森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

やんばるくいな荘のおばあ

2008-11-10 23:51:41 | ドーデモ体験談

沖縄に行ってきた。

初日に止まったのが、国頭村の民宿「やんばるくいな荘」。
部屋は、まったくそっけない四畳半で、まるでアパート。この宿は、実は密猟者の宿として知られているが、それに似つかわしい。

が、周辺の設備はなかなか凝っている。塀には巨大なヤンバルクイナの絵が描かれているが、それだけではない。まず食事をする小屋は海岸の流木で手作りしたという。夜はランプの明かりで食べる。庭には、よくわからないオブジェ?がたくさんあるし、「メダカの学校」と名付けたいくつもの池があって、花が咲き乱れている。そこには檻から逃げ出したウサギがシソの葉を食べていた。

そして庭にある離れの小屋。そこでも食事できるのだが、登場したおばあ(というにはまだ若いか。ようするに女主人である)の言うには、
「この部屋は、昔の琉球の家づくりをしているのさあ。釘一本使わずに家を建てたのだよう」

その言葉で指さされた梁を見ると、大きな釘が打たれていた……。いや、部屋のどこを見ても釘だらけだった。私は、なんと返事してよいのか迷う。

さらに庭にいたのが、ヤギ。名前はハイジ。こちらはメスで、もう一頭オスのパトラッシュがいるのだそう。オスは気性が荒いのでサトウキビ畑でイノシシの番をしているらしい。

「ヤギはかわいいよお。老後はヤギ飼って暮らそうと思ってさあ」

そう言って、ハイジを撫で回す。ハイジはハイビスカスの葉をモリモリ食べている。

「かわいいさあ。いっぱい増やしてヤギに囲まれて暮らしたいんだあ。増えたら食べられるしねえ」

おいおい、かわいいの後に、食べるのかよ。しかも
「ヤギ料理は,血を入れないと出汁が出ないのよ。今は解体に場に連れて行くから血が採れなくてねえ」

リアルだ。沖縄のおばあは、やっぱり凄い。


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