クリスマス・イブだというのに、しつこくホームセンター話。
これまでと別のホームセンターを訪ねると、簀の子が安売り中。
「杉製」と「桧製」がある。価格は同じだが、杉製は1枚板が多く幅広い。ようするに杉製の方が安いのだろう。
が、そこでラベルを見ると、杉製には中国製と書いてあった。桧製は、国内のよう(製造地まで書いていない)。しかし、中国に杉はないから、また輸出しているのか、と思ったが、どうも木肌がしっくり来ない。
これって、本当に杉? 似ているような違うような……。香りもしなかった。
どうも日本特産の杉材ではなさそうだ。中国杉、広葉杉(コウヨウザン)なのかもしれない。これって、詐称にならないのかなあ。それに木がないと言っている中国の木製品を輸入するのもあんまり感心しない。
それに、簀の子のような小物まで海外で作らせてペイするのだろうか。
ちなみに私は桧製の簀の子を買いました。
たしかに中国製でした。(同じものでしょうね)
で、僕の結論も「こりゃ日本の杉じゃない」でした。赤身の色や香りが違うんですよね。
ちなみに、僕もメイドインベトナムのヒノキのすのこ買いました。(笑)
でも、桧製の簀の子はベトナム製でしたか?
池川木材工業に尋ねた時は、「簀の子は国内で作っている」と言っていました。木箱や台などがベトナム製らしいです。簀の子は価格が安くて、ベトナムに桧を送ってまた逆輸入するとペイしないそうです。
もし、ベトナム製の桧の簀の子があったのなら、また別のルートかもしれない。
同じでホームセンターの中国の杉は、日本の杉じゃありません。福建杉とか鉄杉とかブランドで日本に大量に入ってきています。昨年、中国に行って製材所を見て廻ったのですが、大連などは、椴松、唐松などがシベリアから入ってくるみたいで杉は、日本の合弁会社が挽いていました。もちろん、日本向けでまだまだ量は少なかったと思います。
上海では、建材市場にも大量にあり主に下地材として製材してありました。径級でいけば15年生ぐらい(経っていないかも)の若い材でした。植林した材だと盛んに言っていたのを記憶しています。現地のシールにも杉という漢字が使ってありましたが、杉ではありませんでした。普通の方が見れば杉とは、見分けがつかないかもしれませんね。産地表示のほかに正式な種別の表示も必要かもしれません。最近、欧州のレッドウッドと米国レッドウッドの混同するケースが多々ありました。
ちなみに欧州のレッドウッドはオウシュウアカマツ、米国のレッドウッドはセコイヤのことですね。
樹種を正確にすることは、品質から産地まで木材を評価する基本のキ、だと思うのですが、こんな調子だから信用されない。
びっくりするくらい安くてたくさん買ってしまいました。
海杉さん、いつもコメントで勉強させてもらっています。出会える機会を楽しみにしています。
改めて観察すると、池川木材工業と、コー○ン・ブランドの二種類ありますね。それに別のホームセンターは上野木材という会社。こちらはどこにあるかわからない。
私がホームセンターにわりとこだわるのは、木材の捌け口として馬鹿にならない量を扱うからです。それにエンドユーザーが直接買いに来ることにも注目しています。
そのうち、ホームセンターの端末で山の現場に、「お客様から、太さ○○センチ、長さ○メートルの木、注文入りました。すぐ伐採して持ってきてちょうだい」とメールを送る時代が来るかもしれませんよ。
今、2×4材を販売するためのプロジェクトをしていますが、問い合わせは、設計事務所が多いのびっくりしています。大手のゼネコンからもサンプルをとメールが入っていました。
エンドユーザーに的を絞って販売を考えると今までの木材業界の悪いシキタリが見えてきますね。
ホームセンターの品を馬鹿にできませんね。
国産のツーバイフォー材を売り出すんですか。外材製に対抗するのは価格面では大変でしょうが、ツーバイフォーは絶対に売れる規格だと思います。それに「国産」という「情のセールスポイント」が通じやすいという点では、ホームセンターは狙い目ではないでしょうか。木材流通の風穴は、ホームセンターから、かな。