森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

田舎暮らし記事

2006-09-15 11:33:44 | 田舎・田舎暮らし

ちょっと出遅れましたが、現在発売中の、雑誌「ON!」(ビジネス社)に、

「誤算・誤解だらけの田舎暮らし」という記事書きました。

 

全体に『田舎で暮らす!』の論調を移したような感じの記事です。

この雑誌、「仕事は男の本懐!」と名打っていますが、特集が「趣味を仕事にして人生大儲け!」なんて記事が入っているとおり、ビジネス雑誌というよりは人生雑誌でしょうか。だから田舎暮らしの記事も載る。ほかに政治家になる方法も書いてある。「本を書く」という記事もある。これも私に書かせてくれ(笑)。

 

ともあれ、田舎暮らしという選択肢が、(男の?)生き方の一つとして取り上げられているんだな、と妙な感慨を持った。本来は住む場所、あるいは仕事場所の一つにすぎない地域を表す田舎という言葉が、人生になってしまった。

田舎の過大評価は禁物だが、それほど田舎への期待と潜在力があるということか。


最新の画像もっと見る

19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なんて言ったらいいのかな? (田舎者)
2006-09-27 17:26:10
田舎っていうのは都市部と違って自然に直面しているというか自然(環境)の中に人が点在して暮らしている感じなんですねぇ

そこではある意味ヴァナキュラーな生活というものがまだあると思うんです

(こら!そこの建築家!ヴァナキュラーとか気安く使うな!イリイチさんに謝れ!謝れ!あ・や・ま・れ!)



そういったものは近代経済、個人をベースとした近代人の合理主義という理屈に乗らない部分があるんですよねぇ

ちょうど「人のセカイ」と「自然というセカイ」の境界なのじゃないかな。経済学的にも制度的にも。

そんな「人の頭の中で作られた仕組み」と「人がどうこうしようのないリアルな自然」というもの、その境界で折り合いをつけて暮らしている。田舎にはそういう部分がどうしようもなく残るのだと思います。

そこへ「人の考えた仕組み」を持ち込んで、それが正しいのだと、だから田舎はダメなのだと、そういう場合にどうしようもない断絶が生じるのではないでしょうか?

これがわかってもらえるかどうかが決定的に大きいような気がします



まぁ田舎の「人の考えた仕組み」にも旧来から存在しているというだけのつまらんものもかなりあるわけですが

でも、システムを変えるには結構コストがかかるんですね。

そこで「お前ら田舎モンは考え方がおかしいのだ!だから俺の正しい考えに合わせろ!」と変更のコストをじもてぃーに一方的におしつけるとねぇ

こっちはコスト負担の問題のような気がするので、みんなでコストを最小化しようという提案ならば、変えようということになるかも?ですよ
返信する
パンツを洗う? (島人)
2006-09-27 14:45:26
島人になって一年未満だけど、

都会から島に旅行でやってきた人たちは

意外と自分本位です。



例えば、島には共同の温泉が二箇所ほどあります。地区ごとに毎日温泉の掃除当番があって綺麗に清掃しているのですが…。

「旅行者は、海で泳いだ後の海パンを洗面器で洗っている」

と怒っている島の人たち。理由は、俺達が顔を洗うための洗面器で海パンを洗うとは何事だと。マイ洗面器とか手洗い場での海パン洗濯ならわかるというのです。おまけに、温泉には「洗濯禁止」の張り紙もあります。



まぁ、私はもともと都会からの人間なので、

都会からの旅行者の気持ちもわからないでもないとこもありますが、ここは田舎・島です。郷に入れば郷に従えってことで、少しは自制して行動していただかないと、せっかくの田舎(ここは秘境ですが…)がなくなってしまいます。 都会の人が田舎だと思っている場所が生活域の人達がいるので、せめて迷惑をかけないように楽しんで欲しいですね。



