とある本にあった言葉である。
たとえフラれたっていいじゃないか。
好きな人の記憶に残ったのであれば。
最悪なのはフラれることもなく、好きな
人の記憶に残ることもなく、
「通りすがりのその他大勢」で
終わっていくことだ。
以上。
何度か、読み返した本だったのだが、
この文章に気付いた。
あまりにも見事な文章で、溜め息を
ついた。
好きでも、言い出せなくて、「通り
すがりのその他大勢」になるより、
失恋をしても、せめて、好きな人の
記憶に残れば、恋は成就しなくても
喜ばしいかも知れない。
彼女の記憶にずっと残ることができ
れば、彼女の恋愛史上の1ページを
飾ることができる。ということだ。
そうなると、彼女の人生の一部になり
得る。これはこれで、痛快だ。
昔、そのような恥ずかしい事があった
が、彼女の若き日の思い出の1ページ
に、私は残っているだろうか。
あまりにも恥ずかしい内容だったのだが。