森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

お水とり珍事

2011-03-13 00:19:26 | 時事ネタ

3月10日、東大寺の修二会、いわゆるお水取りを観覧してきた。

お水取りは、1日から14日まで毎夜ある。が、初日と大籠松明が出る12日、そして14日が人気で満員となる。とくに今年の12日は土曜日だから凄まじくなるだろう……。ともあれ、10日は穴場の日と睨んだ(^o^)。

それでも開始(午後7時)の2時間半前から現地入りして寒さに絶えて場所取り。徐々に人は増えてくる。この日は10の松明が走る。

お水取りは、大きな松明を二月堂の舞台に掲げる。

このように、舞台に運び上げると,大きく揺すって炎を大きく上げる。

そして舞台を走る。ここで火の粉をいかに散らして美しく見せるか。

 

そして、反対側まで来ると、最後の輝きを散らす。

松明の燃え方をうまく制御することが必要で、美しく見せると歓声が上がる。若い僧にとって見せ場だろう。これは宗教行事で、拍手をしてはいけません、と何度も言われていたが、思わず手をたたきたくなる(^o^)。そこをぐっと堪えて、手を合わせて合掌するのだが。

ちなみに、籠松明とはこんな形。

太く長い竹の先に杉葉でつくられている。

が、今年は珍事があった。こんなこと1260回目のお水取りでも何回あったか。

3番目だったか、威勢よく舞台が駆け上り掲げたのだが。

あまりに大きく揺すりすぎた?のか、

ボトッと、松明の先が落ちたのだ。火の玉が燃え上がり、二月堂階段の囲いに引火!
あわてて消火に飛びつくが、水を噴霧してもなかなか消えない。いや、必死。

でも、もっとも情けない思いをしているのは、この松明を抱えて走った僧だろうな。せっかくの見せ場が、最初に落としてオシマイ。舞台を走ることもできなかった。

いや。この珍事さえも見せ場だったかもしれない。だって、観客は喜んだもの(^o^)。

 

ともあれ、奈良時代から一度も途切れないこの行事は、今年も続いたのである。(写真は、お松明終了後。ただし宗教行事はこの後も続く。)