ホームセンターで木材製品を見ていると、「ポプラ集成材」を見つけた。
ボプラ材は、柔らかくて強度がないから、これまでチップしかならないと思われていた。が、近年の加工技術の進歩で、集成材や合板になっている。(ついでに割り箸にも。)
実際に見てみると、きれいにフィンガージョイントでつないでいるし、白くてきれい。ちょっと桐材に似ている。DIY用なら、むしろ加工も簡単だし喜ばれそうだ。
ここにあるのは、国産とは思えず、欧米でもなさそうだ。産地表示ははっきりされていないが、ロシアか中国だろう。とくに中国産の可能性が高い。
ついに来たか、と思った。勘か推測か、予言か論理的帰結か、私は、中国で大量に植林されているポプラが製材として輸出される恐れを感じていた。
緑化用に植えた木も、生長すれば利用されるのは当然だ。なにしろ生長の早い木である。しかも人工林なら森林破壊と言われることもなく、加工されて売り出されたら、世界的な木材市場を席巻するかもしれない。
それが、すでに日本に入ってきていた。さあ、どうなる?
宮崎のコノハナドームは、その一例です。比重の小さな宮崎スギだからこそできる技術なのです。この技術は、更に比重の小さい中国のポプラに応用できると考えられています。宮崎のスギの構法技術を中国で生かせるのは、北京オリンピック、上海万博そこまでポプラの植林での生産は追いつかないかもしれませんが、いずれは、この宮崎の技術が注目されるはずです。とりあえず、宮崎のスギを使ってドームを作ってみませんか?と中国に打診できれば、大きなビジネスになるでしょう。宮崎県は、材を売る手法と技術を輸出する手法、中国ビジネスは大きく2つになるでしょう。
私は、スギなど柔らかい材を、調湿材として売り出すことを考えていたのだけど、こうなりゃ何でもできる。でも、技術だけを売るようになったら、スギはどうなるのだろう?
接着面積を広くすれば強度が高まることは誰でも判ります。
しかしフィンガージョイントのような形は思い浮かばないでしょう。
それは形だけでなくそれを作り出す方法、カッターを作る技術など多方面にわたるためです。
技術開発力はアイデアだけでなく、それを実用化する総合的な力が要求されます。
宮崎県でのドームによる杉の利用はどのようなものかは承知していませんが、思い浮かぶのは立体トラスによる屋根の構造です。
立体トラスは鋼材で作られている技術が木材への適用になったものです。
木材での立体トラスは国内いろいろなところでそれぞれの方法で作られています。
問題は木材のジョイントの形状にあります。
それぞれのやり方で形状が異なれば、ジョイントを大量生産することによるコストダウンが難しくなります。
最近ようやくプレカットに変わる金属部材の標準化がなされるようですが、遅いという感想です。
広く普及させることに問題があるのではないかと感じています。
一例ですが、宮崎のスギと金属の接合をドラフトピンで行なっています。スギ本来の性質が生かされています。北米の2×4の技術や米松の大断面集成の技術とは違う発想がここにもあると思います。
スギより比重の軽いポプラは、スギを使用するにあたっての目標(マイルストーン)でしょう。木材技術の時代は、硬木からだんだん柔らかい(比重の軽い木材)に移ると考えられています。スギの技術をきちんと確立しなければ、ポプラを使用する技術には到達できないのです。このことは、単に宮崎のスギだけが売れればよいと言うことではなく、比重の軽い強度の出ない宮崎スギを克服することによって全国のスギが使用できると言うことにもつながるのだと思っています。
日本は、米松を使用したアメリカのスタンダードをそのまま使用していては、スギと言う木材を使いこなせないのです。この意識改革が、建築家の先生たちに望まれるところです。この意味が多くの方に分かっていただきスギをどのように使えばよいのか研究開発が進んだならば、スギはどんどん使われると思うのですが・・・。
そして以前から乾燥技術の開発が各機関で行われてきています。
海外では乾燥が難しければ、乾燥技術でなく木材の利用方法を考えたらよいとします。
それは太い角材でなく、2×4材や、集成材の板材などの薄い材として利用すれば乾燥の難しさは最初から無いのです。
柱、梁の無垢材の乾燥技術の開発を続けている間に、柱や梁が集成材に置き換わろうとしています。
技術開発の方向がずれている感がします。
もちろん加工に要するコストの問題は残るにせよ、適材適所はなくなるかもしれません。
となると、好きな木を好きなところに使う、好材好所の時代になる。まさに感性が木を使うのです。
強度的にはポプラ-シラカバLVLが良さそうなので、そのうち入ってくるとは思ってましたが
今まで資源化されてないモノを資源化するって
アスペン使ったOSBとか、外国は商品開発力あるなぁ…
資本力の差かなぁ?
まぁウェアハウザーなんかと資本力勝負にならないようなやり方で行かなきゃダメだろうけど
でも、日本でもかなり研究はされていますよ。大学も公的研究機関も、企業の研究所もある。問題は、その研究成果が商品開発に結びつきにくいことではないでしょうか。
さらに新商品を普及して強力に売っていく販売力とか、新しい技術や商品を取り入れて行こうという意欲も感じられないなあ。
やはり建築業界や公共事業は、長いものに巻かれる主義なんでしょうか。新しいもの使って苦労するより、すでにあるものを税金で買わせた方が、利幅が大きいとか。
ただ、もうリソースの集中が欲しいかも、国内の地域間競争ではなくて…
デスバレーは深いからなー
ビジョンをどう描くか?市場にどういうコンセプトで出していくか?人材等のリソースは足りるか?
まぁ田舎に少しの山があっても担保として評価されないし、じゃぁ組合?それこそ資本がないし
ビジネスモデルには融資されないからなー
新規に立ち上げる場合は資金の問題は大きすぎ
あと、業界最大手の中国木材のハイブリッドビームは異樹種集成材ということでJAS認定取るのに苦労したみたいですが
ホワイトウッド集成管柱が認可取るのとどっちが大変だったんだろう???とか
でも、これ構造用集成材じゃないですよね?
でも、普及させるには大規模な工場と安定供給力、十分な営業・販売力が欠かせません。たしかに、その点が抜け落ちている。普及させるには、いま一つですね。