今期のドラマの中では、「銭ゲバ」にはまっている。
実は、たいして期待していたわけではない。いや、仕事で見られなかった回も複数回ある。そして見ても、そんなにドラマとして出来がよいとも思わない。
ただ、少年期に読んだ原作の「銭ゲバ」が脳裏にこびりついていて、それが現代に甦った迫力がある。主人公を演じる松山ケンイチが好きだということもある。彼だけでなく、このドラマの役者は、みんなよい演技をしている。
ちょうど、西原理恵子の『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだばかりであることも影響しているのかもしれない。この本は、ちょっと涙ぐんでしまった。両者に共通するのは、あまりに過激な貧乏の描写だ。まさかと思いがちだが、実際にある世界なのだ。きれいごとを言わさない迫力を感じる。
未曽有の金融危機で、金にまつわる厳しい話が飛び交う中で、このドラマを選んだテレビ局の編成は勇気ある。いきなり派遣切りの話題から入り、テレビ局はCM取るのに困らなかったのだろうか、と妙な感心をしてしまった。おそらくスポンサー企業もやっていることだからね。
さて、こんなことは、本ブログに似つかわしくない話題なのだが、一つだけ。
第7話の最後の方で、銭ゲバの父と緑(義姉)が、伊豆の貧しい漁村で出会うシーンがあって、そこで居酒屋?食堂で、話をする。ところが、そこに映し出されるテーブルが、巨大な丸太の薄切りなのである。直径は1mをはるかに越えているように見えた。ちょっと只事ではない大きさ。樹肌はわかりにくいが、針葉樹ぽい。外材かもしれない。
こんな木のテーブルが置いてある大衆食堂って? セットでわざわざ作らないよな。ロケだろうか。すると本当にテーブルのある食堂があることになる。それが気になる(^^;)。