ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

谷川連峰縦走初日は謙信ゆかりの道

2013年09月29日 | ハイキング/谷川連峰

2013/9/20  もともと21~23日でどこかへ縦走でもと考えていました。でも、22日に所用が入り、20~21日の二日間に短縮、谷川連峰を歩くことにします。谷川連峰の主だったルートは歩いたことがありますから、今回はまだ歩いたことのない“謙信ゆかりの道”。
自宅を4:30ころには出て、八高線で高崎へ、さらに水上、越後湯沢まで鈍行旅です。10:05の南越後観光バスで大源太キャニオン行きに乗り、終点手前の旭原で下車します。確か昔、大源太川の北沢本谷を遡行した際にはタクシーで林道へ入った記憶がありますから、バスは初めてです。

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▲林道はススキの穂が光り、すでに秋です。大源太山のピラミダルな山容が見事です。10:55ころ。

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▲昭文社の地図には丸木橋とありましたが、この日は影も形もありませんでした。仕方なく、靴を脱いで渡渉します。水は9月というのに超・冷たい! 12:00ころ。

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▲まっすぐ沢沿いの道を進むと大源太山です。今日の僕たちは右へ“謙信ゆかりの道”へと進みます。この“謙信ゆかりの道”は昔から使われていた道のようで、越後と関東をつなぐ蓬峠越えの山道です。謙信の名前が付くのは、謙信が関東攻めをした際に物資や兵が通った道でもあるせいで付いた名前でしょう。
21世紀になってから地元の人が新しく整備した登山道のようです。家に残っていた昔の昭文社の地図、1994年発行の地図にはこの登山道は載っていません。2002年発行の地図には載っていますから、この間に整備されたことは確かでしょう。12:13ころ。

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▲途中で水場がありました。冷たくて美味しい水です。12:43ころ。

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▲この山道自体は傾斜も緩くて登り易い道です。尾根は急峻なのですが、ジグザグに幅広く付けられています。13:26ころ。

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▲山ではよく見る花ですね。たくさん咲いていました。家に帰って名前を調べました。多分「サラシナショウマ」だと思います。13:29ころ。

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▲まだらに紅葉している草の葉がありました。何の葉だかは分かりません。13:34ころ。

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▲ダイモンジソウです。山の中でこんな大きなダイモンジソウの花の房に出会うとは思いもよりませんでした。13:37ころ。

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▲もうすぐ山頂です。14:57ころ。

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▲シシゴヤノ頭山頂です。同行のS子。14:59ころ。
名前の由来をS子と一緒に考えてみましたが、おそらくシシゴヤ沢という、この山頂に突き上げている沢があるので、その沢名から山の名は出来たのだと思います。「シシゴヤ沢が突き上げている山」という意味。その「シシゴヤ」はこれまたおそらく、「しし小屋」でしょう。鹿にしろ猪にしろ肉のことを「シシ」と言うそうですが、狩猟用の小屋が「シシゴヤ沢」の出合付近に建っていたのでしょうね。

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▲中央の顕著な岩っぽい山が大源太山1598m。それと重なるようにすぐ左に遠く見える山は柄沢山1900.3m。柄沢山の左に続いているなだらかで大きな山体が巻機山です。15:01ころ。

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▲紅葉はまだでしたが、ナナカマドの実は赤く色づいていました。15:20ころ。

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▲山頂で小休止し、歩き始めました。すると、つい最近刈払われた様子の登山道が続きます。15:24ころ。

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▲少し進むと、刈払い作業中の人がいました。「ご苦労様です」と言葉をかけて追い抜きました。15:28ころ。
雪が積もる前に刈払うんですね。蓬峠に着いて、小屋の人に聞いたのですが、このおじさんは主稜線の登山道に合流する地点までが受け持ちなのだそうです。

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▲刈払いが済んでない登山道はこんな感じです。15:33ころ。

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▲中央のやや低いところが蓬峠、今晩の泊まり場です。15:35ころ。

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▲大源太山も少し見る角度が違ってくると、雰囲気もだいぶん異なって来ます。15:46ころ。

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▲フジアザミが咲いていました。大きな花で、茎も太く、ぶつかるとこちらが押し返されるように感じるほどです。15:55ころ。

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▲中央のピークがシシゴヤノ頭。ところで、写真の中にS子が写っているのですが、見つかりましたか? 16:17ころ。

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▲主稜線へ飛び出しました。ここからの登山道は刈払い済みです。16:33ころ。

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▲写真中央の引っ込んだあたりに蓬峠があります。その先は明日歩く稜線。16:35ころ。

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▲イワイチョウだと思いますが、ネットで見る写真よりも花びらが丸いようですね。16:39ころ。
2013/10/11に訂正します。ウメバチソウが正しいかと。

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▲蓬峠です。16:42ころ。

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▲天場に到着しました。後ろに小屋も見えています。小屋にも数人の登山客がいましたが、天場には単独行者が二人だけテントを張っていました。16:48ころ。

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▲まずは今夜と明朝の水を確保しに行きます。途中、小屋に寄ってテント代のことを聞いたのですが、なんと! 無料! 理由を聞くと、幕営地の所有者が蓬ヒュッテではないのだそうです。町と相談した結果、無料にしたんだとか。いくら土地所有者ではなくとも、維持管理費くらい徴収してもいいのでは? (無料だと、とたんに強気の発言ですね)
さて、水場ですが、写真で見えている沢の場所なんでしょう。そう思って行ったのですが、沢状地形の直前で水が湧き出ていました。17:16ころ。

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▲とてもいい水場です。冷たくて美味しい水。全部で4.2リットルほど汲みました。多めに汲んだつもりでしたが、結局ちょうどでした。17:22ころ。
あまり水のいらない料理でしたが、そうでなければ、ひとりあたり2.5~3リットルは必要ですね。いつも、沢のそばや雪の中での幕営が多いので、あまり気にしていませんでした。

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▲水場から戻って来ました。テントを張ってから水場へ出かけたのですが、ザック等持ち物の整理はS子がやってくれました。17:36ころ。

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▲夕陽が沈みます。いつも谷底にテントを張ることが多いので、新鮮な感動がありますね。上が17:39ころ、下が17:40ころ。

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▲山行の初日はけっこう疲れるものです。ですから、肉体は空腹よりも休息を強く求めるようです。食欲がさほど湧きません。今晩も結局は大豆の煮物と、高野豆腐だけ。19:42ころ。

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▲中秋の名月の翌晩です。三脚もありませんし、シャッターをバルブにも出来ません。朝日岳の山塊から山にかかる雲を突き抜けて上がって来ました。月光で仄かに輝く雲や空、山や笹原を想像して下さい。19:44ころ。

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