ちなみに、私の住む島ではカードが使用できません。これについて怒っている旅行者も多いのが不思議。 行き先の情報なんて行く前に調査する必要なんてないって考えなんでしょうかねぇ~。

まっ、ちなみに実家の父もカードが使えなくてあわてていましたけどね。

返信する
どんどん言いましょう。 (田中淳夫)
2006-09-26 22:54:56
田舎者さんのコメントを読んで、思わず微笑んでしまいました。いえ、内容は深刻なんですが…。



時に移住者側から、田舎のトンデモ習慣を嘆く声を聞かされることがあるのですが、その際はこのコメントのような話をしてやることにします。



お互い相手のすることにあきれて腹立たしくて…裏返しみたいなものですかね。
返信する
田舎者でゴメンね (田舎者)
2006-09-26 12:22:56
さて、専業林下でやっていけるほどの面積も蓄積も無いので、あれこれ考えたりしてるわけですが

特用林産という物があります。キノコ、山菜等の短期収入源として考えるものですが、昔はそれなりに取れたわけです、でもこの頃では

タラの芽を高枝切り鋏で丸坊主にしていく程度ではなく、タラノキを切り倒して取っていく、ニリンソウも一面根こそぎ。(来年から生えないってー)、

挙げ句の果てには林内に組んでいるホダ木のキノコがすっかり無くなってる!!!



シイタケに関しては種苗法ってナニ?って感じの中国産によって商売にならなくなりましたし、せっかく育ったアカマツも検疫?そんなのあったの?と壊滅的に

(コイツラ商社は相応のコストを負担するべきだと思うのですが現行法では事実上無理でしょうね)



自分も山のあるとは別の所に住んでるわけですが、コモンズのような考え方を理解していないわけではありませんよ。「入会い」と明示された形ではないですが、昔から、下のばっちゃがいつも来てるからうちは奥から取るかとか、主に流域に沿ったでの利用は結構みんな考えてるわけですよ。

(そう言うところも都会から来た方には不合理な理解できない慣習なのでしょうが)



タイヤの跡があって(このタイヤ幅でこの深さだと車重のあるランクル、サファリ、パジェロかね?ここのにはこの車はないな)山が荒らされてるわ焚き火の後はあるわおまけに林道が一部崩されたりしてると(軽トラ用に造った林道だっつーに)



都会モンの「自然が好き」とか「自然の恵みが」とか言う言葉がね…
返信する
Iターンする立場迎える立場 (田中淳夫)
2006-09-25 23:18:59
私は、昔から都市と田舎の間のような中途半端な地域に住んでいました。今もそうですが。



そこで東京などに出るたびに、その鼻持ちならない中央意識に腹を立てていました。また情報も金もみんな東京に集まるシステムに反感を抱いていました。



一方で、より田舎に行くと、その度はずれた常識のなさ?とか理解できない慣習に目を丸くしていたのでした。



まさにコウモリのように意識をコロコロ変えていた結果を『田舎で暮らす!』に記したのです。
返信する
Unknown (とんばら人)
2006-09-25 17:26:18
そうですね。ほんとうにそう思います。



私は皆さんのようにその地でしかできない仕事をして生計をたてているわけではないのでえらそうなことは言えないのですが。



役場に勤めながら、



 定住対策・少子化対策・税金対策にIターン、

 みたいな。



すごい腹立ちますね、Iターンとして。



逆にまだ4年にしかなりませんが、



 迷彩服着て、アーミーナイフ持って枝打ちにくるひ ととか、岩釜?石釜?つくってピザ焼いてみたりす るひととか。



何してんの?それ、毎日するんですか??





こうもりみたいな存在のとんばら人は、そう思うのです。



 
返信する
本気か否か… (島人)
2006-09-25 15:08:15
安易にIターンを募集する自治体と安易にIターンをする人がいますね。



トカラもIターンを募集しているし、とりあえず奨励しているはずなのですが…。

実際、役場に行ってみると口だけって言うのが多いです。開口一番、私達夫婦に投げつけられた言葉は何だと思いますか?

