森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

池田炭

2006-02-10 15:53:54 | 森林資源

池田炭、というのをご存じだろうか。

木炭がちょっとしたブームだが、その中で最高峰と言われるのが紀州備長炭。いわゆる白炭で、金属的な硬さを誇り、火持ちのよいことで知られる。
もちろん、それに異論はない。しかし、白炭は安定した高熱を長時間発するので炭焼き料理などに使うにはよいが、今どき流行りの消臭とか調湿にはあまり威力を発揮しないし、アウトドアのように燃やす時間が短い場合は無駄になる。いわば、特殊な炭である。

では、黒炭の最高峰は、というと池田炭なのである。
クヌギを原木として、放射状の割れ目が美しい。だから菊炭ともいう。
主に茶の湯に使われる炭だ。

池田とは、大阪北部の池田を指す。もっとも池田はかつて炭の集散地だったのであり、本当に炭を焼いているのはもっと北部の箕面、豊能、能勢、さらに兵庫県に入った北摂地方である。

かつて炭焼きの取材は腐るほどした、と豪語していたが、この池田炭に関しては直に取材したことはなかった。そこで取材しようと調べると、なんと現在池田炭を焼いているのは7人しかいない。

こちらこそ、消えゆく炭であった。さて、取材できるか否か。乞う、ご期待(^o^)