池田炭の取材を行った。2月10日の欄に書き込んだ、黒炭の最高峰である。
7人しかいない炭焼きのうち、大阪側の3人には断られたが、兵庫県の今西さんのところに訪ねることができた。この話は別の機会にして、その現場で見たのが、写真にある「台木クヌギ」である。
池田炭、あるいは菊炭と呼ばれるのは、クヌギの炭だけである。そのためクヌギを育てては伐る、をくり返す。クヌギは、切られても切り株から萌芽を出して更新する。伸びた芽がそこそこの太さになると、また伐られる。するとまた萌芽が出る。
その結果、樹齢何百年ものクヌギが残っている。幹だけが太る。それが「台木」である。なんとも異形のクヌギなのである。ある意味、クヌギと人間の戦いの結果のようであり、共生の見本のようでもある。
池田炭の生産量から計算すると、ざっと160トンのクヌギが毎年消費されていることになり、その面積はいかほどになるか。その面積分は、炭焼きが守る薪炭林ということになるだろう。
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