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リタイアーのよもやま話

未来につながる騙され方をしたほうがいい

2012-11-23 22:40:09 | 人生

岡野雅行氏の本にあった話しである。

この話しも興味深い。


以下、抜粋してみた。

未来につながる騙され方をしたほうがいい

 そこからは苦労の連続だよ。親父からはなれて自分
でやるようになったら、もっと苦労がやってきたよ。

本当にいろいろと騙されたり、ヒドい目に遭ったこと
もあった。

 今の若者は、俺の時代と違って裕福な時代に育って
きたから覚悟がなくて、どう偏されないように見技け
ばいいのかわからないと思う。

 でもそれは経験を重ねていくしかないんだよな。

いかに偏されてきたかの経験によって、成長するんだ。

だから経験を生かすためには、苦境から逃げちゃいけない
んだ。

でも今の若者は逃げたくなる。いや、すぐに逃げちゃう。

 俺は逃げないよ。今の若い連中は騙されたら、それを
経験とするんじゃなくて、逃げちゃうから失敗してしま
う。ダメだよ、逃げちゃ。退路を断つんだ。

 後ろ盾が何もないと思えば逃げられない。逃げ場がない。
そういう状況に自分を追い込んでおけば、道が開けるかも
しれないんだ。

 覚悟もないくせに、何か儲かる仕事があると聞くと
ホイホイ出かける。

そして行ってみたら偏されて、失敗する。

そしてまた別のうまい話がくると、また乗ってしまって、
今度も馴される。そんな繰り返しだから、いつまでたっ
ても根っこが生えないんだ。

 若い頃の苦労は買ってでもしろというが、俺はそうは
思わない。

 独立した頃に、人生の先輩からこう言われたんだ。

 「苦労なんて、若い頃には望まなくても向こうから勝手
にこっちに押し掛けてくる。

わざわざ買ってまで苦労することなんかない」ってね。

 その人の言う通りだったよ。こちらから買いにいかなく
ても、山のように押しよせてきたよ。

ただそこで大事なことは、逃げずにそれをちゃんと受け
止めて、しっかりと戦うことなんだよ。

苦労がどーんとやってきても、決してひるむことなく、
全身で受け止めてやる。

何度も言うけれど、逃げちゃダメなんだ。俺は自分で会社
をやってるから、苦労も人の何倍かあったけれど、会社員
であっても同じだよ。

苦労は向こうからくるんだから、わざわざ買ってまで苦労
を背負い込むことはないよ。

 苦労するってことは、ちゃんと仕事をしているということ
だよ。

なんにも苫労しないような状態にいるってことは、一所懸命
に仕事をしていないという証拠で、そういう状態にあるなら
一度ゆっくりと自分の周囲を見まわしてみるといいよ。

そんな能天気な暮らしをしているようでは、お金なんか絶対
に入ってこない。

苦労をこちらから買いにいかなきゃなんない人間って、今の
仕事をちゃんとしていないやつだよ。

 成功してお金持ちになろうと思っているなら、必ず苦労
がイヤなほどやってくるよ。

でも実はそこに成功のヒントがあるんだ。

 頂上を目指すのに、山道を上がっていけば、急な坂があっ
たり、崖がそびえていたりしていて、簡単には登っていけな
いよ。

  それがないということは、平坦な道をずっと歩いてるって
ことだから、いくら前に進んでも頂上にはたどり着かない。

 苦労しているってことは、その近くには、絶対に上につな
がっている道があるんだ。

  その道を示す目印を絶対に見逃さないことだよ。

それがきっと成功へのヒントになっているんだ。

 俺の場合は、金型の仕事で生きていくと決めて、その道を
まっすぐに来たから、そこに気持ちを根づかせていられたから
頑張れたんだよ。

  みんなも今の場所で、しっかりと踏ん張れば、苦労なんて
屁でもないよ。


以上。

岡野雅行氏の話しのをポイントをおさえると、次のように
なっているかもしれない。


未来につながる騙され方をしたほうがいい

 

独立した頃に、人生の先輩からこう言われたんだ。

 「苦労なんて、若い頃には望まなくても向こうから勝手
にこっちに押し掛けてくる。

わざわざ買ってまで苦労することなんかない」ってね。

 その人の言う通りだったよ。こちらから買いにいかなく
ても、山のように押しよせてきたよ。

 


頂上を目指すのに、山道を上がっていけば、急な坂があっ
たり、崖がそびえていたりしていて、簡単には登っていけな
いよ。

  それがないということは、平坦な道をずっと歩いてるって
ことだから、いくら前に進んでも頂上にはたどり着かない。

 苦労しているってことは、その近くには、絶対に上につな
がっている道があるんだ。

以上。


わたしたちのような戦後生まれの教育を受けてきた世代に
は、耳に痛い話しである。

彼の人生からすれば、あまりにも奇麗事で、我々は、育った
ような気がする。そう、戦後民主主義のという宗教で。

あの70年代に、マルクス主義に凝ったのはいいが、それは、
「諸刃の剣」であったような気がする。
何にも社会人としてできもしないのに、権利と理屈が先行
する人生を送ってしまったような気がする。

思えば、わたしの父親の人生が、ここで言っている人生で、
あったような気がする。

わたしの父親も、地縁・血縁の者に、騙され、裏切られし
こと多し人生だったような気がする。

それでも、わたしの父親が、不遇の人生であったわりには、
そこそこの名声と資産を築き、郷土愛を失うことなく、生き
てきたことについては、わたしの理解を超える話しである。

わたしの凡俗さからすれば、「超人」的な存在だ。

しかし、そのような騙され裏切られし父の人生は、わたしに
とっては、ある意味で、財産になったよう気がする。

その分、わたしは、苦労せず、知恵を得ることができたよう
な気がする。

凄く残念なことであるが、今、就活に勤しむ世代には、理解
しがたい価値観の世界だ。

しかし、これが、現実の社会だし人生なのだ。

この厳しい時代、このような知恵が必要されると思うのだが。

どれほど伝わるだろうか。