「子供を産んで下さい」って。

40過ぎた私達で、子供は既に2人。

無理でしょ、島で生活すれば環境は良くても金銭的に厳しいのは解っていましたから。

で、役場はこんな感じなので、私達の引越しは島人誰も手伝いません。役場の支所の職員でさえ、我が家の引越しのトラックを邪魔扱い。口で言うのは容易いけれど、行動で示すのは中々…。



東京や大阪で開催されているアイランダーでも、簡単にIターンしたいという人ばかりで困るという離島開発センターの方の言葉もありました。



田舎、それは素敵です。

しかし、ゆるぎない自分のポリシーがあること、そして健康であること。

これがないと、まず無理です。

返信する
トカラ! (田中淳夫)
2006-09-23 01:02:06
島人様

トカラ列島かあ。おいそれとはいけないなあ。でも、昔から行きたかったところ。

生活は厳しいでしょうが、それを上まわる「何か」があるのでしょうね。



とんばら人様

「町おこしのために、ぜひ」とIターンを募集すると、逃げられる例が多いようです(^^;)。最初から期待が高いと移住しにくいのでしょうね。

ある意味、追い詰められた中に活路を見つけることができるかもしれない……。

返信する
Unknown (とんばら人)
2006-09-22 08:59:45
ちゃんとした本屋まで1時間かかるので、すぐには手に入りそうにないですけど、読んでみたいです。



ちなみにわが町は夕張市の次はうち?と思うような状況にあります。

どうやって立て直すか、にあたって必ず、



①U・Iターン奨励

②町おこしのための新しい産業



とかいうんですけど。



田舎に来たい人と田舎に来てほしい人との温度差?を感じます。



こんなんじゃ、どっちも宙ぶらりんになるべくしてなるよねえ、と思ったりします。





 
返信する
トカラ列島 (になみ)
2006-09-21 21:31:14
島人さんのコメント読んでて目が止まってしまいました。

星いいなぁ。台風は、大変でしたでしょう。

私は東京に来て、台風きてるのに電車は走るしみんな出歩いてるし店は閉まらないのでびっくりしました。

もう一度田舎に戻りたいなぁ。

本気で田中さんの田舎シリーズを読まねば…

返信する
島でくらすということ (島人)
2006-09-21 18:06:45
ここは、鹿児島県トカラ列島です。

いつでもお訪ねください。

ただし、余裕を持って一週間ほどの日程を組まないと厳しい場所です。





台風13号で電話線は切れるし、

共同の温泉は壊滅状態にはなるし…。



でも、夜の空は最高。

昨日も天の川が見えました。

上を向いて歩くのが最高です。

やっぱり、パラダイスですよね。

返信する
田舎の生業 (田中淳夫)
2006-09-18 23:54:53
田舎の生業(なりわい)とは何でしょう。



よく百姓は百の仕事をこなすからだ、と言われます。これは農業には多くの作業があることを意味するように思われていますが、実は農業以外の仕事も加えるようです。米や野菜も作るけど、山仕事もするし、土木作業も機械いじりもする、農産物の加工も販売もする。事務もする。時には勤めにも出る。株も動かす。それぞれ少しずつ稼いで、暮らしを維持したのです。



おそらく林業も同じだったんでしょう。専業状態では食えないのは昔も同じなのかもしれません。

それでも「俺の生業は、林業だ」と言える誇りを保ってほしいと感じています。
返信する
生業としての気概 (某G県から)
2006-09-18 21:51:54
私がいつも仕事でお世話になっている方は、自分は「森林所有者ではなく林業経営者である」と自らを鼓舞するが如く常々発言し、事実、林業を本職として専ら素材生産によって生計を立てておられます。



