ山型になっています
が、デイリーメールで紹介される科学者たちは、
次の太陽活動周期のサイクル25は全体を通
してほとんど活動しないと予測していることが
わかります。
この科学者の予測が正しい場合、私たちは今
後、「経験したことのない寒冷期」に突入する
可能性があります。
ところで、こういう図表もある。
この図表では、二酸化炭素の量は増えてい
るが、南極の気温は、高止まりである。
そして、サイクル的には、下降に転じようと
しているのではないのか。
今回の寒波で、交通がマヒしたり、水道管
の破裂で、ライフラインが寸断されている。
もっと、雪が降れば、電線が寸断されて
億ションも都会の僻地化するだろう。
いや、都会の墓場になりかねない。
「全世界史」講義では、温暖化より
寒冷化の方が悲劇的といっている。
現代社会は、温帯地域に高度な
都市社会があるが、豪雪地帯に
変わりゆくならば、現代文明の
崩壊に向かうだろう。
ネットでは
15年後に北半球が寒冷化?
太陽の活動から予測 英研究
とある。
逆に、
温暖化で2030年には84万人
死亡(12月4日共同通信ほか)
というのもあるが、
もし、寒冷化なら、とても、84万人
どころではないはずだ。
はてさて、どうしたもんだろう?