東鳩会茶会は平成23年11月19日(土)、総会・懇親会に先立ち山形市もみじ公園宝紅庵で催されました。今回初の企画は志賀秀一君(裏千家・茶名 宗秀)の特段のご厚意により開かれたもので、14名の会員が参加されます。
もみじ公園の池泉回遊式庭園です。降雪を心配しましたが、名前の如くもみじが今を盛りと皆さんをお迎えします。
茶席に通されますがカチカチです。こんな緊張暫く振りです。茶席のご亭主志賀宗秀さんがうやうやしく皆さんをお迎えします。
「床の間の横軸は‘流従 志不変’流れには従うも志を変えぬということです。これは、被災地への応援を意味します。また、床の間の上に兎と辰の置物があります。これは、兎年から辰年になる、良い新年を迎えたいと思います。お客さんを迎える私の心を表わしたものです」「う~ん、こりゃ難しいぞ!」
宗秀さんの話は続きます。「茶道は難しいものではありません。普段生活しているお話の延長です。‘ありがとう’‘お先に’‘ごちそうさま’などの言葉は他人に対し素直な心を言葉にすればよいのです」「懐紙と黒文字にお菓子が出てきたぞ。どうやって頂くのかな~」
「足の痺れた方は崩されて結構ですよ」「ふ~、助かった~」
「この茶道具にも一つ一つこだわりがあるのです。この水差しの上が欠けています。これは、震災によって壊れたものですが、その四方壁面に四つの被災県の祭事を記し、被災地がんばれを表わしたものです。棗には‘一粒万倍’の書き込みがあります。茶さじは私が自ら作ったものです」「こんなに手間をかけて私たちを迎えてくれたんだ!ありがとう」
お菓子は黄色の地に銀杏の印があります。‘秋色’と言うのだそうです。「黒文字で二つに割ると食べ易いですよ」と言うので「エイ!」ばかり、割ったのですが黒文字がひっついて取れません。
お点前を見せていただきます。チバちゃんとノリちゃんは食い入る様に見つめます。「あそこから鳩が出たら凄いでしょうね」「シー、場所が違います」
お茶を戴いた後の反省会?いろいろとお尋ねしますが、今は忘却の彼方です。「私は三杯もご馳走になりました」と告白すると隣席のヤッさんから「二杯目までは許されるけど、三杯目は遠慮するの!」とたしなめられます。緊張の余りお茶を飲んでる絵が一つもありません。
「志賀くん、今日はありがとうございます」 殿と姫が一堂に納まります。皆さんの満足した頬笑みに「やってよかった!」と安堵します。「あれ、姫が一人足りないぞ!ヤスエちゃ~ん」「ヤスエちゃんはいずこぞ~」
生憎の雨ですが、総会会場へ徒にて向かいます。風流を楽しんだ後は雨をも友にします。
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