でも、そんな方でも「補助金が無ければ生業として成立しない」のが今の林業であり、森林資源の蓄積がかつて無いほど充実してきたとはいえ、このロジックが近い将来に解消されるのか、残念ながら未だ疑問です。



所謂、林業の専門家である「林業経営者協会」に所属する方たちであっても、ほとんど林業で食べているわけではありませんから、幾ら耳障りの良い提言をしても何処かしら空虚に感じるのと同じと考えるのは飛躍しすぎでしょうか。



田舎暮らしというテーマからは少しばかり逸れましたが、私が考える田舎暮らしの魅力の一つとして「地元住民の笑顔」を欠かすことは出来ないと思います。



その笑顔の理由が「林業やってて良かった」というものなら、これに勝る喜びはありませんね。
返信する
林業は生業か (田中淳夫)
2006-09-18 12:11:50
年収40万円で暮らせるわけないから、本業は別にあるということでしょう。すでに林業が生業ではなくなっていることは間違いありません。



でも、稼いでいる人もいるのだけどね。
返信する
林業の年収は (Unknown)
2006-09-18 01:15:13
今週の週刊ダイヤモンド調べによると業種別所得で林業は「年収」40万…

母数が林業では数千だったけど、兼業・専業は載ってないのでわかりませんが

兼業入ってないとそんな数字にはならないと思うのだけども



年収40万円…ワーキングプアどころの話ではないですね



という事で仕事がないので田舎を離れて職を探ざるを得ないのですが



若年失業率、高齢化率、有効求人倍率、etc…希望のない数値が並びますね



限界集落も多いですし、ああ、ここもこの世代で集落が消えるのだなと感じるところも多い



でも町中にいると木は所々にあっても森も林も無い

息苦しさを覚えるときもあるのですが
返信する
Iターン1年生! (田中淳夫)
2006-09-17 23:56:26
おお、Iターン1年生ですか。興味深いなあ。島人というところを見ると、島暮らし? どこかなあ。そのうち取材させてください(^o^)。連絡先、教えてね。



いろいろ問題はあっても、「私にとってパラダイス」と言えるなんて素敵です。
返信する
田舎暮らししています (島人)
2006-09-17 09:21:16
実際、田舎暮らしは大変です。

仰るとおり、他人から見える部分は、森の写真・海の写真等の良い部分だけなので…。



我が家は、家族でIターンして1年未満です。

そりゃあ、色々元から居る人は言ってはくるし、都会よりも隣人との暮らしに気を使います。

ただ良いのは、一応悪気は無いらしい…ということでしょうか?

ただ、自分達のポリシーがあって田舎暮らしを始めるのなら、暮らしやすいです。現に私は、毎日パラダイスだと思って暮らしています。

大変なのは、主人の方。

人口分布が、老齢人口へほぼ偏っているために、若いとは言えないうちの主人にも、村の仕事がたくさん廻ってきます。都会暮らしは、町内の活動等は、全て主婦の仕事でしたが田舎は、男の仕事です。

なので、やはり私にとってはパラダイスです。

返信する
田舎のイメージ (田中淳夫)
2006-09-17 00:09:19
かつて「田舎」には、侮蔑的なニュアンスがあったものですが、今や憧れ?の地のイメージになってしまった。



でも、これらイメージは森の写真を見て「いいなあ」と言っているのと同じレベルではないですかね。本物の森を訪ねれば、虫には刺されるし、汚れるし、きついし……。

それでも田舎がいい、と言える人こそ、根っこを持った田舎指向なのでしょう。
返信する
根無し草 (でがわ)
2006-09-16 11:18:57
田舎への期待というより、都会暮らしは

(正確にはサラリーマン暮らし)

根無し草、であることを、深層として

実感しているからでしょう。



米作っている人との違いはそこですから。



ですから、地方に移り住んでも

リーマン暮らししているなら

結局は、根無し草なわけで

その辺を理解していないと

田舎幻想にはまるんじゃないでしょうかね。
返信する

コメントを投稿